千曲川 2008.5.3〜4
5.キャンプ
2日目は前日に勝る快晴です。5時半起床。雲ひとつない素晴らしい朝です。青空の下、雪を頂く山々がくっきりと見えています。北信五岳(ほくしんごがく)と呼ばれる名山のうちの四岳が並びます。南から順に、飯綱山、戸隠山、黒姫山、そして妙高山です。ちなみに五岳もう一岳は斑尾山です。
絶好のコンディションを逃してはならぬと、朝食を済ませたあとは、みんなてきぱきと片付けを済ませ、8時過ぎにはキャンプ地を後にした。
飯綱山 戸隠山 黒姫山 妙高山
6.追い風に乗って
昨日のゴール地点古牧橋のたもとに戻り、2日目のスタート。高社山を仰ぎながらの発進です。まっすぐ高社山に向かったあとは左に旋回。高社山を巻くようにして下流へと進みます。廻りこんでから振り返り仰ぎ見る高社山は、それまでとはまた趣が違う優美なものでした。
昨日同様速い流れに乗ってカヌーは快調。今朝はそれにプラスして、そして背中から吹いてくる心地よい風に押されて、すいすいと気持ちよく進みます。おまけにこちらは2人艇。慌てない、急がない。しばらく漕ぐ手を止めて、流れ任せ風任せ。青空の下、のんびりカヌーライフ。桂艇が近づいてきた。パドルを渡しあい、2艇をつなげておしゃべりツーリング。これもまた楽し。それでもカヌーは進む。らくちんらくちんv(^^)v
前方に雪を頂く峰峰が見えてきました。鍋倉山とそれに連なる山々です。この山に行く手を遮られた千曲川は、東方向に進路を変え、新潟県境へと流れ行きます。雄大な景色。何年も何百年も、おそらく太古の昔より変らぬであろうこの景色。戦国の世には、長尾影虎率いる越後の軍勢が、この山河を目にしながら攻め上ってきたのだろうか。目を閉じて、遠い日の兵たちに思いをはせる。
ブレイク
中州に上陸し一休み。州の内側は広い池のようになっていて、本流と比べ水温がかなり高いのだ。
強い日差しの下、これなら大丈夫って、またしても泳いじゃいました。
向こう岸を飛びたったヒバリ。声はすれども、どうしても見つけることが出来ません。
7.菜の花まつり
中州で休憩しているときから気になっていたものがあります。はるか前方右岸、川から少し離れたところに、黄色い帯が広がっているのです。菜の花だろうとは想像がつくのですが、その規模の大きさから、なにやら特別なものに違いない。なんだろう?ワクワクしながら漕ぎ進みました。
まさに黄色いじゅうたん。菜の花の中を、多くの人たちが行き来しているのが見えます。対岸には大勢の人を乗せた渡し舟「菜の花の渡し」が控えています。渡し舟に乗った人たちが我々のカヌーに気づき手を振ってくれます。スター気取りでパドルを振って応えます。
ここは「いいやま菜の花まつり」の会場”菜の花公園”です。菜の花公園を中心とした約13ヘクタールに、菜の花が咲きそろっています。咲いている菜の花は、全て野沢菜の花。「菜の花の渡し」は、期間限定で、今年25年ぶりに復活したものです。
♪菜の花畠に入日薄れ 見渡す山の端霞ふかし 春風そよ吹く空を見れば 夕月かかりて匂い淡し
唱歌「朧月夜」のイメージそのままの菜の花公園。この歌もまた「ふるさと」と同じ高野辰之作詞です。
8.ゴール 湯滝橋へ!
「雪の山に向かって漕ぐなんてはじめてやなぁ。ごっつう気持ちいいなあ」と桂くん。その雪の山、漕ぎ進むにつれて次第に大きくなっていき、ゴールも近づいてきます。
湯滝橋。ゴール間近!
ここでトラブル発生。これまで身に付けてきた5万分の1地図が見当たらないのです。先ほど休憩をした際に忘れてしまったのでしょうか。手元には55mapのコピーと時刻表のコピー。地図を見てゴール地と考えていた戸狩野沢温泉駅近く柏尾橋と、55mapのゴール地点である上境駅近くの湯滝橋とを完全に勘違いしてしまったのです。
湯滝橋でゴールして上境駅へ向かった海野くんに、戸狩湯沢温泉駅のダイヤを知らせたため、海野くんが上境駅へついたのは列車が出た直後。やむなく約4キロの道をたどり湯沢温泉駅へ行き、タクシーで古牧橋へ行くことになったのでした。海野くん、ごめんなさい。
ゴール ハイポーズ