今度は野沢温泉でスキーヤーズサミットに参加しました。国際技術選の観戦と99/00モデルの試乗ができてさらにデモにレッスンしてもらえるというチャンスです(^o^)

3月21日(日)
 今日は天気予報によると雨らしい。と思いながら3時30分頃家を出て、東松山ICから関越道へ。道路情報を見ているとなんと軽井沢からチェーン規制!!信じられん。ただでさえ降雪量の少ない軽井沢で、しかも3月の下旬だというのに、ですか。私が行ったときは雨だったのに。とにかく急いでもしょうがないので、甘楽PAで1時間仮眠。

 1時間後に起きたらチェーン規制は終わってたんですね。いやあ、私の日頃の行いの良さがまた出てしまった(大ウソ)。ただ軽井沢あたりから道路の端に雪が残っていて、やはり降った形跡は伺えます。

 そんな感じで野沢温泉に着いたのが8時30分頃。しかしこの後が大変。古くからの温泉街なので、道が狭い上の複雑で、宿を探すのが至難の業。よくわからない内に30度くらいの斜面をクルマで意味もなく上ったりして、宿に着くまで40分くらいかかりました。

 それからクルマを置きに行って(宿には駐車場がない)、滑り始めたのは10時前。何本かリフトに乗って国際技術選の会場へ向かいました。

伊藤秀人デモ

 すでに競技は始まっており、1種目目は整地のロングターン・ショートターンのカービングです。まあ簡単に言うと総合滑降のようなものですね。場所はチャレンジコースの下部で出だしは少しうねっていて、その後少し斜度が緩くなりますが後は急斜面です。ジャッジは3人で、技術点と芸術点で各100点満点で採点するらしい。最初は見ていて点数の違い(種目にもよりますが上位の選手は最低でも560点台の後半から570点台を出す)がわからなかったのだけど、10人くらい見ると何となくわかってくるものです。高得点の選手は一言で言うとスピード感がある。といってもただ速ければいいのではなく、やはりカービングなのだからいかにカービングをするかで、よーく見ると点数のでない人は前半でスキーがずれがちの人が多い。何でそうなるのかはわからないけど。それとふつう総合滑降というと上の方で大回りをやって下の方で小回りをするとか(上で小回りをやっても見えないから)言われたりしますが、それあまり関係なく、上の方で小回りをやっているひとでも、それが切り替えが速かったり切れがあったりするものであれば見ている人にはアピールできるので高得点が出ていました。私の印象に残ったのは渡辺一樹選手とマルティン・グガニック選手。渡辺選手は滑る技術はもちろん、魅せる技術に長けているような感じがしました。グガニック選手は完璧なカービングで高得点を出していました。

板

 1種目目が終わると、ちょっと滑ろうと言うことで、11時頃食事してから頂上へ向かいました。 頂上から湯の峰ゲレンデを少し降りたところに少し小高いところがあり、そこから周りの山々が見えました。とっても景色がすばらしいです。といってる間にスキーヤーズサミットの開会式の時間なので急いで下まで降りました。

 降りたらちょうど開会式が終わって、試乗会が始まったので私も借りに行きました。今回試乗したのはVOLKLのP40プラチナムというオールラウンド(ピュアカーブ)です。見た目にもサイドカーブが結構あって、カービングはしやすそうです。ここで私の独断だけで無謀にもファーストインプレッションを書こうかと思います。評価は4項目。5点満点で、4点(○が4個)以上がおすすめということで見てください。

 VOLKLは結構期待していたのですが、残念ながらあまり良い感触ではなかったです。角付けすると回り始めるのはやはりカービングスキーならではなのですが、どういう訳かターン弧が丸すぎ、と言うよりは横長の楕円形になってしまいます。スキーがキューンと抜けるのではなく勝手にクルンと回ってしまう感じで、ターン弧の調節がしにくかったです。トップからテールまで必要以上にエッジが効いてしまい、抜重しても回り続ける感じでした。最近のカービングスキーはこういうものなのかもしれないし、私の腕がないせいかもしれません。ほかのスキーに乗ってみればわかると思うので、それまで結論は待とうかなと思います。

 (もう一度乗ってみて)23日にもう一度VOLKLの板(VECTORIS)に乗ってみました。こちらはP40に比べてサイドカーブがきつく、カービング性能が高いとのことでした(若月デモ談)。その板は柔らかくて乗りやすく、きちんとターン弧の調節もできました。ただ私と同じ疑問を持った人(私の班では一番うまい)が私の班にいたようで若月デモに質問していましたが、それによるとチューンナップが原因(エッジの立てすぎ)ではないかとのことでした。それを差し引いて考えると最初の評価は考え直す余地があるかなと思います。機会があったら試乗してみて、その結果をお知らせしましょう。

 さて試乗の後は再び観戦。今日4種目目の不整地小回りです。場所はユートピアコースですが、行くとわかりますがコブもすごいが斜度もものすごいです。よくこんなところを降りられるなと。男子は最初は560点前半の争いだったがリッチー・ベルガー選手が568点を出し一歩抜け出しました。そこへ今年の技術選覇者の柏木義之選手が同じく568点で並びました。柏木選手は技術選1位ということで期待していましたが見た目には「おお!!」というものはなかったので正直なところ何で点数が高いのかわかりません。何でもないようにやってみせるのが、本当に高い技術と言うことなのかな?この2人でトップ争いか?と思いきややってくれたのが渡辺一樹選手。やはりフォームがきれいな上に小回りでもきちんとカービングで降りてきますね。点数はなんと570点!!実はこの時点で残る選手は後5人。これでトップは決まりだろうと思って帰り支度を始めたところ(このころとっても寒かった)、最後にきたのがマルティン・グガニック選手。よく見てなかったのが残念。

 この種目位になると選手も結構リラックスしていて、コブでジャンプしてみたり、コザックをやってみたりと結構いい意味で遊んでいる人もいました。受けが良かったり、着地で失敗していなければ結構得点も高かったです。

 その後はまた上まであがって、今度はスカイラインコースを降りて帰りました。幅が狭いのが難点ですが、斜度も結構バリエーションがあって良かったです。個人的にはシュナイダーコースよりもこっちがいいです。

3月22日(月)

 昨日の夜から雪が降っていましたが、どうやら朝までずっと降っていたようです。道路にも10センチほど雪が積もっていて、少し滑りやすかったけどブーツが傷まなくていいです。

 HPのアップをしていたら遅くなってしまいゲレンデに着いたのは9時30分頃。長坂のゴンドラに乗ろうとしたら妙にすいているのでおかしいなと思って入り口に行くと強風のため運休とのこと。しょうがないので連絡リフトに乗って日影に出て、試乗会の会場へ行きました。では今日もインプレッションです。

SALOMON SUPER EXE 9 3S

 最初に申し上げておきますが、別に私はサロモンからお金をもらっているわけではありません(誰がくれるか)。ですがこの板はいいです。伊藤秀人デモが全日本技術選で使用した(本人のHPによる)という板です。長さはなぜか168センチと176センチの2種類だけ。ちなみに私の試乗したのは176センチ。小回り用だけあって整地不整地問わず小回りのしやすさは特筆ものです。あと是非試していただきたいのは新雪ですね。今日は雪が降ったこともあってカンダハコースはパウダースノーがいっぱい。このスキーだと広いトップが浮力を得やすいので新雪でもトップがどっか行ってしまったりしません。温泉街を見下ろしながらパウダーで遊んでしまいました。うーん、幸せ

 まあ私の話はどうでもいいんですが、やはり欠点は大回りの時多少スキーの挙動が不安定になります。といってもそれはレース用に比べたらの話競技をやるのでなければ小回りだけでなくオールラウンドに使えます。ちょっと短い感じもしますが、もしかしたらこれが数年後のスキーなのかも。

  さて技術選の方ですが今日の1種目目の整地の大回り・規制を見ようとユートピアゲレンデに向かいましたが、休日である上にゴンドラが止まったせいかリフトが推定20分待ち!!行った頃には終わってるんじゃないかということで、天気も崩れ始めたので泣く泣くキャンセルして昼食をとりました。

 その後借りたのはATOMICのBETA DEMO CARBONです。

 写真を見るとわかりますが(わかんないか)15ミリくらいのプレートがついています。これが私には固すぎたみたい。印象に残ったのは高速での安定性が先ほどのサロモンに比べて良かったこと。ただやはりプレートのせいかきちんとたわまず、スキーが下へ抜けてしまうのでちょっと怖かった。アトミックの板は10.26(ヘルマン・マイヤーモデル)に象徴されるように脚力がないと乗れないようです。

 (もう一度乗ってみて)最終日の渡辺一樹デモのレッスンの時に色違いですがもう一度試乗しました。そのときはあまり曲がりづらいという印象はなかったです。まあ最終日の午前中は雪が良かったのもありますが。やはり印象的だったのは縦に踏むと驚くくらいスキーが走ります。それと高速安定性は今回試乗したものの中では一番で、これはデモ用ではなくてレース用ではないかと錯覚してしまうほどでした。ただ個人的に気に入らなかったのはATOMICのビンディングで、スキーを履くときにカチッという感じがしないので剛性感がなくちょっと不安。それにデザインもあまり好きではないし。買ってもいいかなと思ったけど、プレート付きでもしかするとビンディングのメーカーが決まってくる(ATOMICかESS VAR)可能性があるのでちょっと気になりました。

 アトミックの板を返した後は、いよいよ国際技術選最後の種目ファンレースです。これはノーストックでレースをするのですが、横に4つの旗門が並んでいるところが4カ所あって、外のラインを通った方が高い点数がもらえ、かつタイムとのかねあいで最終的なポイントが決まるというもの。説明しづらいですが、いつかフィッシャーがにたようなイベントをやると聞いたことがあるので、知っている方もいるはず。

 初めて行われる種目ということもあってか、結構まじめに練習している人が多かったです。ちなみに私の予想(何でもかんでも予想するな!)は本命渡辺一樹選手。板も良さそうだし、乗る人ともマッチしそうだから。技術選覇者の柏木義之選手は結構失敗しそう。しかし根拠はない。

マルティン・グガニック選手

 この種目は寒さにもめげず最初から最後まで観戦しましたが、最初のポイント付き旗門で無理してラインが落とされる人が多かったですね。女子のほとんどの選手はそんな感じでした。それと岡田たか子選手。滑りながら「キャー」というのはやめましょう。トップスキーヤーなのですから。

 逆にかわいそうだったのが後藤伸昭選手。午後は風が強く、時々中断していましたがなんと競技中に、しかもポイント付き旗門の前で突風が。ここで後藤選手の一言。

「見えねえ!!!」

でもちゃんと通過したからすばらしいです。

柏木選手

 マテリアルは基本的にはエクストリームスキーが主でしたが各選手様々で、特にミズノを使っている選手は大変そうでした。石黒孝明選手とか、みんなふつうの板履いてましたから。おもしろいなと思ったのはロシニョールを使っている山田卓也選手。SL用のRNS(かRS)を履いて滑っていました。スピード重視と言うことでしょうか。

 競技そのものはとてもおもしろかったし、ポイントが高い人が最後に出るというのもワールドカップの2回目みたいでいいですね。ただ得点の計算方法がわかりづらいのがどうかと思いました。もっとわかりやすくして、その場で結果が分かるようにすれば順位もわかるし、「あと○○点出せばトップだ」というのがわかっていれば選手の人のやる気も違ってきたと思います。

 そういうわけでまだ結果は分からないけど、3時30分に競技が終わって、あまりに寒いのでそのまま帰りました。

(後編へ続く)

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