ブログとSNS(ミクシィなど)の違いは何か?
私は2007年3月から 白象の気まぐれコラムというブログを開設すると同時に  ソーシャル・ネットワーク・
サービス(SNS)であるミクシィ(mixi)にも会員登録しました。 このページは 私の実体験に基づく ブログと
SNSの考察です。 

1.ブログとホームページの違い

ブログ(blog)の正式名は Web(インターネット)とLog(記録)を合せたWeblogですが 簡略化され 日本では
「ブログ」と呼ばれています。 BLOGは 和製英語であり 英語の辞書には 従い 載っていません。

ブログはホームページ(ウェブサイト)の一種であり 「日記風ホームページ」と呼ばれています。 ブログには
日記のように 日付け毎にデータ(記事)を入力し 入力されたデータ(記事)は 自動的に時系列で保存され
表示されます。 コンテンツを時系列で表示しないホームページは コンテンツのレイアウトをブログより自由に
決めることが出来ます。

ホームページを製作するには 「ホームページ作成ソフト」と呼ばれる専門ソフトを使い  サーバーにアップ
ロードする作業を必要としますが ブログはWeb上で全ての操作を行なえるので ホームページと異なり 誰でも
簡単に作成できます。 パソコンに詳しくない人でも インターネットからの情報発信を容易にした点で ブログの
功績は大と言えます。

2.ブログとSNS(ミクシィなど)の違い

ブログと似たサービスに SNS(ソーシャル・ネットワーク・サービス)があり ミクシィ(mixi)は 数あるSNSの
中でも株式公開を果たした成功例として 良く知られています。 SNSは 「日記ツール」という意味ではブログ
に良く似ていますが ブログとSNSは以下のように明確な違いがあります。

1。SNSはクローズドなコミュニティサービスです。 mixiを含むSNSサービスの多くは 紹介制を取っています。
  サービスの利用開始時に 既存利用者からの「紹介」がなければ 利用開始の登録を出来ない仕組みに
  なっています。 そのため SNSの参加者は皆 誰かの紹介によって会員登録していることになり 閉鎖的
  (クローズド)な利用環境にあります。 一方 ブログは オープンなサービスで SNSのような制約はなく 
  誰かに招待されなくても 自由にブログを開設できます。 ブログに書かれた記事は 会員でなくても 誰でも
  読むことが出来ますが SNSに書かれた記事は 登録された会員のみ読むことが出来ます。
2.Open ServiceとClosed Serviceの違いが端的に出るのが 検索エンジン(GoogleやYahooなど)による
  コンテンツ(記事)へのアクセスです。 検索エンジンは SNSサービスを利用している会員の記事にアクセス
  できません。 Yahoo!やGoogleでキーワードを入力して検索しても mixiを含むSNSの記事は検索結果に
  表示されません。 こうした制約はブログになく ブログの記事は検索エンジンを使った検索結果に表示され
  ます。
3.まとめると ブログは 誰でも参加できる環境にあるので 広く浅く付き合いたい人向き SNSは 閉鎖的で
  仲間意識を強くする環境にあり 狭く深く付き合いたい人向きです。

敢えて誤解を恐れずに極言するなら アクセスする人を魚に例えると 「ブログは海釣り」「SNSは池釣り」の
世界です。

ブログとSNXのどちらを利用して 情報発信した方が良いかは 上記の評価次第で  簡単に言えません。 
私の場合は 記事を会員だけでなく 広く誰にでも読んで貰いたく 検索サイト(Googleなど)経由のアクセスを
期待するので SNSを選ばず BIGLOBEのブログサービスを選択しました。

3.ミクシィ会員になって驚いたこと

私はミクシィの会員ですが 記事(日記)はBIGLOBEのブログから発信しています。 ミクシィは ミクシィ会員が
記事(日記)をmixi以外の外部ブログ(BIGLOBEなど)から発信することを認めており その場合でも 
外部ブログから発信された記事(日記)のタイトルはミクシィのトップページ(プロフィール)に掲載され クリック
して記事を読むことができます。 私が発信する同じ記事を BIGLOBEブログとSNSであるミクシィの両方で
読めるということです。 同じ記事をブログとSNSの両方から自動的に発信する私のやり方は アクセスを
増やす上で効果的です。

私の場合 外部ブログ(BIGLOBE)を使わずに なぜmixiから記事(日記)も発信しないのかというと ミクシィの
仕組みに馴染めないからです。 

ミクシィに入会して先ず驚いたのは プロフィールの頁がミクシィのトップページになっていることです。 ブログ
の場合には トップページに記事(日記)の抜粋が必ず一覧できるようになっており 私は トップページに
プロフィールを載せるミクシィ方式を好みません。 トップページには 最も重要な内容を示すべきであり 記事
よりプロフィールの方を重要視するミクシィ方式は mixiの会員数拡大に効果的な方策であっても 私には
不都合であり 好ましくありません。

ミクシィのトップページに「マイクシィ一覧」というのがあります。 mixi では、直接の友人、知人のことをミクシィと
言い 私のトップページにある「マイミクシィ一覧」は 私の直接の友人、知人リストです。 「マイミクシィ一覧」
には 写真と共に名前が表示され 名前には 白象(35)の如く 括弧内の数字で友人・知人の数が示され
ます。 マイミクシィ一覧は 自分に何人の友人・知人がいるかの人気度(=アクセスの多さ)の公開であり 
見栄で?友人・知人の数を競うことにどうしてもなるので 会員数が自然に増える「ねずみ講」的な仕組みに
なっています。 ミクシィは 会員数が多いほど広告収入が増えるので 友人・知人の数を競わせる「ねずみ講」
的な仕組みは ビジネスプランとしては良く出来ていますが そんなものに 私は加担したくありません。

ミクシィの「足あとお知らせメール」にも驚きました。 「足あと」とは、あなたのページを訪れた人が誰であるか
を示すもので、トップページ、日記などを訪れた際に残る記録のことです。  例えば 私(会員)のページに 
誰が何日の何時何分に訪れたかは ミクシィからの通知で分かりますが 訪問したことを知られたくない人も
多い筈であり 私には馴染めません。

このように 私はミクシィの仕組みに色々と驚くと共に 馴染めなかったので 記事(日記)の発信は外部ブログ
であるBIGLOBEを利用することにしました。

4.SNSは安全という誤った神話

SNSは 会員による紹介がない限り入会できないので 「ブログとは異なり安全である」という神話があります。
この神話は事実無根であり 誤りです。 今では公表800万人近い登録会員数を抱え 国内SNSの9割近い
シェアを抑える超巨大なSNSとなったミクシィの会員には 当然ながらオカシナ人や危険な人も多く内在する
ので 「友人の友人は皆友人で安全」という考えに基づく 仲良し同好会と考えるのは危険です。 友人から
招待を受けなくても ヤフーオークションで100円を払えば 誰でもミクシィの会員になれるからです。

「危ないミクシィ大流行! SNSの闇」(洋泉社刊)という本は 「ミクシィは会員制だから安心」という謳い文句
を安易に信じぬよう 警告しています。

5. 記事を発信するにはブログとSNSのどちらを選ぶべきか?

ブログは不特定多数の読者(世間)を相手にするので 発信する記事の内容が面白いか有益でないと読んで
貰えず アクセス数は一向に伸びません。  従い ブログは発信者にとって厳しい世界です。  一方 ミクシィ
などのSNSでは 読者は自分(記事の発信者)が招待した人だけなので アクセス数は「マイミクシィ一覧」
(仲間内の井戸端会議に参加できるリスト)にある友人・知人の数次第であり 例えアクセス数が少なくても 
孤立感はありません。  ブログの世界では 「ネット強者」しか生き残れませんが SNSでは 「ネット弱者」
でも生存できます。  

ブログとSNSのどちらを選ぶかは 「ネット弱者」or「ネット強者」 何れの立場で記事を発信するかによります。
自分の発信した記事を身近な仲間だけに限定せず 誰にでも読んで貰うには 検索エンジンを使い誰でも
アクセスできるブログを選ぶべきです。

インターネットというのは  「開かれた世界」であり それ故にここまで発展してきましたが SNSは「閉じられた
世界」(Closed Community)であり インターネットの持つ本来の主旨に反すると私は思います。 ミクシィは
2006年9月に株式公開ました。 会員がClosed Communityにありながら 株式公開したということは Open
Communityから株主を広く募ることであり 会員と株主の利益が相反する問題も抱えています。 

6.まとめ

ホームページ ブログ SNS(ミクシィ) それぞれの特色を簡単にいうなら ホームページは月刊誌(内容は
深いがスグ古い情報となる) ブログは新聞(内容は浅いが情報は最新のもの) ミクシィを含むSNSは同窓会
などの会報(会員以外は読めない)と言えると思います。  

私個人のブログを始めてから3カ月半になります。 ホームページとブログの両方から発信していますが 両方を
平等に扱い維持・共存させていくことは結構難しく 今後はブログの方を肩入れすることになりそうです。 

毎日の変化が目まぐるしい中で 半年前に書いたホームページ内容を読み直すと その後の変化を更新して
いないので読むに耐えませんが 日付毎に時系列で表示されるブログの記事は 過去の記事に遡って更新せず
に新しい記事として発信できます。 従い ホームページよりブログの方が情報を発信するツールとして 使い
勝手は格段に良いです。

ブログで唯一不都合に感じたのは トラックバックという機能です。 私の記事を読んだ人がトラックバックすると
読んだ人の書いた記事が私の記事にリンクされます。 トラックバックにリンクされる記事は 迷惑記事(ポルノ
などの宣伝)がほぼ全てであり 私は「トラックバックスパム」を防ぐ(リンクさせない)設定を行なっています。

ブログサービスの選び方について言えば 無料で利用できるブログサービスとして 次の3系列があります。 

1.プロバイダー系(Biglobe So-net OCN @niftyなど)
2.ポータルサイト系(Yahoo! 楽天 エキサイトなど)
3.独立系(Amebaブログ FC2など)

それぞれの特徴を理解して自分に合うブログサービスを選べば良いと思いますが ブログのフォーマットは
基本的に同じであり どのサービスを選んでも大差ないと思います。 私はプロバイダBIGLOBEの会員であり
会員が無料で利用できる「ウェブリブログ」を利用していますが プロバイダー系ブログの利点は 会員に対する
サポート体制が良いことであり 質問に対して迅速で丁寧な回答を貰えます。

最後に蛇足です。 お前はブログをなぜ始めたのかと聞かれると 正直に言って 答えに窮します。 情報発信
する意義を考えたからではなく 自己顕示欲からでもありません。 私がブログに記事を書き発信するのは 
絵を趣味にする人がキャンバスに絵を描くのと同じです。 それぞれの記事は 私にとって絵と同様の作品で
あり 記事によって出来不出来はありますが 毎回 楽しみながら記事を書いています。 趣味のブログが
ボケ予防にもなるなら 一石二鳥ですし ブログからの発信を続けているうちに 自分の世界が広がるのでは
という漠然とした期待もしています。

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