2000年7月下旬の日記

夏期講習が始まりました。1年で2番目に忙しい季節です(いちばん忙しいのは12月、1月の入試直前期)。忙しい最中のちょっとした暇を見つけて買ったのがオレンジ色のVisor(Palm OS搭載PDA)。使い勝手のよさにすっかり惚れ込んでしまいました。(2000年8月5日記)

7月21日(金) 夏期講習2日目。夜はりのと会う。
[日記]千葉県内の某校舎での夏期講習、2日目。授業準備に追われていて、ちょっぴり寝不足気味だ(講習中はいつもそうなんだけど)。
長*さん(銀河のパートナー/同居人)が24日(月)から大阪に出張することになったので、それに合わせて夏用のスーツを新調しようということになった(最近は長*さんのお金も銀河が管理していたりする)。午後5時に授業を終えて、新宿に戻ったのが6時過ぎ。長*さんと合流して、西口の紳士服店でスーツを2着選ぶ。せっかく新宿まで出てきたのだからと、ついでに東口にまわって、伊勢丹2階のDKNY(バーゲン中)で自分用のキャミソールやTシャツを購入。
その後は、会社帰りの緑川りのちゃんと合流し、西口の居酒屋へ。ゆっくりしたいところなんだけど、明日の授業の予習が終わっていないので、9時には切り上げる。明日から大阪に遊びに行くというりのは、ちょっと飲み足りなかったみたいだけどね。

7月22日(土) 父親からの手紙。
[日記]夜、自宅に戻ると父親からの手紙が届いていた。先日上京した母親(7月13日、14日、15日の日記を参照)から銀河の様子について報告を受けた上で書かれた手紙だった。「だれに責任があるわけでもなく、自然のままにそうなったことなのだから、自分がいちばん楽なあり方で生きていけばよい」という内容。そして「親だから、幼い頃からうすうすとは気づいていたが、悩んでいる気持ちに対して何も有効なことをしてやれなくて申し訳なかった」とも。最後には「親子で楽しく残りの人生を過ごしたい」と結んであった。簡潔な文章だったが、読んでいるうちに涙がとまらなくなる。やっぱり親は親だ。なんでもわかっていて受け止めてくれる。
母親に自分のトランス(用語についてを参照)のことを初めて打ち明けたとき(3月7日の日記を参照)、父親には母親経由でそのことを伝えてもらった。その後、養父の葬儀と四十九日法要で2度九州に帰る機会があったのだが、遺産相続の問題等でそれどころではなくて、父親と顔を合わせてもトランスのことについては何も言葉を交わさなかった。父親は2年前に顎のガンで大手術をして以来、言葉をしゃべるのが少々不自由になっているので、電話で話をすることもなかったのだ。少々気にかかっていただけに、気持ちがずいぶん軽くなる。
実のところ、両親とは必ずしもうまくいっていない時期が長かっただけに(22歳から38歳までの16年間は1度も両親に会っていない。両親と仲よくなれたのは38歳を過ぎてからのことだ)、手紙を読んだ後はしばらくいろんなことを思い出しながら、感傷的な気分に浸ってしまった。

7月23日(日) 千葉県某デパート内のDKNYのショップで。
[日記]現在出講している校舎のある千葉県某市には、銀河愛用の新宿の某デパート(2日前の日記を見てね)の支店がある。駅からちょっと離れたところにあるし、なんだか古ぼけた外見なので、これまでは1度も中に入ったことがなかった。ところが先日、授業の空き時間をもてあまして何気なく立ち寄ってみると、さすがは某デパート。(当然だろうけど)ちゃんとしたブランドのお店が入っているし、お客がほとんどいなくて(!)すいているし(だから接客がていねい)、都内のお店ではソールドアウトになった商品がまだ残っているし、ひどく気に入ってしまった。今日は、このところはまりかけているDKNY(サイズが豊富でありがたい)とCalvin Kleinで秋物のスーツやジャケットやスカートを大量に購入し、大満足。

7月24日(月) 深夜バスで、長*さんは大阪へ。
[日記]千葉県内の某校舎での夏期講習は今日が最終日。天気予報が「外出は控えた方がよいでしょう」(!)なんて言うほど暑い日々だったが、授業準備に追いまくられながらもどうにか乗り切ることができた。明日からの5日間は、自宅から至近距離の某校舎で午前中に90分授業を2コマ。今日までの5日間と同じ授業をそっくりそのままくり返すだけだから、ずいぶん楽だ。
さて、長*さんは今夜の深夜バス(新宿西口発)で大阪へ出張。午後5時に授業が終わると速攻で自宅に戻り、長*さんの出張の支度を手伝う。ちゃんとチェックしておかないと長*さんは必ず忘れ物をするのだ(笑)。いくつか大きな用件を抱えているようだけど、うまくいくといいな。

7月25日(火) エレクトロラックス社のドラム式洗濯乾燥機を注文する。
[日記]昨日の日記に書いたことのくり返しになるが、今日からの5日間は、自宅から至近距離の某校舎で午前中に90分授業を2コマ担当する。昨日までの5日間とまったく同じ内容の授業をそっくりそのままくり返すだけだから、ずいぶん楽だ。
時間に余裕のあるこの5日間のうちに、必要なことを片づけておかなければならない。今日はまず、洗濯機を買いに行くことに。今まで使っていた洗濯機が何回修理してもすぐに故障するようになったので、買い換えなくてはならないのだ。うちは共働きの家庭(笑)なので、なんといっても手間のかからないやつがいい。いろいろと検討した結果、欧米では主流だというドラム回転式の洗濯乾燥機(洗濯から乾燥までの全行程を、1台の横型ドラム回転式の洗濯乾燥機で全自動でおこなう)にすることに決めた。
授業終了後、新宿に出て、西口のヨドバシカメラの家電売り場へ直行。実は、カタログを見て検討していた段階では、ドラム回転式の洗濯乾燥機のうちでも今いちばん売れているという東芝の「銀河21 TW-F70」ってのにしようかと思っていた(名前も「銀河」だしって)。でも現物を見てみると、ちょっといただけない。少し乱暴に扱えばすぐに壊れてしまいそうだし(特にドアのロックの部分)、デザインも安っぽくて、なんだかちゃちだ。ちょうど隣に、対抗馬として考えていたエレクトロラックス(ヨーロッパ最大の家電メーカー、本社はスウェーデン)の製品が並んでいたのだが、明らかにこちらの方が作りもしっかりしていて(絶対に壊れそうもないという安心感を与えてくれる)、デザインも上品だ(意図的にこの2つを横に並べたのかなって思ってしまうほど、東芝製品が無惨に見える)。東芝の方は、標準価格19万8000円のところを13万8000円。エレクトロラックスの方は、標準価格25万円のところを17万8000円。ちょっぴり高めだが、ドラム回転式の洗濯乾燥機はもともとヨーロッパが本場。エレクトロラックスの製品は雑誌『通販生活』の『2001年版ピカイチ事典』(カタログハウス)の「家事のピカイチ道具」にも選ばれているので、躊躇なくエレクトロラックスの方を買うことに決める。配達日は30日(日)の午前中にしてもらった。
ヨドバシカメラのポイントカードのポイントもたまったことだし、他にもなにか買おうかなと思って、1階へ。ふとPDA(個人用情報端末機)売り場に目が留まる。ザウルスなんかの隣にあるPalm OS搭載機のセクションに、前々から気になっていたハンドスプリング社Visorが並んでいたからだ。日本語版がこの6月に発売されたばかりのVisorは、スケルトン・カラーの筐体(ブルー、グリーン、オレンジ、アイス、グラファイトの5色)とMac OSとの親和性の高さから人気を呼んでいる機種だ。でも、いちばん欲しかったオレンジは売り切れている(次回入荷は未定だそうだ)。アイスかグリーンを買うか、それともオレンジが買えないのだったら、軽量のPalm Vxっていうパーム社のビジネス仕様機にしようかと悩むこと1時間。いつもの銀河だったらこういうときは衝動買いして、両方ともゲットしちゃったりするんだけど、今日はいつになく慎重。結局いったん家に戻って雑誌の記事などをよく検討してから、明日また来ることにした。

7月26日(水) オレンジ色のVisor(Palm OS搭載PDA)を買った!
[日記]自宅から至近距離の某校舎での夏期講習、2日目。授業後は、校舎の近くにある行きつけのMICHEL KLEINのショップで秋物のスーツを2着、インナーとともに購入。なかなかシックで気に入った。試着して「学校の先生みたいだね」って感想をもらしたら、担当の店員さんに笑われてしまった(だって本当にテレビ・ドラマに出てくる学校の先生みたいだったんだもん)。で、その後はその店員さんと一緒にお昼を食べに行く。
いったん自宅に戻ってから、もうひとつの物欲(笑)を満たすために新宿西口へ。実は昨日発売された『週刊アスキー』をパラパラ見ていたら、愛読している餅月あんこさんの「花咲かペンペン草」っていう連載エッセイに、アイスのVisorをオンライン販売でゲットした話が書かれていた。それを読んでいるうちに、Visorが欲しくてたまらなくなったのだ。グラファイト以外(つまりオレンジかブルーかグリーンかアイスね)のVisorがあればそれを買い、なければPalm Vxにするという方針を固めて、ヨドバシカメラのPDA売り場へ直行する。ところが、Visorはグラファイト以外はすべて売り切れ。こうなると何が何でもゲットしなければ気が済まなくなる(品薄の時期に買っておけば自慢もできるしね)。そこで、新宿のあちこちのコンピューター関連ショップをまわってみるが、Visorはどこにも売っていない(後で知ったことだがVisorの取扱店は限られているみたいだ)。半ばあきらめ気味で長*さんの事務所の近くにあるT-ZONEへと向かう。「灯台もと暗し」とはこのことだ。行きつけのT-ZONEには、なんとVisorが全色残っていた(そう言えば新宿西口のT-ZONEは他店で品切れになっている人気商品が結構よく残っていたりするのだった)。早速、オレンジ色のVisor(残り2台のうちの1台)を購入。すぐにT-ZONEの建物の中にあるコーヒーショップで、箱を開けあれこれといじってみる(1時間かけて、2ヵ月分のスケジュールを入力)。
自宅に戻った後は、同梱されていたPIM(個人情報管理)ソフトPalm DesktopをMacにインストールして、Macとの連携を試してみる。データのシンクロナイゼーション(同期)が簡単にできて便利。それに実用性もさることながら、高級なゲームボーイって感じで、遊び心もくすぐるんだよね。結局、朝方近くまで遊んでしまった。

7月27日(木) 長*さんが大阪から帰ってきた。
[日記]2時過ぎに、大阪出張から戻ってきたばかりの長*さんと自宅近くで合流。2日間離れていただけなのに、ずいぶん長い間会っていなかったような気がして、顔を見たとたんに飛びついてしまった(笑)。一緒にお昼をいただいてから、自宅に戻る。ちょっとお疲れ気味の長*さんはお風呂に入った後、しばらく睡眠をとる。
6時頃目を覚ました長*さんが、今日のうちに大阪のおみやげをお世話になっている人たちに届けにいきたいと言うので、一緒に新宿まで出る。お茶を飲んだ後、あいさつまわりに出かける長*さんと別れ、東口の三越2階に入っているGAPのショップへ。店内はすっかり秋物の商品に入れ替わっている(昨日入荷したばかりだそうだ)。新しい商品ばかりなので、見ているだけでも楽しい。で、今日いちばんの買い物は、コバルトブルーのレザーのブルゾン(3万円)。店内に足を踏み入れた瞬間に鮮やかな色が目に飛び込んできて、これは買うしかないと思ったのだった。併せて、黒いスカート、長袖の花柄のTシャツ、バーゲン価格になっていたオレンジ色のデニムのジャケットなどもゲット。いつもながら店員さんが親切で好感度が高いなあ。
それにしても、ここのところの日記は買い物ネタばかりだ(苦笑)。
[読書記録]山内俊雄『性の境界 からだの性とこころの性』(岩波科学ライブラリー)。筆者は埼玉医科大学教授(神経精神医学)。日本精神神経学会の「性同一性障害に関する特別委員会」の委員長として、性同一性障害の診断と治療のガイドライン作成に携わった。前著『性転換手術は許されるのか 性同一性障害と性のあり方』(明石書院)がガイドライン策定の経緯を含めて、性同一性障害全般の入門書といった趣だったのに対して、この新刊本は「生物にとっての生殖のしくみ」「発生学的にみた性の分化」「脳の性差」など、医学的な側面の解説が中心。個人的にはすでに知っている情報がほとんどだが、わかりやすい記述でコンパクトにまとめてあるのがありがたい。前著『性転換手術は許されるのか 性同一性障害と性のあり方』(明石書院)や吉永みち子『性同一性障害』(集英社新書)と併せて読むことをお勧めする。

7月28日(金) 新型iMacの発売日。
[日記]自宅から至近距離の某校舎での夏期講習、4日目。休憩時間、講師室に質問にきた女子生徒が「先生って、**(町名)に住んでいるんですね」と訊いてくる。「そうだけど、見かけたの?」って言うと、「昨日も今日も、校舎まで来るの、先生と一緒だったんですよ」と答える。「ふうん、あなたも**に住んでるんだ。駅で電車に乗るときに一緒だったの?」と尋ねると、なんと「そうじゃなくって、昨日も今日も、ちょうど先生が家から出てくるところを見かけたんです」だって(笑)。で、2人でローカルな話題(あそこの角のお米屋さんがどうのこうのとかね)で盛り上がる。講師室中、大爆笑だった。
授業終了後は、新宿へ。新型iMacの発売日だったので、長*さんと一緒にT-ZONEに見物に行く。個人的にはこれまでのフルーツ・カラーの方が好みなんだけど(長*さんは今度の色の方が好きだって)、インディゴ(青)もルビー(赤)もセージ(緑)も完全に中が透けて見えるのは、ポイントが高いかもしれない。見た瞬間に吹き出しそうになったのはスノウ(白)。これはスノウって言うよりもミルクって感じだね。銀河が中学高校時代に住んでいた鹿児島には、かき氷の一種で「しろくま」(かき氷の上にコンデンス・ミルクのようなものがかかっている)ってのがあるんだけど、その「しろくま」を連想してしまった(ホント、おいしそうだ)。で、話題の光学式マウスをあれこれと試してみる。トラックボールだけじゃなくてボタンもない(本体全体がボタンになっている)んだけど、これまでの丸形マウスより格段に使い勝手がいい。店員さんの話でも、ほとんどのお客さんがiMac本体よりも、光学式マウスの使い心地をチェックしていくんだそうだ。
まあ、iMacの新色(リップとかと同じで、この秋の新色ってノリだね)は軽く受け流して、銀河の本命は8月中旬に発売が予定されているG4 Cube。たぶん、買うでしょうね。毎日、アップルストアで、メモリーを増設したらいくらになるかとかそんな計算ばかりしています。

7月29日(土) 第83回「TSとTGを支える人々の会」催しに参加した。
[日記]自宅から至近距離の某校舎での夏期講習、最終日(5日目)。20日から今日まで、10日間連続の出講で休みがなかったので、さすがに疲れてしまった。いったん帰宅して、ちょっぴり休息をとる。
さて、今日は「TSとTGを支える人々の会(TNJ)」の催しがおこなわれる日。渋谷で長*さんとお茶を飲んでから、午後6時30分の開始時間の少し前に会場に到着。催しの詳細が決まったのがつい数日前のことで、会からの連絡がギリギリになった割りには(うちにお知らせの郵便物が届いたのは当日の午後だった)、参加者は70名を越えていて盛況だった。
今回は体験交流会で、テーマは「私はこうしてトランスした」。トランス(用語についてを参照)を決意してから今日までの体験談を、5人の性同一性障害(GID)(用語についてを参照)の当事者の方が話してくださった。いつもの催しは、専門家の先生のお話プラス当事者の体験談という構成なのだが、時には当事者の体験談だけっていうのも新鮮でよいかもしれない。MTF(用語についてを参照)の方が3人、FTM(用語についてを参照)の方が2人。性別再判定手術(SRS)(用語についてを参照)を済ませた方が2人。それぞれが置かれている状況も、トランスの過程もさまざま。唯一絶対の「正しい」トランスの仕方なんて存在しない。みなさんのお話しに共感しながら、自分に正直に生きていくのと同時に、周囲とうまく折り合いをつける知恵が大切なんだろうなって、当たり前の感想を抱いた。
例によって二次会。Web上で知り合った初対面の方とお話ししたり、ここのところ毎回参加してくださっている神戸学院大学法学部の大島俊之先生(戸籍の性別記載の訂正をはじめ、性同一性障害に関連する法的問題の研究の第一人者)と話し込んだりして、あっという間に時間が経過する。帰りは終電になってしまった。

7月30日(日) エレクトロラックス社のドラム式洗濯乾燥機が届く。
[日記]25日(火)にヨドバシカメラに注文したエレクトロラックスのドラム回転式の洗濯乾燥機が届いた。早速、使ってみる。洗濯物を放り込んでおけば乾燥まで自動的にやってくれるので、非常に便利。難点は、(電気による乾燥なので)ガス乾燥に比べて時間がずいぶんかかること。朝出がけにセットしておくとか、寝る前にセットするという使い方がよさそうだ。
ところで今日は土用丑の日。夕食は鰻重をいただく。土用丑の日に鰻(ウナギ)を食べるっていうのは、なにかちゃんとした根拠のあることではなくて、江戸時代に平賀源内(!)が鰻(ウナギ)屋さんの宣伝のために言い出したことなんだって(ご存じでしたか?)。

7月31日(月) 今日から5日間は、埼玉県の某校舎へ。
[日記]うちの予備校の夏期講習は、ひとつのタームが5日間で構成されている。今日からの5日間は埼玉県の某校舎への出講。午後から90分授業を2コマ担当する。
授業が午後からだと、朝ゆっくりできてよいのだが、真っ昼間の暑い最中に出勤するというのはつらいものがある(おまけに埼玉県は東京都よりも気温が高い)。なんとか乗り切れればよいのだが。


銀河の事情(日記と更新情報)に戻る


トップページへ

It's so kind of you to share your information.