イタリア・ドライブ記 (10) フィレンツェの休日

 

 

7月23日() ウフィッツィ美術館、フィレンツェ市街観光

 

7:00頃、起床

 

アルベルゴ・ポルタ・ロッサのバールは小さいが正にアンティークで趣がある。そのバールで朝食。ウフィッツィ美術館は日曜日は2時までなのでなるべく早く行こうと少し急いでホテルを出た。

 

9:00頃、ウフィツィ美術館、行列開始

 

ホテルから歩いて5分で美術館だ。しかし9時開館に合わせて行ったら、すでに中庭の回廊を埋めてアルノ川畔まで行列が出来ている。200mくらいか。もう少し早くくるべきだったかもしれない。しかたがないのでのんびり並ぶことにした。

 

ワゴンで公式ガイドの日本語版を買った。これは部屋毎に主な展示物とその解説が記載されていてとても役だった。これなしには1割も理解出来なかっただろう。

 

ウフィツィ美術館前の回廊少しずつ入場させるように制限しているのでなかなか前へ進まない。10時頃、日本人の女の子が約3名「すみませ〜ん。どのくらい並んでいるんですかぁ。」とやってきた。「あそこの角からここまで、かれこれ1時間以上だよ。」と教えると、「ええ〜!」「うっそぉ〜」「やめよぉ。」と自分たちだけでけたたましく会話して走って行ってしまった。

 

ありがとうございますぐらい言えんのか、コラァ!

 

中庭で黒人男性と白人女性の2人組が、中近東っぽい音楽のパフォーマンスを始めた。石段に座ったりしてガイドで予習などする。

 

ジプシー出現。今度は母子連れだった。またもや段ボールなどもった男の子と、やたら人の腕にすがってくる女の子。母親は赤ん坊を抱えていた。「ええい。触るでない。立ち去りたまえっ。」 英語で大声を出すと、すぐに逃げていったが、直前母親がチッと舌打ちするのが聞こえた。

 

11:30頃、やっと入館

 

1993年の爆破テロ事件で第二歩廊の半分と、ヴェッキオ橋の2階を通ってピッティ宮殿に至るヴァザーリ回廊は閉鎖中であった。それでもたっぷり2時までルネッサンス絵画を中心に堪能することができた。旅行前の勉強の成果も一応あったと言っておこう。

 

14:30頃、昼食

 

ヴェッキオ宮殿の1階をちょっと覗いて、前のシニョーリア広場で複製のダビデ像などを横目で睨みつつ、ジェラートをなめなめ、ドゥオーモ(サンタ・マリア・デル・フィオーレ教会)方面へ向かうが、暑さと空腹でくらくらし、適当にバールへ飛び込む。冷たい前菜、ポモドーロのパスタとピザ、ビール。注文して1分程で「へい、おまちっ」という感じでどんどんっと出てきた。しかしキチンと美味い。どーなっているのだろうか。

 

15:30頃、ドゥオーモでへたり込む

 

バールを出たのは良いが、午後の日差しはひたすら暑いのだった。ホテルへ帰ってもエアコンないし、お腹は一杯でお店にも入る気しないし、ブティックは日曜で閉まっているし、何とかしてくれぃ。

 

ドゥオーモ内部そんな訳でドゥオーモの床にへたり込んだ。バチカンと違って坊主に怒られることもなく、大勢の人が思い思いに壁を背に冷たい床に座っていた。とても気持ちいい。テレビ局が来て何やら中継の準備をしていた。

 

その後、気を取り直してサン・ロレンツォ教会、メディチ家礼拝堂と単に前を通過して、トルナヴォーニ通り、カリマラ通りをブティックの指さし確認。銀行は休みだがカンビオはやっており、一番レートが良かったので思わず少し両替した。思えばこの辺が円高のピークだったのかも知れない。

 

18:00頃、いったんホテルに

 

アルベルゴ・ポルタ・ロッサの客室クソ暑いのに夕方になるとキチンと長袖シャツを着込んだ姿が増える。われわれも汗だくなので、ホテルに帰りシャワーを使った。ぼくは「バカボン」をスラックスに、妻もポロシャツをワンピースに替え、再び外へ出た。部屋にいても暑いし、いたたまれないのだ。

 

日曜日の夕方だというのに珍しく開いていたレース生地の店で、お土産用のハンカチをいくつか買った。イニシャルの刺繍付なのだが日本人に多い「Y」はイタリア語では使われないので種類が少なく、イニシャルが「Y」の妻は不満そうだった。外人用に用意されているだけでも有り難いとは思う。

 

21:00頃、夕食

 

ヴェッキオ橋を渡り、ピッティ宮殿まで散歩して引き返し、適当にリストランテに入る。後で調べたらミシュランで2つフォーク印のラ・ポスタというお店だった。

 

またまたビステカ・アラ・フィオレンティーナ、それとニョッキとスカンピ、ワインはキャンティ以外のお薦めを持ってきてもらった。ニョッキは想像していた通り草団子みたいでわれわれの口にはあまり合わなかった。肉も昨夜の方が美味しかった。

 

22:30頃、夜更けのシニョーリア広場

 

コメディ系のパフォーマンスに人だかりが出来ていた。しばし夕涼みをする。

 

23:00頃、ホテルに帰る

 

荷造り、洗濯等する。明日は次のリゾート地、リビエラ海岸ポルトフィーノまでドライブである。ああ、その前に「お買いもの」があった・・・。

 

暑さに負けたフィレンツェの夜は更けるのだった。

 

 

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