ボラボラ島記(3)

 

7月14日(木)

 

また未明に激しいスコール。風も出て木製のブラインドが音をたてて、目が覚めてしまった。その後雨は止んだが、向かい風で波音が結構うるさくうとうと状態で朝を迎える。水上コテージの欠点かもしれない。

 

 

ホテルのビーチホテルの予約デスクのお兄さんは顔を合わせるたびに、

「ダイジョウブ?」

 

と言うので、そんなに僕たちゃ頼りなく見えるのかねぇと訝っていたが、よく観察していると日本人と見るや「ダイジョウブ?」と連発している。どうやら「大丈夫」という日本語をいささかオールマイティな挨拶だと勘違いしているらしい。この朝、

 

「ヤ、OK、ファイン!」

と答えると、満足そうにニッコリ微笑んだ。

 

ところが4WDサファリは朝方の雨で山道の状態が危険だということで中止になってしまった。お兄さん、申し訳ないと平謝り。

 

ありゃ、今日はやることなくなっちゃったねぇ。すごすごとコテージへ帰る。

 

 

ホテルのビーチ その2

と言うわけで午前中はコテージ周辺でゴロゴロだらだら。昼からヒナノ・ビールを飲んで、午後はビーチでまたシュノーケリングしたりゴロゴロだらだら。うーん、リゾートだ。これはこれで満足。

 

ときおり雨がぱらついて、風も強くなってくる。

 

 

夜、ブラッディマリーというレストランへ。

 

ブラッディマリーの有名人ボード店の前には訪れた有名人の名前がびっしり書かれたボードがある。

 

この店、メニューから魚を選んでグリルかソテーにしてもらうらしいのだが、名前を読んでも分からないので、店内にある調理台のところまで行って選ぶことにする。2人であれやこれやいっていると、店員が皆さんどーぞと言って客を集めはじめた。なんだ、結局みんな分からないのである。

 

ブラッディマリーの店内またまたロブスターと見た目無難そうな魚をBBQ(グリル)にしてもらう。まあどう考えても不味い訳がない。しかり、凄く美味い。

 

しばらくしてT夫妻が店に現れた。我々を見つけるなりニコニコとやってきて、

「明日も4WDサファリツアーあるそうですよ」

 

 

半信半疑でホテルへ帰ると今日の中止の穴埋めに急遽、明日決行することになったというので早速予約をし、ついでに鮫の餌付けツアーもいっちゃえと、午前と午後の予定を入れてしまう。

 

妻は鮫ということで少し不安そうな顔をしている。予約を済ませてコテージに戻りしな、お休みの挨拶とともにまたあのセリフが出る。

 

「ダイジョウブ?」

「うーん、たぶんね」

 

デスクのお兄さん、今度は少し怪訝な顔であった。

 

BACK TOP NEXT