朱里通信

§ 31

みじかうた
5+7+5+7+7=31 syllables
ソンナコト聞きたくなかった鴇色の雲に向かいワスレルモノカ

イライラをナガセ、シャンプー!…目に滲みた。イライラ倍増イライライラ

またひとつ かきかけめいる はこいりに おくるゆうきを だれかください

たくさんの活ける言の葉つくしても シオレテしまう届きもしない

忘れたい 忘れられない 心瑕(こころきず) 痛がる私 嘘つく貴方

僅かでも芽生えの気色あるならばただそれだけでキラメク明日二

時を越え進化の記憶たどりつつこの惑星(ほし)にまた現る生命(いのち)

螺子巻きは七日ごとの古時計 深き鐘の音 真昼も夜半も

「ここからの眺め変わった」あの頃のような顔でつぶやくあなた

雨上がり まだらに濡れるアスファルト 足跡残し いつもの場所へ

貴方のことわたしずっと見てたから 空気で分かる ご機嫌模様

うちよせる波に揺らめき流されて もどかしい澱に顔をしかめ

理想像 思い浮かべて 縫うけれど 絡みつく糸 ちくりと刺す針

さりげなく硝子窓に額あて 写るあなたをこっそり見つめた

走る。躓く。振り向く。追う。泣く。うたう。「ここにいるよ!」と叫んだ日々。

まよったりたちどまったりするけれどそれもわたしいろをつくるため

みじかうた詠みはじめたこと伝わりますか 永久の旅路ゆく彼に
Last update : 2003-10-21
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