Memories 〜夏色の記憶〜 おてもと海外での研究のためほとんど日本に不在の両親をもつ3人兄妹。いつも3人で仲良く暮らしてきた兄妹だが、今年の夏はいつもとちょっと違った夏に・・・・ という兄妹ものです。両親不在、妹二人なんてところはすぃーとじぇみにーに似ていますが、あちらは両親の再婚により突然に妹が出来たという設定。こちらは初めから兄妹・・・・ちゅうことは実の兄妹？！ まぁ、この辺の事と年齢描写に関する部分でソフ倫から回収要請が出て、それに対してメーカー側がソフ倫脱退、通販によるノンパッケージ版販売ということになったのですが。 妹キャラという存在はフェティッシュな魅力があって人気があるのですが、妹キャラ萌えの人も「お兄ちゃん☆」などと可愛い女の子に呼ばれることを最大の魅力とする人から、妹という禁断の領域に心のどす黒いものが蠢いちゃう人まで様々。前者の場合は実の兄妹でなくても、幼なじみとか後輩とかでもOKという人もいて、こういう人はロリ属性を兼ね備えていることが多い気がします。それに対して後者は「実の兄妹」という部分を特に重要視する人もいます。でもソフ倫の新規定で近親相姦が禁止された今となっては逝きにくい世の中かもしれません。 実の兄妹ものということではr.のココロ・・・がソフ倫で引っかかって再販に当たり「義理」という言葉をつけたりしたのが有名。またねこぱらでの妄想の中でＨ、さらにすごいラストの展開も個人的に記憶に残るところ。Guts!のな・い・しょでは実の妹が出てきて主人公は萌えまくりますが、節度を保って風呂やトイレの盗撮はしても手は出しません。最近では契約でのAVビデオ撮影での実の兄妹ものの再現がかなりやばいものがありました。Melodyのメロディ〜恋のメッセンジャーガール〜の檸檬シナリオでは妹と血が繋がっているかどうかで悩むことを中心にしており、義理か実かの問題を最後まで引っ張るというなかなか優れた演出を見せてくれました。 しかし、これらの妹は多くのヒロインの中の一人という扱いであり、妹との恋愛というものを正面から扱ったものはほとんどありませんでした。最初に例に挙げたすぃーとじぇみにーなどは義理の妹とのＨがメインですが、義理という部分と兄妹という部分の都合のいい部分を抽出した後腐れのない展開です。またおにいちゃんといっしょ！などはタイトルの通りお兄ちゃんゲーですが、戸籍上の妹でもなく赤の他人。やはり妹を全面に出すと自動的に義理もしくは妹的という部分を前提にしたものになってしまうようですね。 そんな状況でMemories。義理か実かという部分については、このゲームではほとんど触れられません。いちおう最後の最後の最後にとってつけたようなオチがあるのですが、ゲーム本編としては「実の兄妹」であることを前提として作られており、あくまでも実の兄妹の禁断の恋愛が主題。2人の妹と3人きりの生活（同じ学園の生徒なので外でも一緒のことが多い）の中で、妹の自分に対する感情に気づき、そして自分も妹に対して肉親とは別の感情を抱いていることに気づき・・・・ってことでゲーム半ばで互いの感情を抑えきれず体を重ねることになっちゃいます。なんとびっくり。3人兄妹のうち2人が禁断の関係になっちゃうわけですし、一度関係を持ってしまえば後には戻れないわけで、その後の展開は自動的に世間的にも家庭内的にも後ろめたい気持ちが全開で、いかにばれないように関係を続けるかということになります。それでも全体の雰囲気はそれほど暗いものではなく、夏という季節もあり悩みながらも結構前向きで明るい雰囲気を保っています。このあたりは登場人物の物わかりの良さが影響しているかも。まぁ、個人的にはこういうのもいいけど、もっと湿度の高いどろどろとした暗い関係ってのも見てみたいのですが、よほど義理という部分を強調しないとソフ倫は通らないでしょうね。 修羅場に多少物足りなさを感じる部分もあるものの、兄妹ものに欠かせない「あなた達！なにしてるの！！」的展開もありますし、ロリ系妹（なんと中等部。ソフ倫でひっかったもう一つの理由）がお口でするときに普段はかけていないメガネをしてくれるとか（ゴーグル代わりか？）、主人公以外の校内放送やラジオのDJまで全てフルボイスとか、フルボイスでお兄ちゃん連呼とか、Ｈシーンも豊富とか、ゲーム性もあってシナリオ分岐やエンディングも色々楽しめるなど、あまり期待していなかった割に充実。 不満な部分といえば、未読テキストまでスキップされることと音楽の読み込みで間が空くこと（そのかわりBGMを切ってメッセージスキップするとかなり早い展開になる）、そして巨乳だけどボーイッシュな上の妹がＨの時に「兄貴〜兄貴〜」と連呼すること。兄貴って呼ばれるとなんかホモみたいで・・・・。2人の妹をかき分けるとすれば「おにいちゃん」と「お兄さま」あたりが萌え萌えですが、一般家庭で「お兄さま」はないよな。難しい問題です(^^; （00.6.11） 評価：79 |