楽器購入ガイド

リードギター編

Gretsch Country Gentleman

 ジョージと言えば一番に挙がるのはグレッチカントリージェントルマンです。 先ずはそこから見ていきましょう。

 メジャーメーカー製のコピーモデル

グレッチのコピーモデルは一時グレコのものが有ったと思います。 あまりよく見たことは有りませんが、かなり良く出来ていたと思います。 カントリージェントルマンと、デュオジェットのものを見たことがあります。 ごく稀に中古で出るようです。

 Gretsch Country Classic 6122-62 (Country Gentlemanのリイッシュー)

 グレッチ製なので勿論良く出来ています。 外観で目に付くのは、ミュートが無いことと糸巻きがインペリアルペグでないことぐらいでしょうか。 300,000円位です。 よく似たモデルに6122, 6122-58, 6122Sというのが有りますが、Fホールやブリッジ、糸巻き、ノブの位置、ボディシェープなどかなり違うので間違って買わないようにしましょう。

 ※某楽器店にて、ダミーのミュートの追加と糸巻きをインペリアルペグにする改造を50,000円位でやって貰えます。

 Gretsch Country Gentleman ヴィンテージ

 ジョージが使っていたものと同じ頃の本物です。 中古楽器店などで買えますが、程度のいいものを見つけるのは大変そうです。 ダブルミュートのものとシングルミュートのものが有って、ジョージはどちらも使っていました。 300,000円代位から見つけることが出来ますが、程度のいいものはかなり高価になるようです。

 上記、The Please のトッポさんより助言を頂いて一部訂正しました。 更に、オールドについてより詳しい事も書いて下さったので、以下にほぼそのまま掲載しておきます。

Made in USAの オ−ルドを分類すると以下のようになります。

  (1)60〜61のシングルカッタウエイ・モデル
  (2)62〜63のジョ−ジドンズバ・モデル
  (3)64〜66のダブルミュ−ト・モデル
  (4)67〜70のシングルミュ−ト・モデル
  (5)70〜8?のノ−ミュ−トモデル

 値段と価値は、やはり1→5の順のようです。でも、もっとも貴重とされるのは(2)のモデルでしょう! 程度のいいものは、50〜100万ですね。 ジョ−ジもこの時期のモデルをいくつももってて、ミュ−トノブが大きいビックミュ−トと小さいスモ−ルミュ−トをつかっていたようです。 (3)のモデルは価格的にはもっとも人気があり、パ−ツを変更すれば、62〜63のドンズバものと見分けがつかなくなる。 もちろん、シングルミュ−トをダブルミュ−トに改造する人もいますが (^^;) グレッチのオ−ルドを選ぶときは・・・・まず弾いてみて、ビ−トルズの音がだせるか自分の耳で選びましょう。 すなわち、枯れたいい音もだせるし、楽器そのものがもつ独特の共鳴感(個性)が感じられるかどうかです。ジョ−ジがやっていたチェットアトキンス奏法で試してみるとよい。 オ−ルマイラビィングのソロではじくように弾いてあの音がだせるかとか・・・・ その点、シングルミュ−トとダブルミュ−トでは、音や鳴りがちがってくるので注意。 あと、かならず、ワウンド弦で試すこと。 これ絶対!! ボディの傷は多少大めに見るが、クラックがバリバリのものはちと寂しい。 あと、バインディングがもろいので、かさかさとひび割れていないものを選ぶこと。


Gretsch Tennessean

では次に、同じくグレッチのテネシアンですが、 これについては現在の選択肢としてリイッシューかヴィンテージしかないと思われます。

 Gretsch Tennessee Rose 6119-62(Tennessean のリイッシュー)

 これも6122-62 同様よく似た6119というのが有るので要注意。 目に付くヴィンテージとの相違点はピックアップが、フィルタートロンで有る点。 ジョージのはハイロートロンと言われるもの。 20万円台中盤位の定価でした。
 最近 G6119-62HT という形式名でピックアップをハイロートロンにして、ピックガードにも前述のものでは Tennessee Rose となっているところが Tennessean になっているものが発売になった様です。

 

 Gretsch Tennessean ヴィンテージ

 やはり2-30万円程度から有る様です。  タマ数が多いようで、比較的よく見かけます。

トッポさんのグレッチテネシアン/リイッシュー購入アドバイス
 トッポさんのご協力によるテネシアンについての更に詳しい解説です。

グレッチ・テネシアン(テネシーローズ)モデル

高級なカントリージェントルマンなどに比べると普及モデルと言われているが音的にもルックス的にも充分満足するモデルといえます。
現在の日本製のグレッチは,テネシーローズと呼ばれている(意匠の期限切れでテネシアン商品名が使えない)日本製のも弾き方次第で必要充分な音をだしてくれたり,ルックスもそこそこのがでてきている。しかしギター好きならオールドもいい。悩みますね。

まず,日本製のテネシーローズから解説します。
#6119:ピックアップにフィルタートロンと呼ばれるUSAパテントのものが装着されている。
 ボディは厚胴でFホールの穴はあいている。センタブロックはかなり量を木が使ってあるため,重量もとても重いです笑。音はメリハリの利いた感じします。ボディの木目が透けて見える赤のフィニッシュは見る者,弾く者ともに魅了するギターですが,ビートルズ通にはあまりお勧めできません。

#6119-62:ボディの厚み,ヘッド形状,そしてなんといってもfホールがペイント(実際の穴はあいていない)のがなんとも嬉しいモデルである。ボディ色も,ダークブラウンとまずますの様相。音的には,#6119に比べるとやや枯れた感じがしてビートルズサウンドに近いと思う。音響的にFホール穴開きと穴無しでは大きい。しかし残念なことに,ピックアップがフィルタートロンを装着しています。このフィルタートロンをハイロートロンというピックアップに乗せかえて販売しているのが東京御茶ノ水にあるのが某楽器屋です。

#6119-62HT:ジョージのモデルを完全に意識して製作されたモデル。2002年発売。
#6119-62
の弱点であったピックアックをフィルタートロンから,ハイロートロンに変更,ペグ形状の見直し等々かなりドンズバモデルである。しかもハイロートロンのところにGマークが印刷されているのがニクイ!ひいてるとすぐに剥がれてしまうらしい。そしてなんといっても嬉しいのは,ボディ色が,ダークチェリーブラウンとなり,#6119-62と比較すると,赤みががっているのがよく判る。
まさにジョージが当時つかっていた色である。このモデルの音を確認したことはありませんが,#6119-62の音にまろみが少し消えて固さと真がクッキリした感じの印象になるのではないかと思います。オールドに近いでしょう。

オールドMADE in USA

シングルカッタウェイという点では共通していますが,大まかに以下の違いがあります。
1,1961年頃は Fホールの白いふち取りがないモデル。穴空いてない(市場では人気がありません)
2,1963〜64年頃は Fホールの白いふちどりがつき始めたモデル。ヘッドのプレートがないタイプ。
 これは,ジョージが使っていたものと,ドンズバです。ただし,ペグはよく付け替えられていることが多いのでジョージのものとよく見比べてください。一番高価です。
3,1966年以降 通称ヘッドオンプレートと呼ばれるもの。最もオールド市場に流通している。価格もお手ごろ。
音的には,ハイロートロンと呼ばれるシングルコイルで音は固めでCGに比べるとまろやかさとテリに欠けるが真の通った枯れた感じは良好でビートルズサウンドを充分だしてくれる。

2のモデルが欲しいところだが,実売40万前後なかり高価。3のモデルでもヘッドオンプレートという点をのぞけば妥協できる。コピバンの半数の人は3のモデル。2,3とも音の大差はないと思う。3の実売は程度により20〜35万。3のモデルの場合注意したい点は,まずは色。ダークブラウンに越したことがない。ロカビリー分野にも人気があるせいか色あせてるモデルが多いし,程度にも気を配りたい。傷は少ないほうがいいがネック以外の傷は仕方のないところと判断したほうがよい。あとバインディングのはがれ具合も大切。安いのはこれが大半風化してボロボロ。塗装の状態も大切。ラッカーのひび割れも特に表は入念にみる。ピックガードも割れがなくしっかりくっついてるか見る。ネックはよほど大丈夫だが念をいれてみる。
 あと,フレットの減り具合。電気系統のガリ音の有無。コマが固定してあるかないか。ペグは弦が張っていても見た目OKなときがあるが緩めてみるとガタがあり壊れてる場合もある。ただしそんなことはなかなか確かめにくいですが。

総評:木の鳴り,乾き,等々の音がわかる人はオールドをお勧めします。日本製でもフラット弦の010.010セットを貼ればかなり満足した音になるのではないでしょうか。あとは,ジョージ特有の癖のアクセントなどの弾き方,ピッキングをマスターできれば,ジョージになりきれるでしょう。Let's try & play!


Gretsch Duo Jet

 デュオジェットですが、これは上に書いた様にコピーも有りましたが現在は中古でしか手に入りません。 あとは、リイッシューかヴィンテージですがヴィンテージに関しては広告上ではあまり見かけることが有りません。 

 Gretsch Duo Jet 6128-57 リイッシュー

 これに関しても上記2機種と同様です。 似たものに6128と6128T-62というのが有ります。 値段は6119-62より多少高い程度です。 相違点としては、ブリッジにスペースコントロールローラーブリッジというのが付いている事が挙げられます。 ジョージのものは6122-62や6119-62の様なバータイプのブリッジが付いていました。


Rickenbacker 360/12

 ファイアーグローのリッケンバッカー12弦ギターで、映画"A Hard Day's Night"などで見られる物と、後年日本公演などで使われたものがあります。

 メジャーメーカー製コピーモデル

 グレコとフェルナンデスから出ていました。 両方とも今は無いかも知れませんが、 フェルナンデスの方はノブがシルバートップでヘッドのデザインが少し違うのに気付く位で、後は比較的良くできていました。 グレコのものはテールピースがグレコRG750(ジョン役編参照)のものと同じグレコのGの字をかたどったものであったり、ピックアップ、ノブなども本物と異なるデザインのものが付いていました。 値段はグレコが120,000円、フェルナンデスが112,000円でした。 共に初期の方のバインディングの有る63年モデルの方のコピーです。

 Rickenbacker 360/12 ヴィンテージ


Rickenbacker 425

Rickenbacker 425V63 リイッシュー

 限定で発売されている様です('99 11月10日現在)

 Rickenbacker 425 ヴィンテージ

 10 - 20万円程度から有る様ですが、あまり見ないです。 


Epiphone Casino

 基本的にジョンのものと同様ですが、ジョージのものの特徴としてビブラートユニットが取り付けられていたことが挙げられます。 ジョージのカジノの印象はどちらかというと日本公演の様にサンバーストのイメージの方が強いのでライヴ用に買うならサンバーストを選んだ方がいいかも知れません。


Fender Telecaster

 ジョージのものは映画"Let It Be"で有名なオールローズのもので、リイッシューがフェンダージャパンから出ています。 ヴィンテージは製造台数が少なかったと言われているので、入手は大変困難で、有っても高価だと思われます。


Gibson SG Standard

 ビブラートユニットがついたモデルで、グレコとフェルナンデスからコピーが出ていました。 それぞれ前者は70,000円、後者は75,000円でした。 ※リイッシューかどうか確認はとれていませんが、同様のモデルは200,000円程度で売られていました。

※ ひいくんからの情報で、これがSG61Reiにビブラートユニットを取り付けて新発売されたもので、定価が275,000円だと判りました。


Gibson Les Paul

 ジョージのは希少なモデルの様で、外観上の大きな特徴としては以下の通り

  1. 色がチェリーレッドという茶色又はオレンジっぽい赤。

  2. ボディトップが端の方での合わせになっている。

  3. ピックアップはエスカッションの白いハムバッキングのダブル。

  4. Vo.ノブ等はゴールドのトップハットタイプ。

  5. ポジションマークは逆台形。

  6. ヘッドにはGibsonのロゴと合わせてLes Paulという文字も有ったらしいが、Les Paulの方は印刷がとれてしまっている。

  7. 糸巻きはグローバー102ニッケル。

以上ですが、同様の仕様のものが入手可能かどうか判っていません。 情報募集中です。 色とボディの合わせ部分以外は殆ど同じ様なものが普通に売られていますが...

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