楽器購入ガイド

ベースギター編

Hofner 500/1

 ベースもポールのトレードマーク、ヘフナー500/1(バイオリンベース)に関してはジョンの325同様比較的選択肢が沢山あります。 但しコピーモデルに関してはポールが持っていた2本目の500/1をモデルにしているので、1本目のコピーというのは有りません。

 安価なコピーモデル

 マイナーメーカーから出ているものは、テールピースがくにゃくにゃっと、何のデザインか良く分かりませんが一目見て違うと判るものです。その他、ノブ、スウィッチが黒色であったり、糸巻きが大きなものである点などが外観上本物と大きく違うところです。 細かいところでは、ピックアップの取り付けなど色々有りますが、2〜3万円程度という値段を考えれば、取り敢えず見た目だけでも揃えたいというバンドであれば、それなりに使えると思います。ファンクラブでもジョンの325モデル同様4万円強という値段ながら、ヘッド周りやテールピース、木目などマイナーメーカーのものよりは大分良く出来たものが提供されています。 こちらもノブ、スウィッチは黒ベースです。 1970年代後半頃には、トムソンVB-600というモデルも出ており、こちらはピックガード、スウィッチパネル共ホワイトでフィンガーレストが有りVo.ノブは黒色、テンションロッドカバーがホワイトの三角形という下のグレコと現在の安価なモデルを合わせたような仕様だったと思います。 価格は30,000円程度で、主に通販で売られていた覚えがあります。 同時期にはフレッシャーというブランドのものも有りましたが、トムソンのものとよく似ていて、ロッドカバー、ピックガード、スウィッチパネルがパール仕上げになっている他各パーツのデザインが微妙に違う位で、全体のイメージはトムソンと同じ印象です。 ただ、ヘッドが本物と逆方向に波打っていたのは他のモデルと違っていました。 価格は40.000円程度でした。

 メジャーメーカー製のコピーモデル

グレコ VB-80
 昔からバイオリンベースのコピーの代名詞の様に言われているモデルです。それだけにかなり良く出来ていて、外観上目に付く違いは糸巻きが大柄である点ぐらいです。 本物と較べてよく見るとボディが短めに作ってあり、それに伴いテールピースも短いものが使われていたり、その他各ノブなどの形状なども違うのに気が付きます。 ただ、決定的な違いは本物と較べてかなり重いことです。 それでもホロウボディであることから他のベースよりは軽く作られています。 定価100,000円程度です。(2008年8月更新)

 本物 Hofner 500/1他

 リイッシューとヴィンテージで手に入ります。 リイッシューの方は大きく分けて、ポールがキャバーン時代から使っていたフロント、リアーのピックアップが接近したものと、後で手に入れたピックアップ間が離れたものの2種類出ています。前者の方が高めで300,000円強で、後者は、200,000円程度で手に入ります。 現行のもの(ポールのもののリイッシューでなく500/1のスタンダードモデル)はピックアップやノブなどがポールのものと違い、多少安めになっています。 ヴィンテージとしてはよく見かけますが、年代によって仕様が色々と違いますから同じものに拘るなら注意が必要です。 但し、ヴィンテージでもポールと全く同じ仕様のものは入手困難と言われています。 値段は300,000円程度から上は1,000,000に届こうかという値段まで様々ですが、やはりポールの使っていた物に近くて程度がいい物程高価な様です。 ストラップについてですが、ポールが使っていたのと同タイプのものが東京、大阪のビートルズものを中心に扱う楽器店で売られています。

 (2008年8月29日更新)最近コンテンポラリーシリーズ(CT)として中国で製造されたもの(HCT500/1)も有ります。 こちらの値段は100,000円強という値段ですが、構造を始め各部に違いが認められます。 外観で目立つところでは、コントロールノブとピックアップ切替スウィッチに黒色のものを使っているところがありますが、こちらは白いもの(ティーカップノブと呼ばれる)が部品として売られていたりするので、ポール使用機に近いものと交換してしまう手も有ります。 同様にピックガード等も交換することは出来ますが、構造は如何ともし難いものがあります。 但し、これらはコンテンポラリーという名称が指し示す通り、耐久性も考えて採用された違いであるので、ポールと同じに拘らず、中国製とは言え一見同じのヘフナーのものがコピーモデルと同じ様な金額で入手出来ることを思えば許容範囲と言えるかも知れません。

 (2012年9月14日更新) 既に発売されて暫く経過していますが、上記コンテンポラリーシリーズが発売された後、更に安価なIgnitionと名付けられたものも発売されてます。 当初実売で34,000〜35,000円程度で販売されていましたが、後に値上げされて定価で約50,000円程度、実売では40,000円弱からの値段が付けられて販売されています。 コンテンポラリーシリーズもそうでしたが、Ignitionにもかなり上質なギグバッグが標準で付属しています。 
因みにコンテンポラリー(以下CT)では、日本限定モデルとしてネックバインディング無し、コントロールノブがポールのものと同様のティーカップノブと呼ばれるものに変更、更にギグバッグの代わりにハードケースが付属になったものも発売されていました。
脱線しましたが、Ignitionに戻るとインドネシア製のものと中国製のものが有る様で、どちらも仕様は同じと思われます。 見た目ではやはりノブ・スウィッチがCT同様黒いものが使われているところが一番目につく違いになると思います。 その他ピックアップのエスカッションが大きめで、この点もCTの方が良く出来ています。 又、サンバースト色については濃い目の色味に塗られていてドイツ製のものと較べると安っぽい感じに見えてしまうかも知れません。 これについてもCTの方が良い色合いになっていました。 その他各部品もCTよりは幾分安っぽい感じは否め無いと思います。 これもCT同様(CTには隙間が有るがIgnitionには無いという違いは有る)、ポールが使用していた形式のストラップをネックとボディの間に巻いて取り付けることは出来ませんが、ネックバインディングが無い点は高評価の様で、グレコなどの一流メーカー製コピーモデルよりも安価で、本物のHofnerブランドのものが手に入るのはビートルズファンには嬉しい限りだと思います。


Rickenbacker 4001S

 ビートルズ時代のポールのベースというと殆どヘフナーのイメージばかりで、特にライヴではリッケンバッカーを手に入れる必要は無いかも知れませんが、それだけでも寂しいので中期以降の音を再現するのに1本持っておいてもいいんじゃないでしょうか。 

特徴としては

1.スルーネック構造

2.ネック、ボディのバインディングが無い。

3.フロントピックアップがホースシューピックアップと呼ばれる、真ん中が切れたカバーの付いたもの。

4.ポジションマークがドットで、三角のものではない。

5.元々ファイアーグローだったのがサイケデリック塗装されて、更に後期に色が剥がされナチュラルになった。

などが大きなところでしょう。

 メジャーメーカー製コピーモデル

 各メーカーから出ていました。 アリアプロUのものは、RB-700Nと呼ばれ、ナチュラルのみで70,000円でした。グレコが1980年頃出していたのはPMB800というもので、80,000円。 フェルナンデスからはRB-75PMというのがナチュラルのみ75,000円で出ていました。 これは、カッタウェイの部分が削られていてウィングス時代のものが再現されています。 アリアとグレコのものはピックアップカバーが付いていますが、真ん中で切れていないものでした。 リアピックアップにはトースタートップタイプのものが使われていましたが、グレコのものはカバーが付いておらず黒い中身の見えるタイプでした。 Vo,Toneノブはフェルナンデス以外はシルバートップとなっていました。 本物は黒いものです。 ピックアップのベース部分テール側は本物が台形であるのに対してコピーは四角くなっています。

 Rickenbacker 4001V63

 ファイアーグローとメイプルグロー(ナチュラル)のモデルが販売されています。 現行の物はフロントピックアップカバーの切れ目がポールのものと較べて狭くなっています。 東京の某ビートルズ専門店で、サイケデリック塗装にするなど改造してくれるところが有ります。

 Rickenbacker 4001V63 ヴィンテージ

 20万円台から買えそうです。

ジョン役編 ジョージ役編 リンゴ役編


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