〜朝〜
よどんだ色の空が日の出と共にオレンジに染め上がっていった。
「眠い。」
夜中起きっぱなしだったフィランセは、不機嫌そうに言った。
「夜中に起こしてしまったからか、・・・すまないな。」
スティイはフィランセに詫びた。
「・・・スティイさんって、ここの国の人じゃないでしょう?」
「なぜ、そう思う・・・?」
「この国に住む人は血の気が多いはずだからね。テイトルさんみたいに。」
「悪かったな!!」
テイトルは不機嫌であった。手元では、なにやら手紙をつかんでいる。
「また王からの伝書鳩か?」
スティイがテイトルの手元を見つつ言った。
「あぁ。」
そう言って、テイトルは伝書鳩が持ってきた手紙をスティイ渡した。
スティイが手紙を見るのを覗き込んで見るフィランセ。
内容はこうだ。
『そちらはうまくいっておるか?城では大変なことが起きた。
王子が城から姿を消してしまった。
王子の護衛をたのんだ、国内戦争第三位のものも一緒に消えてしまった。
災害の子をさがすと一緒に、王子も探してもらえないであろうか?
2人とも城につれてきたら、給料を4倍にしよう。
追伸 この件は別の者にも頼んだからしなくてもいいぞ。
フィズエル王国国王 ファルア』
「・・・、王も人使いが荒い。」
スティイは誰にも聞こえないように呟いた。
「あんたも一緒にこの仕事しないか?」
テイトルがフィランセに言った。
「・・・、敵に見つからんば敵の中か・・・。敵とも言えないかも知れんが・・・。」
「んっ?なんか言ったか??」
テイトルがフィランセに聞いた。
「いやなんでもない・・・。別にやってもいい。」
「そうか・・・、改めて自己紹介をしよう。」
スティイがそう言い、自己紹介を始めた。
「名前はスティイ・ラスレイム。いちおうこの国の騎士だ。」
スティイが言い終わると、次はテイトルが言い始めた。
「テイトル・アウリロン。同じく騎士!」
「フィランセ・アウスナー。旅人。」
一同しばし沈黙となった。名前を覚えるためだ。
「そういや、言っておいたほうがいいな。」
テイトルが思い出したように言う。
「俺こうみえても、女性だから。」
「!!!」
「!!!!!」
一番おどろいたのは、知ってて当然のはずのスティイだった。
「スティイに言ってなかったっけ?」
「覚えがない・・・。」
その時、地震が起きた。
「やはり長くいては駄目か・・・。そろそろいくぞ!」
フィランセの言葉に一同は森を抜けていった。
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