天体についてのさまざまなノート

これらのノートは一部David Cake氏の昔のサイトからその許可を得て和訳した文書です。

諸天体の名称についての記録
Record about titles of heavenly bodies
日本語版 ENGLISH VERSION
極星神殿
Temple of Polaris
日本語版 ENGLISH VERSION
先駆星についてのノート
Note on the Lightfore
日本語版 ENGLISH VERSION
各帝国地域における月の諸相の変化の表
Table of Moon Phase Change
(テルモリ族の変身)
日本語版 ENGLISH VERSION
青い月の物語(David Cake氏筆)
Blue Moon Story

日本語版 ENGLISH VERSION
惑星(David Cake氏筆)
Planets
日本語版 ENGLISH VERSION


各帝国地域における月の諸相の変化の表

赤の月は帝国君主領「銀の影」にあるクレーターの上空に位置しているが、この月の満ち欠けによってルナー帝国とそのカルトに属する者の大部分が影響を受ける。この月の光は地球のそれと違って反射作用ではなく、実体を持った影が月面を移動し、大別して七つの局面で人々と社会に影響を及ぼす。この不安定性を解消するために、ヤーラ・アラーニスによって司られる魔力の焦点となる拠点が構築され、これらの寺院のネットワークによってその影響下にある地域から見える月がコロナに包まれ、月の諸相の影響を受けなくなり、常に満月として魔力を振るえる。

テルモリ族はかつてナイサロールに仕え、テイロールにたてついた罪から一週間のうち一日は狼の姿でいなければならない呪いをかけられたが、これは偶然にも、荒の日、つまりドラゴンパスにおける満月と一致した。(これが偶然の一致か必然かは、ナイサロールと赤の女神の関係から捉える必要がひょっとしたらあるのかもしれない。)


日英対照語
下弦三日月:Cresentgo Moon 新月:Dying Moon 暮月:Black Moon 上弦三日月:Crescentcome Moon 上弦半月:Emptyhalf Moon 満月:Full Moon 下弦半月:Fullhalf Moon
常にドラゴンパスから見て北北西にかかっている赤の月の影が下のクレーターから見て反時計回りに(つまりドラゴンパスから見て右から左に)移動していくと仮定すると、以下の表のようになる。
 
凍の日
Freezeday
水の日
Waterday
土の日
Clayday
風の日
Windsday
火の日
Fireday
荒の日
Wildday
神の日
Holyday
ドラゴンパス地方
Dragonpass
下弦三日月 新月 暮月 上弦三日月 上弦半月 満月 下弦半月
エルフ海
Elf Sea Area
下弦半月 下弦三日月 新月 暮月 上弦三日月 上弦半月 満月
北ペント地方
North Pent Area
満月 下弦半月 下弦三日月 新月 暮月 上弦三日月 上弦半月
エオル地方
Eol Area
上弦半月 満月 下弦半月 下弦三日月 新月 暮月 上弦三日月
ラソレラ地方
Rathorela Area
上弦三日月 上弦半月 満月 下弦半月 下弦三日月 新月 暮月
ブローリア地方
Brolia Area
暮月 上弦三日月 上弦半月 満月 下弦半月 下弦三日月 新月
タラスター地方
Talastar Area
新月 暮月 上弦三日月 上弦半月 満月 下弦半月 下弦三日月

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青い月の物語

観察された事実や、信仰における月とその他の類似のものについての要約である。「観測」された事実についての記事は、私はほとんど全ての文化が同意している(もしくはいかなる意味でも否定はしていない)と思うものである。(しかし全ての挙げられている人々が同じように感じているとは言えない)「分析」の部分は各文化特有の見方である。

私が知る限り、出来るだけグレッグの最新のアイディアに沿って書かれている。しかしこれはいずれにせよ非常にグレッグ化された論題である。(彼はいまでもこの材料をいじくりまわして遊んでいる。)幸運なことに(少なくとも大元の詳細では)サンディ化されておらず、私はこの論題について彼の言ったことをまとめようと試みた。これは既にメトカルフMetcalph化されているが、心配するほどの事はない。

Nota Bene注記:アニーラのライトアップは少なくとも二つ、もしかすると三つかそれ以上の数の相互に関係が無い青い月のカルトを押し潰して一つにしようとしているかのようだ。私は「トロールの神々Troll Gods」におけるライトアップは、ひょっとすると大きな間違いを含んでおり、「青い月の高原」トロール族の見方にとらわれていると見ている。

青い月の歴史
「観測」
(100,000年から75,000年前もの)遥かな昔、天空には非常に色々な惑星と太陽があった。ひとつの無法者の天体(ユスッパ人のいうウーマトゥムUmatumの記録が、この事実について大きな権威を持っている。)が天空に上り、あらゆる形での変化が起こる時代が始まった。この時代、白い惑星があり、奇妙な動きを見せた。
「分析」
私が知る限り、ユスッパ人以外にこの出来事について記録している者はいない。(他の文化圏はこの事件について知っているが、一般に彼らはこの知識をユスッパ人から得た。)貴方はこのサイトの他の箇所で彼らが考えていることについて調べることが出来るし、他の資料から分析しようとすることも出来る。(GRoYのアイボリー版の後ろについている付録がこの探索を始める上で最良である)

「観測」
惑星の一つは白かった。この惑星は天空を巡る奇妙な航路を動き始めた。最後には、地平線まで降りて行き、見えなくなった。前と同じ状態では二度と姿を現さなかったが、似たような赤い色の天体が昇った。この新たな赤い惑星はある民族によって崇拝されたが、これには(今日「青い月の高原」がある所にあった)メルニータ市Mernitaのダラ・ハッパ人が含まれていた。
「分析」
ルナーの考えによると、白い月(ヴェリスルーサVeritherusa)は地平線の下に降り、地界に行って色を赤に変え、また昇った。ダラ・ハッパ人は、ヴェリスルーサスVeritherususに何が起こったのかはっきりとは知らない。(少なくともGRoYではそのようである。ユスッパ人はイェルム信者よりは良い記録を保管していたかもしれない。)しかし彼らは前あったものが今では無く、セデンヤSedenyaと呼ばれる赤い惑星が現れて、前にあった惑星と何らかの関係があるということは知っていた。私が知る限り、他のどの民もこの時代についての記録は持たないか、注意を強く有することはなかった。

「観測」
もはや赤い天体はなく、今では青いものしかない。これは天空の低い所にある。この事が明らかになったのは、ダラ・ハッパが大いなる洪水で水没したすぐ後の事であった。(「小暗黒」時代)
「分析」
ルナー信者は「赤の女神」セデンヤが天空の低い所に降下し、レジーラLesillaといまや呼ばれるようになったと信じる。アートマルの民は「青い月」が昇ったと信じている。

「観測」
青い月が天から墜ちた。大きな断片がメルニータに落ちる。
「分析」
ダラ・ハッパ人は何者かが「青い月」のイェルムへの敵対からこれを破壊したと信じている。(ルカリウス帝かシャルガーシュか、あなたが何者であるかによる?)アートマルの民も「青い月」が殺されたのだと信じている。しかし私は、彼らが誰が殺したと考えているのか知らない。ヴェルダング帝国に崩壊した時にこれが起こったのかもしれない。「青い月」信者のトロール達は「青い月」が謎めいた存在(彼らの名前はトロールゴッズに記述されている)によって傷つけられたと信じている。彼らによれば、彼女から落ちた巨大なかけらの一つがメルニータに落ちたが、彼女は死ななかった。

「観測」
天空は暗闇となった。いかなる天体もしばらくは見られなかった。
「分析」
この時期は「大暗黒」と多くの民族に呼ばれ、ダラ・ハッパ人にとっては「荒涼たるBleak時代」もしくはカツクルトゥームKazkurtumである。ルナーはこの時代のさまざまな局面で、月の女神が地獄にいたか、もしくは人間に転生していたかのどちらかだと信じている。

「観測」
大暗黒が終わると、「青い稲妻」が空に見られるようになった。青い稲妻は二日から七日の間隔を置いて「極星」から落ちてマガスタの渦に飛び込むことを繰り返している。
「分析」
私はルナーの民が信じていることについてはっきりとは知らない。彼らは天空にいたオロゲリアOrogeriaと呼ばれる神に信仰を有している。しかし私は彼女の天体としての姿についての知識をほとんど持たない。(しかしそういう天体が一つ存在することは知っている。)そのため、その天体は「青い稲妻」と同じかもしれないし、何か他の天体である可能性もある。「青い月」のトロール族は天空にある唯一の残存する欠片であると信じている。しかし彼らは自分達がその上に住んでいるところの、彼女の断片の一つに緊密な関係を保っている。(それはまるであたかもアンデッドとなった女神の、死んだはずの肉体の一部分を、生きたまま保っておこうとしているかのようだ。)アートマルの民は「青い稲妻」が、自分達の青い月の女神が蘇ったものだと信じているが、彼女が弱体化したことをも認めている。

「観測」
青い稲妻は今日も存在する。
「分析」
ルナー信者はこれが青い月の幽霊か現し身だと信じているのかもしれない。アニーラのトロール族やヴェルダングは「青い稲妻」が天界から投げ落とされた後に残った女神の断片であると信じている。

青い月の物語: 訳注
グレッグ化は(有名だが)世界観の拡大化、多様化(しばしば神知者的合理性を超越した意味で)に応じて情報を変化させる事をさし、サンディー化はグレッグの論理に応じて描写、細分化、ゲームルール化を行うことである。メトカルフ化とは情報の公式化及び確定化をある程度になった活動のことをさすと推測される。

その後発表された情報で、灰色の時代に月の女神はULURDAという青い天体の姿で顕現しており、これはプレントニウスの表にも載せられていると赤の女神とその信者は主張していることが明らかにされた。(この惑星がオロゲリアの化身であった。)

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惑星

GROYに出て来る惑星の由来と実体を明らかにしようと試みる作業は、困難極まる。惑星は全ての時代を通して絶え間なく昇ったり、沈んだり、改名されたりしている。最初には10個が少なくとも存在していたし、「今日」のグローランサ(太陽暦1621年頃)には7個残っている。また他の天体も我々の世界では惑星だと見なされているものでも、グローランサの定義では「惑星」ではないものがある―最も目立つものは「跳ね星Jumpers」である。(これらの天体は地表よりも太陽に密接な関係にあるという点で惑星に似た動きを見せる)これらの天体はこの議論にかけられるものとは大きく外れている。
最初に我々は対象として、その太陽崇拝文化における名前を利用して七つの惑星をリストに挙げることが出来る。オーランス信者にとっての名前は括弧に囲まれて(「古の秘密」に書かれた)後に付けられている。惑星が旅をする二つの道が存在する。彼らは「太陽」の通り道、黄道か「南方」にある道、南道に沿って旅をするのである。
黄道
・先駆星ライトフォア―黄色
・ユーレーリア(マスターコス)―青色
・エンテコス(モスカルフ)―白色
・ロカーノウス(幌馬車ワゴン)―蒼白pale

南道
・アルティア(蝙蝠バット)―小さな赤
・シャーガーシュ(トラート)―赤色
・双子星ツインスター―黄色/白色(二つで一緒に動く)
これらのリストを比較対照してみるのはたしかに興味深いものがある。まず言うべき事は、ユーレーリアとマスターコスの同一の星における認定は有望な「神知者」の占星術師達にとって悩みの種となったに違いない。しかし神知者達はシャーガーシュにおいては、両方とも「愛」と「死」をそなえる神であるという点で成功を収めている―しかし、異なる強調がなされているという点で明らかに異なっているのだが。
プレントニウスの記述による最初の10の惑星
・ゼイテネラスZayteneras
・ビューゼリアンBuserian
・レラディーヴスReladivus
・シャーガーシュShargash
・デルドゥーヌスDerdurnus
・デューマロスDeumalos
・ファルソレトゥスFalsoretus
・ヴェリスルーサスVerithurusas
・ゲーヴェングスGhevengus
・ゲロトララスGhelotralas
これらは「神々の壁」についてのプレントニウスの記述に則ったものである。ここには確かに相当に多くの誤謬が見られる。さらに特記するべき事は―これらの内八つが「イェルムの息子」とされていることである。イェルムの息子でない他の二つは最初と最後に名前が挙がっているゼイテネラスとゲロトララスである。ゲラトララスは下方世界の使者であり、ロウドリルと関連付けられている。おそらくゼイテネラスはもう一人のイェルムの兄弟である。(訳注:ダーゼイターのこと)

いくつかの誤謬/問題
ヴェリスルーサスは他の場所で女性形のヴェリスルサVeritherusaとして言及されている。そのため男性というよりむしろ女性である可能性がある。また、他の場所(古代の天空のルーンを説明した欄)で、デューマロスは天空におけるロウドリルの名前であると言われている。またこれはプレントニウスに付されたゲロトララスに属するルーンである。つまりふたつの内ひとつに間違いがある。(わたしはプレントニウスの記述の方が信頼できないと思う)もう一つの奇妙な所は「神々の壁」にはもう一つの惑星、エンテコスがあり(以下GWと略す。U‐1の項)、この女神は「神々の壁」では惑星とされていない。彼女は「八人の息子達」の前に現れているのだ。
また、GRoYはデンダーラを惑星として語っている。これは他の箇所でエンテコスとして言及されているのと同じ惑星である。エンテコシアードの冒頭で明らかにされているように、カルマニア/ペーランダでエンテコスとして信仰されている女神はダラ・ハッパ人には二柱の異なる女神、エンテコスとデンダーラとして崇拝されている。この事についての敷延した理論は、エンテコスのカルトは女性の力を表すカルトであり、二つに分かたれて、イェルムの父権的考えに対する脅威を取り除いた形の従属的なデンダーラとされたということである。この理論はGRoYにおけるいくつかの首尾一貫していない所を説明している―GWに載っているエンテコスは頭上に惑星のシンボルを浮かべている―そしてデンダーラはこのシンボルを持たない。つまりこの二つのカルトが別れる以前から神々の壁があったということである。
いずれにせよ、最初の(完全なる天空Perfect Sky)状況の後、8個もしくは10個の惑星に何が起こったのか?最初に言えることは、これらの半数程度がいろいろな時点で異なる名称で呼ばれていたということであり、これは事を非常にややこしくしている。基本的に、全てが姿を消したが、いくつかは一時的で、いくつかは永久に消えてしまった。これらに何が起こったのかについての最上の資料は始原の時点に近い昇っていた天体についての記録であり、「天界の堕落Heaven Corrupted」である(アイボリー版のページ88-89)。
十の惑星、それらに何が起こったか

・ゼイテネラスZayteneras:
セラーロスThelalosとも呼ばれる。昇って行った。
・ビューゼリアンBuserian:
ザトラZatoraとも。最後には「陥穽Pit」に入って行き、破壊された。(ばらばらに粉砕された。)
・レラディーヴスReladivus:
「呪われ、忘れられた。」 これはカルグザントとして知られる星かもしれない。
・シャーガーシュShargash:
シャーガーシュは最後に世界を破壊しながら天を離れた。彼は再び昇り、最後には自分に自然な通り道に戻った。
・デルドゥーヌスDerdurnus:
ガルガレングスGalgarengusともベス=ジャラサムBethJarasumとも呼ばれる。世界の端へとスピンして落ちて行ったとされる。最後には蝙蝠の惑星に衝突され、墜落し、消えた。
・デューマロスDeumalos:
地平線の下に落ち、昇ってこなかった。
・ファルソレトゥスFalsoretus:
イェルムに接近し、呑み込まれた。
・ヴェリスルーサスVerithurusas:
ジェルネデウスJernedeusとしても知られ、これは墜落した惑星であり、結局「月」になり、その後破壊された。彼女の物語は「月の女神」として続いている。
・ゲーヴェングスGhevengus:
ソームTholmと関係しているか?
・ゲロトララスGhelotralas:
これは天空の黒い斑点であった可能性がある。

つまるところ我々のいうところの最初の惑星、ファルソレトゥス、デルドゥーヌス、ヴェリスルーサス、デューマロス、ビューゼリアンは破壊されてもはや見えない。また少なくともこれらの一つがカルグザント(私はこれがレラディーヴスだと思う)になった。これもまた現代には姿が見えない。八個の内、二個が残っている。一つがシャーガーシュで、最後に残った一つが蝙蝠の惑星である。これは現代までのこっている。Nick Brooke:クリムゾン・バットに関係している可能性あり―両方とも赤い色。)元々あった惑星のうち、どれがコウモリになったかは決して明らかにされない。しかしその昇天が特に記録されてもいないのだ。もしこれが元々の惑星の一つなら、これはゲーヴェングスである可能性がある。ロカーノウスとユーレーリアは記録されている通り上昇した。ダーゼイターもまた姿を消した。(その実体は沈んでしまった。神話的には、その後ダーゼイターは地界に降りるというより、天蓋の外側を昇っていった。
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