福田昌範の吹奏楽講座

第26章 「宙の下で」の演奏のヒントについて

 

この章では、金管8重奏のための「宙の下で」の演奏のヒント」
について述べてべてみたいと思います。 

 


金管8重奏のための「宙の下で」の演奏のヒント

 この曲は、境町立境第一中学校吹奏楽部(茨城県)顧問の鈴木勉先生の委嘱により
2009年に作曲し、同校によって初演されました。

 曲は、英訳に「Under the So−Ra」と記載されているように、ソとラの下の音が中心となって構成されており、
ユニゾンを多く用い初心者でも容易に演奏が可能なように工夫されています。

 曲は、A-B-A-Codaの形式をとなっています。冒頭の部分のトランペット・ホルンは軽く、
途中から加わる中低音のグループは重く、といったイメージで演奏してみてください。
 練習番号「A」の2小節前は少しクレッシェンド気味にして練習番号「A」に向かってゆくと良いでしょう。

 練習番号「A」の3小節間の八分音符の連続は、すべてはっきり(ffで!)演奏してみてください。
練習番号「B」の2小節前から少しクレッシェンド気味にして練習番号「B」に向かってゆくと良いでしょう。

 練習番号「B」からのメロディは、長めに少しだけ弾む感じで演奏してみてください。
63小節目は、ややクレッシェンド、64小節目にffと記されていますが、
実際には68小節目が頂点になるように工夫してみてください。

 練習番号「C」のトランペットのメロディはCantabileで、83小節目は全員で少し盛り上げてみてください。

 練習番号「E」のトランペットの連符はハープのgliss.ように
(少しベルを内側に向けるなどの工夫も良いかもしれません。)、
メロディはしっかりと、ハーモニーはたっぷりと演奏してみてください。

 112,113小節目では唯一「So-Ra」を越えて!という部分です。しっかりと盛り上げてみてください。

 練習番号「F」からは冒頭と同じ感じで、114,115小節目は少しクレッシェンド気味にして
練習番号「G」に向かってゆくと良いでしょう。

 練習番号「G」の3小節間の八分音符の連続は前半と同じようにはっきり演奏し、
練習番号「H」の2小節前から少しクレッシェンド気味にして練習番号「H」に向かってゆくと良いでしょう。

 練習番号「H」からのメロディは前半と同じように長めに少しだけ弾む感じで演奏してみてください

 179,180小節目はややクレッシェンド、181小節目にffと記されていますが、
実際には189小節目が頂点になるように(185から音量を落とすなど)工夫してみてください。

上記の演奏のヒントを参考にして、演奏なさる皆さんの自由な発想を期待したいと思います。 

     

                                                 2010/11/5   福田昌範  

 

♪初演秘話・・・・・・・・。(裏話)

 

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