モル日記3

 

キミは、行かなくても良いのかなぁ〜!」

「えっ?なんでぇ〜!?」

「心配でしょ!」

「別に!」

「モルモット!、心配じゃないの!?」

(まっ、そう言われれば、

いや、とっても心配です!)

「大丈夫さ!」

と言いながら

「おい!ちび!散歩に行きたいか?」

「・・・」

「そうかぁ〜!行きたいのか!」

散歩用の綱を持ってきて呼んだ。

「こい!あと!」

と言って、右側の太ももを何度かたたく、当然自分の太ももだ。

ゆっくりと、左側から後ろに回り込むようにして、右側に付き、座る。

本来ならば、左側に付けるように訓練するのであるが、子供達が連れて出た場合の事を考えて、あえて反対側に付くように訓練した。

「道路は右側を歩くんだよ!」

と訓練された、餓鬼達は、左側は歩かない。

右側を歩いていて、犬が左に付いていると、車道に近い、何かの加減で、犬が飛び出したら、子供まで引き込まれてしまう。

右側に付くようにしておけば、いくら子供でも、動きが分かり、車道に行こうとした時には、止めるチャンスが生まれる。

一応 「安全」 だ。

親心、親心!

(これも、放し飼いだから、散歩はいらないんだよね!)

首を上げ、綱を付け易いように待機する。

流し目が

「おっさんなぁ〜!夕べ、遊んだから、疲れてんだよな!面倒なんだよな!しょうがねぇ〜なぁ〜」

と言っている。

「久しぶりの散歩、うれしいか!そうか、そうか」

首輪に綱を付け

「よし」歩き出す。

「あと!」

首ひとつ先行し、3〜40センチの間隔を保ち付いてくる。

(俺が、付いて、お供しているんじゃないのかな!と思う事もある)

「まって!」

呼び止められた。

「まて!」

座って、待つ

「はい、これ」

買い物用の袋を渡された。

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