幅木は、なぜ付いてるの?
みなさんは幅木をご存知でしょうか?
床と壁が直角に当っている所に付いている幅6cm〜10cmのあれです。
その幅木が、なぜあるのか解りますか?
「そ〜いえばあるけど、なんだろ!」と思われた方もいらっしゃるでしょう。
機能的には足が壁にぶつからないように保護している板です。他には掃除機が当っても壁が傷つかないようにという意味もあります。
この幅木は和室にはありません。昔はなかったものなのです。洋物ですね。
ですので、昔の土塗り壁の和室は壁の下がボロボロとなっている家が多いと思います。掃除機などをガツン!ガツン!と当てています。
和室には幅木を付けませんが洋室には幅木が付いています。上記にもありますが、その理由は「壁の保護」です。
もう一つ理由があります。それは工事業者が造り易いというメリットです。
壁と床が当っている部分は材質の違う物が直角に当っていて工事がし難い部分となります。
床工事の後に壁工事となるケースが多いのですがフローリングやらタイルやらいろいろな材料があり、それと壁を隙間なく造るということが結構大変です。
特にクロスを貼る、珪藻土を塗るとなると床と壁の境が綺麗に作れません。
そんな時に助けてくれるのが「幅木」なのです。
この幅木は工事業者を助け、住む人を助けてくれる優秀なヤツなのです。
「そんなに優秀なら和室にも付けたら良いじゃん」という方もいらっしゃると思います。
確かにその通りです。付ければ良いのです。でも、大工さんや工務店に任せきりだと、和室は「こうあるべきだ!」が先に立ちますので、黙っていると殆ど付けてはもらえないと思います。自分でお願いするしかありません。
流行とは言いませんが、最近は洋室造りの畳敷きの部屋というのが多くなっています。理由はいくつかあります。
和室にするとコストアップになる。若い人だと「和室ほどかしこまらなくてもいいんだ。でも、畳の部屋は欲しいよね」と言われます。ですので、私も洋室の畳敷きの部屋を造っています。当然、幅木を付けています。
よく言えば「現代和風」ですね。どこがという感じですが・・・
話がそれてしまいましたが「幅木」の活躍にも目を向けてあげて下さい。
結構、頑張っていますよ。
●これから家を新築する方へ
「幅木はいらない」という人はいないと思いますので、畳について一つ。
畳にはダニやカビ、化学物質などの問題があります。畳を選択するときにはその辺をどのようにクリアーするのかご注意下さい。
◇道先 案内人(みちさき あんないと)のお勧めは、純粋な和室にも幅木を付けることです。
大工さんには「邪道だ」と言われるかも知れませんが、掃除機が当らない為に幅木を付けてもらいましょう。大工さんに「掃除機が当って壁が壊れている家を見たことがある」と言えば付けてくれると思います。
|