ねっころがってゲームをしていたら、昼過ぎぐらいに隣の家の庇をねこがわたる音がした。
「来たか」
やつはいつもの窓から入ってきた。
トトッと入ってきたが、今度はぼくが起きている。目が合った。
初めて明るいときに見たが、縞斑(しまぶち)のねこである。やせこけてみすぼらしい。しっぽも短い。
やつはおそるおそるえさに近づき、こちらの様子を伺いながらもそもそと食べ、すぐに出ていった。タマがないからメスだな。
「いつも怒られてるのかな。あの野良。」
やつがいつ来てもえさが食べられるように、えさ皿には常にえさがある状態にしておいた。
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