2.2日目 10月19日(土) 金井山→南浦→西面 
天気:晴一時雨のち山は肌寒いその他は暖い
 
起床後の血圧:H138 L85 前日飲みすぎたため高い。5回目でもこうだ、やはり酒の飲みすぎか?
 
  7時半にホテル出発。カーブがある道の歩行、右左折車に充分注意しての大きな交差点の横断、釜山驛に到着。釜山驛3F総合食堂街で朝食を摂ろうとしたがエスカレーターは動いておらず看板もついていなかった。どうやら閉店したらしい。翌年釜山ナビを見たら「서울뚝배기(ソウルトゥッペギ)」という韓食店に生まれ変わったことを知る。やはり、ここは閉店したのだ。他に1Fや2Fにも韓食を出す店が複数あるのだが、朝だから軽くファストフードが食いたい。結局1Fにあるコンビ
梵魚寺から金井山(將軍峰)までのコース
ニ、STORY WAYでペットボトルの500ml入りの水とおにぎり二つを買うこととした。昨夕チャガルチの新東亞で5万5千ウォンも支払った分の節約とする。昼食は下山した後、再びコンビニで買うか飲食店で食べることとし、朝食として今買ったおにぎりを駅前広場のベンチで食した。8時頃釜山驛から地下鉄に乗車し梵魚寺(범어사・ポモサ)驛へと向かう。ソウルに倣って釜山の地下鉄もホームドアを設置した駅が増えつつあるようだ。8時半頃到着し、野菜の露天商が多い道を通り(かつては釜山駅前やソウルの繁華街は露天商だらけだったが今はない)、梵魚寺入口(범어사입구・ポモサイック)のバスターミナルで90系統梵魚寺行きのバスに乗車。乗車は2回目、前回は東日本大震災の翌日のこと、無事帰国できるか気がかりの乗車だったが今回は大丈夫なようだ。9時過ぎに梵魚寺バス停に到着。殆どの客がそこで下車。
 2年前と同じで山登りの客ばかり。私も一緒。梵魚寺の右側の道に入って金井山(금정산・クムジョンサン)へと向かう。平たんな道が続く。前に一人の60歳くらいの男性が歩いている。山登りの姿だからその人について行くのがいいだろう。何人かとすれ違う。すべて単独だ。韓国も単独登山が多いのか?途中松の木の幹の回りを何かがぐるぐる回っている光景を目にする。黒い二匹のリスだ。時刻は9時半頃。帰国後知ったことによれば「キタリス」だ。ソウルの故宮で見たチョウセンシマリスはすばしっこく、撮影はできたもののクビが写っていなかった。が、私が近づくと動き回るのをやめ何とこっちを見つめている。「逃走する前に怪しいやつでないか確認をしているのか?」、しかし全体を撮影することができた。前を歩いている人はそのまままっすぐ行ったが、私は將軍峰(장궁봉・チャングンボン)へ行くため右への分岐道入る。さっきの人は最高峰の姑堂峰(고당봉・コダンボン、標高801m)へと行くのだろう。9時代終わり頃になると道が急な上り坂となる。岩肌が出ているところもある。転倒しないよう充分注意して歩く。道は更に厳しくなる。だが尾根道や頂上近いようだ。雲に覆われた空が見えている。すると上から一人の60歳代とみられる男性が降りてくる。何か話しかけてくるがわからない。「조 외국인입니다.말 몰읍니다.(チョヌンウェーグギニムニダ.マルモルムニダ=私は外国人です。言葉はわかりません。)」しかし、その人は「올세요.(オルセヨ=登ってください)」と言って親切に案内してくれた。これが一期一会と言ったところか?やっとのことで尾根&名前は忘れたが峰に到着。他に30歳代とみられる一人の男性が休憩していた。將軍峰は近くに見えている。ここからは1本道だ。一休みした後、再び歩き出す。今度は数人のグループとすれ違う。將軍峰への登り道に入る。岩
左から、釜山市東區で見かける東區章、梵魚寺バス停(金井山登山口)
場である。転落に注意しながらの登りだ。頂上に到着。標高は734.5m。そこから見る遠景。晴れていればもっと眺めが良いことだろう。時刻は10時過ぎ。案内してくれた人も登ってきている。その人に「감사합니다.안녕히겨세요.(カムサハムニダ。アンニョンギゲセヨ)」と言って下山を始める。
 さっきと同じ道を降りる。尾根から降り始めたら何とさっきの人が来る。別の道からどこかへ行くそうだったが「길 없어요.(キルオプソヨ=道はありませんでした)」と言っていた。雨が降り始めてきた。これでは姑堂峰へ行くのは断念。案内してくれた人は早足で消えていった。暫くして湧水がある所に来た。飲むための柄杓がある。日本とは異なる硬水だし、腹を下すといけないから飲むのはよした。梵魚寺方面へと戻るのだが、歩き続けたらどうもさっき来たところと様子が違う。高圧送電線の鉄塔がさっきの所にあったそれとは違う。分岐だらけの道。どうやら道を間違えたよう、通り過ぎたか反対方面に来てしまったようだ。GPS機能があるスマホで位置を調べようにも山地は細かく道が描かれていないからわからない。こうなったら思い切って度胸で韓国語で誰かに尋ねるしかない。おっ、両手でストックを持った(ノルディックウォーキング)一人の人がやってくる。「(今の進行方向とは逆とみられる梵魚寺方面を指しながら)미안하다만 범어사는 저쪽이에요?(ミアナダマン、ポモサヌンチョッチョギエヨ=すいませんが梵魚寺はあちらの方ですか)」と尋ねる。するとその人は「同じ方向、そして右へと指す方向を変え、……トノル(トンネル)……」と答えた。さっき曲がるべきところを通り過ぎてしまったのだ。この先右に分岐する道に曲がって木々のトンネルがある所を通るらしい。「아 감사합니다.(アア、カムサハムニダ)」と言って道を戻り、「あった、右に分岐する道が!」そして曲がる。なるほど森になっていてトンネルのようだ。正解のようだ。そのまま歩き続ける。下り坂だ。やがて農地が見えてきた。ここはさっき見た光景と一緒。安心度はさらに増してくる。すれ違う人が次第に多くなる。今度は大体家族連れだ。T字路にやってきた。ここには方向案内板(道し
金井山登山途中で着かけたキタリス。幹に二匹いることが確認できる。
るべ)があり「범어사」(梵魚寺)の表示があり、もう間違いない。ペットの水を一杯飲んで一休み。歩きはじめ、また道しるべ、ここにも「범어사」の表示。あとは梵魚寺へ行くだけだ。時刻は11時過ぎ。雨は農地の辺りで止んでいることを知ったがまた降り出すかもしれないと思っていたが、何と日がさし出した。悔やむ。ま、今度の機会に姑堂峰へ行こう。
 多数の寺院がある梵魚寺に到着後、お参りは最も手前にある寺院だけだったが、本日の二人の人に感謝することで合掌。そのあとはバスに乗車して、地下鉄梵魚寺驛から南浦へと向かった。到着後、南原秋魚湯(남원추어탕・ナムウォンチュオタン)でどじょう汁と食べる予定にしていたがお昼時で店内は混んでいることが予想されるため、ロッテ百貨店で時間を潰す。13時過ぎにそこから歩いて南原秋魚湯へ向かい到着。中に入ると他に客は一人しかいなかった。ここは靴を脱いであがる。土足禁止である所は日本の家屋や料亭、旅館と共通。日本語で書かれた張り紙もある。「추어탕(チュオタン)」と注文、韓国は待たされることなくすぐ運ばれてくることが多く、ここもそう。空腹状態なので非常にうまく感じる。白菜キムチ、カクトゥギ、コンナムル、ほうれん草ナムル、イカ塩辛、大根の葉(?)、白飯が付く。どじょうはカルシウムの宝庫だし鰻と違い脂肪が少ないのであっさりしている。食べ終え勘定し、店を後
左から將軍峰頂上、そこから見る遠景、下山途中の方向案内板(將軍峰・姑堂峰・梵魚寺の表示あり)
にする。このままホテルに戻ることとする。
 國際市場北の東西を走る道から曲がる道を行けば近道で行けることになる。がその道を通り過ぎてしまったよう。戻って、ここだろうと思う道に曲がる。幅が2m位の狭く、また飲食店や商店が並ぶ坂道。このまま進み、中區廰の近くに出る。先日ホテルから近道でチャガルチへ行ったのだが、間違えなければこの道を使う予定だった。ホテルへは14時半頃に到着。汗びっしょりだ。衛星テレビ(CSだろう)では刑事コロンボ日本語版を放映していた。金井山登山での疲れをいやした。
 刑事コロンボは途中だったが16時過ぎにホテルを出て、釜山驛から地下鉄で西面へ行く。ロッテ百貨店で時間を潰す。隣に多くの日本人客が利用するロッテホテルがあるせいか、デパ地下は日本語が聞かれる。日が暮れかけた17時半頃外に出る。百貨店の東と南の裏道沿いは屋台(포장마차・布張馬車・ポジャンマチャ)がずらりと軒を連ねている。どの店もお揃いの赤い縞のシートだ。東側の道に「日本語OK」の札がかかっている店もある。が、今回の目的はそこではなく「地球の歩き方」に掲載されている「宮殿(궁전・クンジョン)」という店。ここも日本語が使える。OPENは18時。このためあたりをぶらつく。百
貨店南の道は大渋滞。簡単に渡れてしまう。そして飲食店だらけだ。それらの中に2年半前に来たアワビ粥を食べた濟州家(제주가・チェジュガ)がある。見える化したガラス張りの別の店では鍋物をテーブル上のコンロに置き、具をつつき
ながら食している。日本式の居酒屋は外にメニューが貼られているが高い。18時を回った。どこかでもらったのかみつけたのか魚の骨をくわえた猫が百貨店裏の庭のような所に入っていった。すると宮殿隣の店に、日本人客が尋ねているところを見た。私も便乗して宮殿のママさんにやっているかどうか尋ねた。食材はテーブルに置かれていて見た感じは準備中のようだが、OKの返事を得た。店内に入り瓶ビールと豚足を注文。突き出しで味噌につけて食べるキュウリが来た。暫くすると他に一組目、二組目の客が入ってくる。一人日本語が話せる韓国人女性がいたが、他は全て日本人。店内はたちまち満席に近い状態となる。18時ちょっとすぎに入って正解。ビールの後は定番・チャミスルを注文。オモニ(ママさん)は日本語ペラペラだし、福岡から船で釜山に来たこと、今日金井山に登って疲れたこと、明日高速バスで木浦へ行くことなどを話した。勘定は1万7千ウォン。また寄りたくなる雰囲気だった。「안녕히겨세요.(アンニョンギゲセヨ)」と言って店を出、地下鉄で釜山驛へと向かう。
 下車後は駅向かいから南に行ったセブンイレブンに入る。最近韓国のコンビニでも多めに売られるようになった弁当を買おうとしたがない。もともとないのか売り切れたのか。またおにぎりか。しかし飲食店で量多めか副菜が多いものを食べると満腹になる恐れがある。そのおにぎり2ケ、缶ビールとチャミスルを買い、ホテルに戻る。衛星テレビでは、今度は薬師丸ひろ子主演の探偵物語を放映していて、また釜山の夜景を見ながら再び一杯。とにかく今日は金井山登山で疲れたし、地下鉄は座って乗れたが南浦から南原チュオタン経由でホテルに戻るときはポカポカ暖かいというか暑かった。西面のロッテ百貨店デパ地下も歩き回ったことだし。屋台・宮殿で飲みながらのママさんや日本人客らとの日本語会話と今の、二重の疲れ癒しとなった。さ、明日、早朝起きて釜山を高速バスで発ち、木浦へ向かうための荷物まとめと心の準備だ。
 
歩行距離:12km 就寝前の血圧:H111 L62 飲みすぎのため低め。 TOP 10/18 博多→釜山 10/20 釜山→木浦