食べられる植物 最終更新日 2007年 4月 1日
ミョウガ、フキ、ミツバは半日陰で育つ植物である。シソもどちらかといえば日陰に強い植物である。狭い庭で育てるとなると、日照が少なくて育つ性質は大変に有り難い。住宅地では隣の建物や植木で日陰になったり、自分の庭の植木で日陰になり、日当たりの良い場所は限られてしまう。
植物のためにも良いのだが、庭が暗くならず風も通るので庭の雰囲気も大変良いのであり、小鳥も活動しやすいので沢山訪れる。但しウグイスには「藪にウグイス」といわれるように何時も自分を隠しておきたい鳥なので好まれず、あまり我が家を訪れてくれずに、隣の庭でさえずっている。声が大きいのでウグイスを楽しむのにも特に問題ない。
ミョウガ (茗 荷) ショウガ科ショウガ属 (Zingiber mioga) 野生にもあるが栽培されている多年草、偽茎は40〜100pになり特有の香りがあり、披針形の葉が互生する。地中から花序を出し淡黄色の花を開く。花は1日で萎む。半日陰で地中の水気の多い場所に生育する。花期は8月から10月と長い。 病気にも冒されず害虫の被害もほとんど無い。有機質が沢山入った、柔らかい土壌で乾燥しにくい場所を好む。我が家では厨芥など生ごみを庭に掘った穴で堆肥化しているが、この穴の周りが一番生育状態がいい。堆肥の中に地下茎を延ばしてくる。春から晩秋まで艶のある濃い緑の葉で、ごみ穴を隠してくれる効果と葉や茎にも匂いがあるので堆肥の匂いを消してくれる効果もある。 繁殖は地下茎ごと掘り採り、植える。 この花序を食用とする。花期が長く次々と地中から出てくるので比較的長い期間、新鮮なミョウガを賞味することが出来る。
賞味の方法 薬味として
ミョウガは香りを楽しむ食べ方が殆どである。ネギと同様に細かく刻んでうどんやそば、天ぷらなどの薬味として、刺身などのつまとしても利用できる。
和え物に入れる…キュウリの塩もみなどに入れると良い お澄ましや味噌汁の具として 天ぷらに揚げる キムチ和え
ミョウガを2つばかり薄くきざみ、市販のキムチの素で和えます。多すぎるとベタベタとしますので、ほんの少し、ここがみそです。シャキシャキした歯ごたえと風味を損なわずに、また新しい味を楽しめます。たったこれだけの簡単なものですが、意外に応用範囲が広いもので、ひややっこの上に生姜がわりにこれを乗せましたり、ゆでえびに軽くからませたりするだけで、新しいつまみやおかずに変身いたします。 また、ただ暖かいごはんに乗せるだけでも食がすすみますので、一度おためしください。
ミョウガにまつわる落語の紹介 事の真偽は定かでないが、昔からミョウガを食べるとものを忘れると言い伝えられている。これを題材に次のような落語を聞いたことがあるので紹介します。
ある日、身なりが立派で荷物も多いお客がある宿屋に泊まったそうです。宿の主人はこの客を見て少し欲張りで、悪い心がむくむくと頭を持ち上げてきました。
フ キ (蕗) キク科 フキ属 (Petasites japonicus) 30年ほど前に実家の庭先にあるフキの地下茎を一本持ってきて植えたものが庭に定住している。早春に田の畦に出た蕗味噌(フキノトウの味噌和え)を母が毎年作ってくれた。炊き立てのご飯に載せて食べると、ほろ苦い味とほのかに甘みのあるご飯とがとても良く合い、おかずなどなくても良かった。いわゆる『お袋の味』である。 未だ霜柱が立つ早春に葉に先立って、伸びた地下茎から葉に先立って花茎を出す。これが『フキノトウ』である。伸びる前のラクビーのボールのような形状の内に採取するのが味が濃くて旨い。取らずに置くと伸び先端に散房上に花を付ける。フキは雌雄異株で雄株の花は黄白色をしており、雌株は白色の花を付ける。雌株は花の後花茎を40p程に延ばす、結熟した種には綿毛が付いていて、種子を風に乗せて拡散させる。 蕗の字の如く、森では山道の端や沢の両岸に生え、水田の畦にも群生する。湿り気があり半日陰の場所を好むようである。 葉や茎はアクが強いのでゆであく抜きをしてから、煮物、塩漬け、砂糖漬け、佃煮にしたキャラブキとして食べられている。食用以外にはセキ止め、タン切り等の薬として利用されてきた。
ヨモギ (蓬) キク科 ヨモギ属 (Artemisia princeps) 以前、庭の隅に生えていたが成長すると背が高くなり、繁殖力が強く、菊の葉と見分け難い。 繁殖力が強いので菊が負けてしまう、綺麗な花も咲かないので全部抜いてしまった。 しかし、家の近くの道路沿いなどに逞しくも生き残っている。
多摩湖畔、多摩湖周遊遊歩道には沢山の桜があり花見を兼ねた散策の場所には最適である。 “花より団子” と云われるが “花も団子も” である。 蓬をてんぷらにして春をいただく
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