Honda Broad(AF33−300/SCX50S−V)
1995年1月〜1999年7月生産
全長 | 全幅 | 全高 | ホイールベース |
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1845mm | 640mm | 1350mm | 1280mm |
シート高 | 最低地上高 | 乾燥重量 | 車両重量 |
670mm | 100mm | 90kg | 98kg |
エンジン型式 | 最高出力 | 最高トルク | |
AF20F(2サイクル、49cc) | 5.2PS/6250rpm | 0.61kg-m/6000rpm | |
●燃料消費率(定地走行、カタログ公表値) | |||
47.9km/l(車速30km/h) | |||
●燃料消費率(ツーリング走行、実測値) | |||
48.21km/l(巡航速度37.5km/h)*2012年3月25日に記録 *過去に46km/lを数回記録 |
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●エンジンオイル消費率(実測値) | |||
1849km/l(1998年5月29日〜2007年4月7日までの平均) |
屋根付きスクーター「キャビーナ」(1994年9月〜1999年7月生産)から屋根を外した派生車。もともとキャビーナで再三風洞実験を重ねているので、空力特性については折り紙付きなのだが、屋根を外したことでより低重心となり横風でもあおられることが少なくなった。加えて125cc級の大柄なフレームなので、直進安定性も原付ではトップレベルにある。仮に横転したとしても、転倒を見越してミラーが折りたたみ式になっているほか、バイタルパート防御のため車体側面とミラー基部と後部グラブバー基部に保護部品が付いており、よほどの不運が重ならない限り走行不能に陥ることはない。ここまで徹底した防護を施されているスクーターは、大排気量の車種でもほとんどないはずだ。
機能面で最大の特色は250ccビッグスクーター並みの収納容量にある。まずシート下トランクの容量は36リッター、10kgの米袋を入れてなお牛乳パック3本を収納できる規模だ。しかもトランク底部にはU字ロックを収納できるスペースを別途設けている。次にハンドル下のグローブボックスは、コラム軸を挟んで左右に分割されており、それぞれ約1リッターの容量を持つ。さらにメーターパネル右脇にチケットスペース、左脇のウォッシャ−液注入口跡にも別に小物入れがあり、有料道路でも慌てることなくチケットの出し入れが可能だ。筆者がブロードを導入した最大の理由は、この化け物じみた収納容量をラジコンカー輸送に利用できると判断したからだ。つまり、移動式RC格納庫!(笑)
さすがに125cc級の図体に小さなエンジンのため、加速性能はあまり良くないがおとなしいマシンをお望みの向きにはちょうど良い。意外に思われるかもしれないが、そこいらの新型スクーターよりも空力的に洗練された設計のため、巡航時の燃費は良好である。筆者が初期テスト開始から1週間ほどしてツーリング試験を行ったところ、まだ動力特性に慣れていない段階でリッター40kmを叩き出し、販売店ともども仰天したものである。初期テストではさらにラジコンカー輸送試験でリッター36km以上を記録したが、これは当初目標値だったリッター30kmを20%以上も上回る好成績であり、制式採用に当たって決定的な判断材料となった。
推計約3000台のブロード50cc仕様は黒と青の2カラーが用意されたが、4年7ヶ月の生産期間中モデルチェンジがなかった。ただし、細かな改良は数度実施されており、これまで確認されている変更点は、フロントカバーのクッションラバー(第2ロット以降)、オイルチューブ(1997年以降?)、左側サイドカバー(エアクリーナーとの接触が問題になり、1997年以降生産分にて対策済み部品に変更)、キャブレターのトップセット(1998年後半以降)。筆者が1998年5月に購入したのは2514号車で、これはキャブレター変更直前の後期型。
筆者のブロードには純正オプションとしてサイドバイザー、リアキャリア、トランクボックスを装備。また電子装備の一部に改良を加えているほか、2001年6月にプラグワイヤーをNologyホットワイヤーに変更するなど点火系統を強化、燃費と加速性能がともに向上している。特に燃費については主要データのとおり、カタログ値を凌駕する成績を挙げており、過早爆発防止のためハイオク燃料専用になってしまったものの、燃料費の高騰を帳消しにしてお釣りが来るほど経済的になった。さらに変わったところでは、純正以外のリアタイヤを積極的にテストしている。
タイヤ銘柄 | IRC MB47(純正) |
ピレリ SL38ユニコ |
メッツラー ME7-Teen |
ミシュラン S1 |
ブリヂストン |
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ロードインデックス | 58J | 58J | 58L(本国版) | 58J | 58J |
パターン | センターリッジ | 鯉のぼりのウロコ | 太溝 | 普通 | 普通 |
グリップ | 普通 目詰まりしやすい |
非常によい 目詰まりしにくい |
よい 目詰まりしにくい |
まあまあ | 未使用 |
寿命限界 | 15000km | 10000km | 12000km? | 12000km | 不明 |
価格 | 5000円 | 6600円 | 5600円 | 5000円 | |
備考 | 気軽に入手可能 | ウェット路面得意 SL26も使用可 |
2009年生産終了 | 入手しやすい | 天下のBS |
さらに災害救援任務に対応させる改修計画「ペイブ・ブロード」を、2001年より推進。無線機ホルダー増設や車載バッテリー増強、2003年初頭からはGPSホルダーも増設、そして2005年には無線およびGPSの12V電源工作まで完了し、バッテリー残量を気にすることなく使用できるようになった。これらと並行して、工具類の充実や応急手当キットの常備も図り、拠点間輸送・前線統制・無線中継・精密誘導・応急修理など、多種多様な任務に対応できるようになった。オフロード走行や高速移動は苦手だが、それを除けばまさしく災害救援用バイクとしてうってつけの性能を有するものと自負している。
なお下関市・北九州市には、キャビーナとブロードが合計20台以上存在するらしい。(90cc版含む)
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