鴇氏居館跡
所在 静岡県榛原郡中川根町徳山
交通 大井川鉄道駿河徳山駅下車
歴史 鴇氏居館は鎌倉時代よりこの地一帯を治めていた在地土豪の鴇氏によって築かれた。
南朝に属していた鴇氏は居館より東へ約3kmに位置する無双連山(標高1083m)山頂
に徳山城を築いて駿河安倍城主狩野介貞長らとともに北朝側今川範氏に抵抗していたが、
文和ニ年(正平八年・1353)二月に今川範氏軍の攻撃により徳山城は落城。徳山城落城
とともに鴇氏も逃散したことから、この鴇氏居館もその前後に廃されたものと考えられる。
鴇氏居館跡
一帯は茶畑・幼稚園に
五輪塔付近
集められた五輪塔
一言 鴇氏居館跡は駿河徳山駅の東にある徳山郵便局の背後の微高地がその地とされる。
微高地の北側の池が堀跡と思われ、現在、居館跡は幼稚園・茶畑等に転用されている。
居館跡の遺構は残念ながら確認出来ないが、農地に転用する際に所々で出土した五輪塔
が1ヶ所に集められ、そのほか鴇氏が残したと伝わる“ときどんの足跡”なる石が近くに
残っている。
“ときどんの足跡”なる石を示す標識
うっすらと足跡のような窪みが...
居館跡付近に建つ徳山神社
なお、話を伺った方がその土地の持ち主で、農地の中まで案内してくださった。感謝申し上げます。