笹尾砦跡
所在 山梨県北巨摩郡小淵沢町下笹尾
交通 JR中央本線小淵沢駅より徒歩55分
歴史 信濃諏訪上社の記録『当社神幸記』によると、亨禄四年(1531)、甲斐守護武田信虎は信濃諏訪勢
の侵入阻止を目的に、この笹尾砦を築いたとされる。
築塁当時、甲斐国人栗原氏などは信濃諏訪氏の援助を受けて守護信虎に対抗するなど甲斐国内は
混乱しており、そのような状況下、この笹尾砦も諏訪勢によって攻め落とされたという。
その後、晴信(信玄)の時代になると諏訪攻略上の重要拠点として利用され、また、天正壬午の戦い
(1582年)では北条氏が修築・利用したとされる。
笹尾砦跡遠望
公園化された笹尾砦
本丸跡に残る土塁
一言 笹尾砦は釜無川によって侵食された七里岩上、張り出した舌状台地に残っている。
全長250mほどの南北に伸びる城域最南部に本丸跡があり、数ヶ所の堀切をもって各曲輪を形成した
とされている。
現在、農耕地化により一部遺構が消滅しているが、それでも約3mの土塁が続く本丸跡のほか、二の丸跡・
虎口・堀切などが旧状をとどめている。
本丸跡と二の丸跡を分ける堀切跡
笹尾砦より南アルプス方面を望む