大平新城跡(おおひらしんじょうあと)
所在 静岡県沼津市大平
交通 JR東海道本線沼津駅よりバス新城下車
歴史 大平新城の築城年代は文亀年間(1504〜1504)とする説もあるが、元亀年間(1570〜1573)
とする説が有力である。築城者は後北条氏で、韮山城と戸倉城を結ぶ『繋ぎの城』として活用されて
いたという。
天正九年(1581)戸倉城が武田勝頼の手に渡ると、後北条氏にとってこの大平城は狩野川を抑え
る城として、また武田氏の伊豆侵攻を阻む最前線の城として重要視されたという。
城主は後北条氏家臣遠山民部、のち北条左衛門左氏尭が務めたが、天正十八年(1590)小田原
の役にて廃城となった。
大平城跡本郭土塁
烽火台跡
出曲輪跡
一言 大平城跡は狩野川のほとり、円教寺の裏手に残る標高100m弱の丘陵地が城域である。
遺構としては狭小な主郭のほか、ニの郭・出郭・空堀・烽火台跡などが残っており、頂部からは戸倉
城跡を望むことが出来る。また、頂部尾根を分断する堀切も旧状をよく止めている。
堀切部
城域より戸倉城方面を望む
城跡前に建つ円教寺