憧れの人、マムちゃんに逢ってきました!(その3)
スタッフに機材をつけてもらうマムちゃん。いよいよ放送開始だ いよいよ放送開始。 「今日もホント、キッタネぇ客ばっかり集まっています!」。放送開始直後で公共の電波を使っての 客イジリ。 ここで面白い事に気付いた。 『キッタネぇ客』と言われた客たちは、必ず廻りを見るのである。例え自分自身が『キッタネぇ客』の 構成要素の一画を成しているとしても、「私じゃないわ(俺じゃないだろ)」という視線で廻りを見るの である。廻りを牽制するように。やはり、自己防衛本能なのであろう。 会場には昭和30年に巨人に入団、通算成績26勝を挙げ、引退後はスカウト・ピッチングコーチ等 を歴任した木戸美模(よしのり)氏が来ていたことから、巨人ファンであるマムちゃんは木戸氏と王・ 長嶋の思い出話、今年の巨人についてのトークを展開。
元巨人軍投手・木戸氏とのトークで盛り上がる 中盤、師走に入ったということで、「今年の10ニュースは何だった?」集まった客にマイクを向けた マムちゃん。 調子良さそうな男性(約70歳くらい)が言った「まむしさんに会ったことだよ」の言葉に「嬉しい事を言 ってくれるじゃねぇか。でもコッチはお前と会っても嬉しくともなんともねぇや。ガハハハ!」。 す、凄すぎる! CM明けマムちゃん、この調子の良さそうな男性に「どこの(野球チーム)ファンだ?」と質問するも、 男性は「オレ、プロレスのファン」とピントの外れた答え。マムちゃんは「そんな事きいているんじゃね ーよ!」と一喝。しかし、男性は一人で喋り続け、マムちゃんはそれに答える。 男性「オレはTBSラジオしか聞かねぇ」 マム「他にも局があるんだから、ほかも聞けよ!コッチは聞いてくれと頼んでねぇんだからよ!」 男性「ラジオが壊れてTBSラジオしか聞けねぇんだ」 マム「じゃぁ、ほかのラジオを買えよ!」 男性「(もごもご)...」 マム「うるせぇよ、少し黙ってろよ!ったく、勝手に喋りやがってコノヤロウが!」 こんな調子でマム節大爆発なのである。 その男性は最前列のマムちゃんの目の前で本番中に携帯電話で話をするなど、最後までボケて くれた(天然で)。 マムちゃんも「本番中に電話なんてしてやがって、どうしようもねぇ客だな!」と苦笑まじりの中でも “ツッコミ易い客”をキープした為か毒舌が冴えまくる。
客イジリでエキサイト。ジャケットを脱いだマムちゃん 途中、リクエストされた曲を2曲紹介し、本当にあっと言う間の本番終了だった。 放送終了後、マムちゃんは「健康が一番」なんて話をしてくれた。「オレは健康だから使いやすいん だと思うよ、ディレクターも。ウルトラマンをやっていた(出演していた)時だってそうだよ。ウルトラマン をやっていた(出演していた)時は休みなんてなかったから。黒部(進)や二瓶とかも演技は下手だっ たけど、健康でヒマだったから選ばれたんだと思うよ。」なんて涙腺が緩んでくるような“ウルトラマン ネタ”まで織り交ぜながら。 抽選会も終わって全てのイベントが終わった。 清清しい気持ちで家路に急ぐ車中で、私はある事を思い出した。 高校時代、“芸術鑑賞”なる授業で1学年約300人が春風亭小朝の高座を聞きに行ったことがある。 その前座で春風亭昇太が一席設けたのだが、客の我々を、やれ「田舎者」とか「靴の裏に泥が付い ているの?」等、ケチョンケチョンに客(我々)をイジった。最初は皆、普通に笑っていたが、余りにもし つこいので渇いた笑いに変わっていった。とかく言う私も、無性に腹が立った。 別に『田舎者』と馬鹿にされたからではない。で、何に腹が立ったかというと、『田舎者と馬鹿にされた 事』にではなく、『腕(力量)の無い奴に“客イジリ”をいう、安易ではあるが危険な技を駆使され、それ を見事にハズされたからである。 このように、“客イジリ”にはまず演者と客の信頼感が不可欠。しかし、このラジオ中継に集まる客は 既にマムちゃんとの信頼感が形成されているのである。その信頼感は勿論、35年を越えるラジオ中 継によって培われたものであるが、それ以外にも、マムちゃんの人柄・そして芸人としての力量による ものが大きいと再確認した。 最後に。 ありがとうマムちゃん、とっても楽しかったです。 マムちゃんに会うのは長年の夢でした。高校時代からの夢が叶いました。。。 |