川入城跡

所在  静岡県庵原郡由比町阿僧

交通  JR東海道線蒲原駅より徒歩40分

歴史  川入城は鎌倉時代よりこの地一帯を治めていた由比氏によって築かれたとされ、築城年代

     は天文年間(1532〜1555)とされている。

     由比氏は今川氏の駿河統治が確立した室町時代中期より今川氏の属臣として各地を転戦、

     文明八年(1476)の横地・勝間田氏の乱にも派兵するなど東駿における今川氏の忠臣として

     活躍している。

     永禄三年(1560)桶狭間の合戦にて当主由比正信は討死すると、子の正純が城を継ぐこと

     になるが、のち、正純は武田氏駿河侵攻の前に城を捨て今川氏真とともに掛川城に入城した。

     今川氏は武田・徳川両軍に攻めたてられ、永禄十二年(1569)徳川軍による掛川城攻城戦

     において由比正純は討死したという。

       川入城遠望

       城跡に建つ常圓寺

       本堂前に建つ石碑

       城域は農地に

       農地に遺構は確認できない(段差は後世の整地と思われるが...)

 

一言  川入城跡は現在の臨済宗常圓寺がその地であり、由比川やその支流を天然の堀として利用

     したと考えられ、その深さは往時の堅固さを偲ぶには十分である。

     城跡は駐車場・テニスコート・田畑に転用され明確な遺構は確認出来ないが、周囲を見渡すと

     この地が城として適地であり、由比氏がここに城を築いた意図が伝わるであろう。

 

       土地の変革が進んだ城域

       城域の一部はテニスコート・駐車場に

 

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