丸山城跡(伊豆国)
所在 静岡県田方郡土肥町八木沢
交通
歴史 丸山城の成立は室町時代中期とされ、西伊豆方面に勢力を振るっていた富永氏の水軍
城として機能していた。
延徳三年(1491)、富永氏は伊豆に侵出してきた伊勢新九郎長氏(北条早雲)の軍門に
降ることになるが、この後も丸山城主として北条水軍の中核を担う事になる。
以降、丸山城は西伊豆における北条水軍の最大基地として、また、武田水軍・豊臣水軍の
侵攻に備えて拡張・強化を繰り返すことになるが、天正ニ十年(1590)、豊臣水軍に攻めら
れ落城した。なお、落城時の城主・富永山随は一度、城からの脱出に成功したものの、鶏の
鳴き声により発見され斬首されたという。
丸山城(新城)主曲輪跡付近
丸山城(新城)跡石塁
同上
一言 丸山城跡は土肥漁港の南西約2kmの地点に位置し、駿河湾に突き出る丸山が出城(旧城)
跡で、国道を挟んで南側の地が本城(新城)跡とされている。
本城の主曲輪一帯は農地等に転用されているものの、所々に石塁が確認でき、階段状にな
った曲輪群を確認する事が出来る。
標高約50mほどの出城跡は本城よりその保存状態は良好で、土塁・虎口等の遺構が明確に
残っている。
丸山城(旧城)跡遠望
丸山城(旧城)曲輪跡
丸山城(旧城)土塁跡