生土城跡(いきどじょうせき)
所在 静岡県駿東郡小山町生土
交通 JR御殿場線駅駿河小山駅より徒歩20分
歴史 生土城の成立年については不明であるが、室町時代初期頃より東駿を支配下に治めていた大森氏に
より築かれ、成立年代は同じく室町時代初期であろうか。
応永ニ十三年(1416)に起こった上杉禅秀の乱では、鎌倉公方足利持氏は大森氏を頼りこの生土城
に身を寄せたという。(『駿河記』)
のち、大森氏は徐々に勢力を拡大し西相模一帯をも支配下に治めることになるが、明応四年(1495)
8月、伊勢新九郎長氏(のちの北条早雲)により小田原城を奪われると勢力は減退し、やがて滅亡して
しまう。
戦国時代に入り、後北条氏と武田氏との間で東駿を巡る戦いが行われるが、この生土城における交戦
記録ないという。
生土城跡遠望
生土城跡石碑
生土城跡本郭付近
一言 室生土城跡は小山町市街の西北、標高約350m強の地に残る山城であり、国道246号の山北・小山
町間にある『城山トンネル』の頂部がその城地である。
頂部の削平地が本郭跡と考えられ、南側には小規模郭がところどころ点在。また、虎口らしき縄張りの
ほか井戸跡などが確認できたが、井戸以外の遺構はやや確認に難儀した。(地理的に本郭跡の背後に
は堀切の一つでもあってよさそうなものだが、それも確認できなかった)
登城時、城山トンネル山北町側入口に車を止め崖をよじ登った。(かなり危険)
城地を通るハイキングコースもあるようなので訪れる人はそちらから行く事を勧めます。
本郭南側に残る井戸跡
井戸跡付近の虎口らしき遺構