裏マザーグース その6

質の悪い借金取り・・・?

続いて、借金をした男のお話をひとつ。

Oranges and Lemons,
Say the bells of St. Clement's.
You owe me five farthings,
Say the bells of St. Martin's.


When will you pay me?
Say the bells of Old Bailey.
When I grow rich,
Say the bells of Shoreditch.


When will that be?
Say the bells of Stepney.
I'm sure I don't know,
Says the great bell at Bow.

Here come a candle
to light you to bed,
Here come a chopper
to chop off your head

「オレンジとレモン」
セント・クレメントの鐘は言う
「お前には5ファージング貸している」
セント・マーチンの鐘は言う


「いつ払うのか?」
オールド・ベイリーの鐘は言う
「金持ちになった時」
ショーディッチの鐘は言う


「それはいつ?」
ステップニーの鐘は言う
「知るもんか」
ボウのすばらしい鐘は言う

さあ、お前をベッドへ導く
明かりを灯したろうそくが来るぞ
ほら、おまえの首をはねに
首切り人が来るぞ

借金をしたままでいると、処刑人が来て、首をはねられる話。
皆さんも、借りたお金はすぐに返した方が身の為だ^^

ここで、いくつもの鐘が登場し、話し合うの背景には、ロンドンの街並みがある。


セントクレメントなどは、実際に存在する協会の名前であり、
毎日定刻に鳴り響く、教会の鐘の音を彷彿とさせる。


冒頭の『オレンジとレモン』とは、硬貨を表しているという説がある。

ちなみに、『5ファージング』とは、日本円に換算すると250円である(笑)

その7へ・・・つづく