(2)ローラが読んだマザーグース絵本

 1937年出版の『プラム・クリークの土手で』に、ローラが初めてマザーグースの絵本を手にして、目をみはる場面が出てくる。これは、日本でも大人気の、ローラ・インガルス・ワイルダーの『大草原の小さな家』に続く物語で、7歳ごろのローラを描いた作品。

 一家はカンザスの大草原をあとにして、ミネソタ州のプラム川のそばへ引っ越し、ローラたちは、学校へ行き読み書きを習う。パーティーに招待され、絵本を貸してもらう場面である。

 The other was a book with a thick, glossy cover, and on the cover was a picture of an old woman wearing a peaked cap and riding on a broom across a huge yellow moon. Over her head large letters said,MOTHER GOOSE. Laura had not known there were such wonderful books in the world. On every page of that book there was a picture and a rhyme. Laura could read some of them.

 もう一冊は、厚い表紙の本で、そのつやつやした表紙には、とんがり帽子をかぶってほうきにまたがったおばあさんが、大きな黄色おばあさんい月を横切って飛んでいく絵。おばあさんの頭の上には、大きな字で「マザーグース」と書いてあった。ローラは、この世にこんな素敵な本があるとは思ってもみなかった。その本のどのページにも、絵と唄が一つずつ載っていた。ローラにも読める唄が、いくつかあった。

 それまで本を読んだことがなかったローラには、ハード・カバーのマザーグースは、とても魅力的だったのだろう。また、読み書きを覚え始めたばかりのローラにとって、マザーグースはぴったりの絵本で、パーティーのことをすっかり忘れてしまうほど、絵本に熱中したのだった。

 ローラが手にした本が、どこの出版社のものであったかは、 知るよしもないが、 マザーグースのおばあさんが、がちょうではなく、ほうきに乗っているのは、'There was an old woman tossed up in a basket' という唄の挿し絵であったと思われる。これは、おばあさんが、ほうきを持って月へ飛んでいく、といった内容の唄である。


では、「大草原の小さな家」のすてきなホームページをご紹介します。

大草原の小さな家

矢次さんのサイトです。「大草原の小さな家」が詳しく紹介されています。ローラゆかりの場所の写真や年表などがあります。