金の斧 第三話

ある日永尾は、ロバを連れ泉に行きました。
北村さんがロバを落としたのを見ていたのです。

けれどもロバを泉に突き落とすわけにもいかず、自力で落ちてくれるのを待ちました。

しばらくしてロバは泉に落ちましたが、何事も起きません。
永尾は不審に思い泉をのぞきこんで、おそるおそる声をかけてみました。

すると山田 勇 泉精(センセイ)が現れ、
「ロバが落ちてきたけど、君の?」
と言うと、返事も聞かずにロバを残して泉に消えてゆきました。

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