リベンジ2(5合目〜元祖室まで)

  止め忘れた目覚ましの音に起こされる。時刻は5時50分。

  まだ薄暗い上に,かなりの霧と,車のウィンドウについたびっしりの水滴。

  「なんだ,全然回復してないや」とラジオで天気予報を確認すると,台風は
 特に接近していない様子。

  そうこうしているうちにも,次々に到着する車から降りる人が,登山に出発
 しつつある。

  今すぐ出発したい気持ちを押さえて,息子が自発的に起きるのを待つ。
  6:30過ぎにようやく目を覚ました息子は,特に寝ぼけ症状はない様子。

  ここで慌てては昨年の二の前と,心を静めて淡々と準備を行う。

  外は気温15℃くらいで,ほとんど小雨と言える濃い霧が発生していたが,
 なんとなく行けそうと思えたので,息子の同意を得て,山頂目指して
 出発した。

  霧粒よけに,息子は上着(防水),私は雨具の上を,ベストの上に着用。

  まずは今回の登山の無事を祈願すべく,五合目山小屋(売店)の奥にある
 「小御嶽神社」にお参り。↓

  雨に濡れた路面がお解りになろう。

  このまま,泉ガ滝方面・6合目を目指す。

  登山は,最初の30分が結構つらいものだが,今回も例外なくきつかった。

  富士登山では,汗をかくペースでの歩行はご法度なのだが,上に雨具等を
 着込んでいる身には,すでに汗が...

  泉ガ滝を過ぎて,木々の間を歩くうちにも,御来迎を見た下山者に幾度も
 声をかけられる。
  恒例の挨拶も,呼吸を整えながらの歩行には邪魔なだけ。
  とはいえ,あんまり無愛想な父親と思われるのも癪なので,適当にこなす。

  息子は空腹を訴えだし,かなり苦しそう。だが,道端でお握りを食べるのも
 嫌だったので,何度も立ち休憩をしながら,やっとのことで6合目に到着。↓

  (霧粒がレンズについて,ぼやけていますが..)
  ここで,おにぎりを半分づつ食べ,生きかえる。

  昨年は5合目で断念した息子にとって,この6合目への到達が
この日の最初の目標であったので非常に嬉しかったと,後で告白
している。これで,不安が吹っ切れたようである。

  下山者の方に,「7合目より上は快晴」との話しを聞き,本当かいなと
 思いながらも,先へ進む。

  下山道と登山道の分岐点↓ ここではまだガスっていたが,


  再び登り始めようと,少し進んだところ,急にガスが薄まりだし,
 青空が顔を覗かせてきた。↓


   この後,突然ガスが晴れて晴天になり,上着を脱ぐ。
  7合目を目指して登坂開始。↓  暑い..でも風は涼しい。


  じわじわと7合目の小屋群に近づく。↓
 ←寝ている訳ではない。

  スローペースながらも,ようやく岩場に取り付き,↓


10:10 7合目 日の出館 到着。↓

  ゼリー食品とおにぎりを食す。すでに雲は足のはるか下。

  引き続き,登坂を開始し,トモエ館 着 ↓ (10:27)


  水飲み程度の休憩で,登坂続行 ↓

  救護所を経て,鎌岩館 到着 ↓ (10:38)

  (右上が救護所,その先(すぐ上)が鎌岩館)

  さらにひとがんばりで,富士一館 着 ↓ (10:50)

  (ここで,標高 2,800m)

 このあたりの岩場で,息子がかなりの動悸と胸痛を訴えるが
2〜3口の水分の補給と大きな深呼吸で消えることを知り,
身を持って,高度障害の対処方法を体験していた。

 そうこうするうち,下からず〜っと見えていた赤い鳥居の
鳥居荘に到着 ↓ (11:19)

(鳥居荘では,宿泊用布団の天日干しの真っ最中)

  次に,昨年私が緊急避難した,東洋館 着 ↓ (11:41)
 

    ここから,下を見ると.. →→   今までの道筋が手に取るように見える。↑



 
       鎖に沿って,      →→→        岩場を登る↑

 
   まだまだ,先は長い... →→   ふと,気がつくと,雲がこんなに下に見え,↑


  念願の3,000m地点での記念写真(軍手でピース)


 ついに,8合目,太子館到着(3,020m) ↓ (12:31)


 6合目で配布の「富士山安全指導センター」のパンフによると,
7合目からここまでの所用時間は約100分となっていた。
 我々のスローペースでは135分。まあまあのペース。

 二人ともこの時点でハラペコで,有名なここ太子館にくれば
カレーライスが食べられると,それを目指して来たのだが,
この時,ここの従業員の女の子達がキャーキャー騒ぎながら
外の風景を撮影したりして,肝心の山小屋はガラス戸を閉めきり
何を売ってるかも定かではない。
 はっきり言って,非常に頭にきたので,早々に出発。

 次の「蓬莱館」で,カップヌードルを食す。これが美味しかった。
 これで元気が復活!!
 山小屋の売り子さんも,先ほどの某 太○館とは大違い。
 みんな,ここで休んでました。

  蓬莱館の裏で記念写真 ↓ (13:08)


  さて,ここで周囲を見て,下山道へのエスケープルートを発見する。
(実際には,少し下の太子館横から延びている)

このあたりで時間配分を検討してみると,先程のパンフによると,ここから
頂上までの時間が80+80=160分 つまり 2時間40分とある。

ここに来て,さすがの息子もペースが大分落ちてきている。
下手をすると頂上まで4時間ペースかも知れない。とすると頂上到着は17:00頃..

実は,この日は,ぜひとも帰りにお風呂に入って帰りたかったので,その旨を
息子に伝えると,息子も「ぜひ,風呂に入りたい」ということで合意。

夕刻には5合目に帰りつくために,エスケープルートで下山道に抜けることに決定。

だが,せっかく登ってきた道をまた降りるのは癪なので,次のエスケープルートの
ある元祖室まで登ってみることにした。
(これを聞いた息子の顔がかすかに曇ったのを,私は見逃さなかったが,冷たく登山続行!)


下界もなんとなく晴れてきています ↑     だんだん休憩が増えてきた息子 ↑


立ち休憩も板に付いた感じです ↑        頂上方向を見るとこんな感じ ↑
カメラはほぼ水平,すごい急斜面です。


さすがに疲れが隠せない息子でしたが,私はここでは並んで一緒に歩かず,敢えて次の
つづら折れの角まで行っては,息子の来るのを待ちました。

息子の上るペースを見ていると,岩場を過ぎてからはずいぶんと自分のペースをつかんだ
様子で休みも上手に入れながらじわじわと登ってきているのが見受けられました。

富士登山では,この「自分のペース」をつかむのが一番大切だと思いますので,敢えて
そのペースを崩させないように,自分の頭と体で考え体験させたわけです。

この様子を見た限り,時間さえあれば山頂へも確実に登れるということを確信できました。
(これが,この日の一番の収穫でした)

そんなこんなで,またまた先に進んで待っていると,急に息子の姿が消えた??

驚いて,よ〜く見てみると...


座って休んでました ↑(赤矢印の先に居ます)


この後,白雲荘 に到着して,「10%酸素水」の凍らせたのを2本,下山時のために買い込む。

ふと,横をみると,この 白雲荘から斜め上に,下山道方面に向かって一本の道が延びて
いるのに気付いた。

「こりゃ,ラッキー」と思ったのだが,そこには 「立ち入り禁止」 の札が...
すごく歩きやすそうだったので,非常に残念であった。

仕方なく,もう一つ上の元祖室まで行く羽目に。


  ↑ 元祖室の入り口階段なんですが,なんだか妙に
   キレイになっている気がする。

   階段なんか,えらい気合が入っている感じです。
   まあ,歩きやすいから良いけれど..で,


無事に元祖室到着 (3,250m) ↑ (14:07)

一緒にここまで来れて,息子も私も大満足です。

本日の登坂はここまで。ここから下山道に向かいます。

 

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