『鳥インフルエンザ問題の今後(101)』



昨夜は医者のKさんが泊まってホームページ(100)を監修した。
その内容で見るように今回の茨城問題の処置を無意味だと切って捨てた。

確かに医者の常識で云えば、夏場の日本はインフルエンザウイルスは留守だ。最近まで夏は何処に行ってしまうのかナゾであった。豚やミミズのところを往復して居るとしたショウプの有名な実験は1930年代の筈である。濾過性病原体のウイルスだけでなくインフルエンザ菌も絡んで居ると考えられていた。

それが最近は夏場は南半球への避暑という説が有力だと云う。お互いの地域で寒冷期の感染で作られる温暖期の抗体を避けての行動であるとされているとか。
しかしこの夏は、風邪をひいてタミフルが効いた例が意外に多かった。「温暖化現象だよ」と彼は云う。インフルエンザも沖縄のように夏場に流行るようになるかも知れない。そうなると文字通りの風土病(エンデミック)だ。

茨城県では昨日までに抗体検査を終了し新しく抗体が見つかったケースは無かったと発表した。「いろいろ比較検証すればやってることの無意味さは分かって来ると思うよ」まあ寝物語の中身には触れまい。推して知るべしである。

Kさんは70歳、当時の4年制の獣医学部を出て、しばらく務めたが「獣医なんかなるもんでないよ」とあらためて医進コースを選んだと聞いて居る。

国のやっていることも《清浄国論》の為に明らかに歪められてしまったところが沢山ある。大体が本音で云えばついて行けない部分が多すぎるのは喜田さんや、大槻さんの普段の言動を見たって分かるし、それにかかわって居る獣医さん達の本音もそうである。「獣医ってのはそんなに頭悪いのか」と人間の医者達に見られるのは耐え難い。しかし実際動物に関係ない獣医さんのほとんどは政府の云うことを信じて居る。そこでまた頭が悪いと云われかねない。
抗体を持つだけで殺されることに、人間の医者は唖然とする。その説明をすればするほど分からなくなる。一つながりの命の大切さを訴える喜田教授が、小委員会長として、その虐殺の先頭に立って居ると聞かされるとますます分からなくなる。「その人一体何なの?」と聞けば、今年度の学士院賞受賞者だと知らされる。医者でなくても混乱するのは当たり前だろう。

どの地方も抗体だけを見つけては殺すことの無意味さをさすがに分かってきた。その弊害も身に染みて分かった。そして実際カウントダウンを始めたと見られる現実のHPAIはそれとは無関係のところから出現することが目に見えて居る。


H 17 9 13. I,SHINOHARA.