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本文へジャンプ 富山県小矢部市議会議員
日本共産党 砂田喜昭
米価下落防止に国は責任を

米価下落防止に賛成討論

 

請願第1号 コロナ禍による需要の消滅と在庫増の影響から米価下落を阻止するための請願に賛成討論します。

 

世界では農業支援が当たり前

 

2010年度から導入された農業者戸別所得補償制度では10aあたり1万5千円を補助していました。これは日本の食糧自給率向上のために、また農地が洪水調節など地域環境を保全する役割に着目して創設されたもので、世界ではヨーロッパやアメリカでは当たり前のように広く実施されている制度です。フランスでは農家収入の8割、スイスの山岳部では100パーセント、アメリカの穀物農家の収入は5割前後が政府からの補助金です。

 

農業へ国の責任放棄した安倍政権

 

ところが安倍政権はこれを廃止してしまい、米の需給調整をはじめ米価安定に対する国の責任も放棄してしまいました。いま稲の刈り取りの真最中です。暑い中、クサネムという雑草を手でトール作業に精出していますが、生産費には含まれていないボランティアです。いまの米価は生産費を償うことができない状態です。このため子や孫に農業を継いでくれとはいえず、農家では後継者問題が深刻になっています。

 

食糧は自国で確保する政策へ転換を

 

コロナ禍のもと、世界各国では自国民の食糧確保をはじめ自国民の安全を最優先にする動きが当然のように起きています。日本でも国民生活を維持するために不可欠なものを輸入に頼るやり方を改め、自分の国で生産するようにし食糧自給率向上にしっかりと取り組むべきです。安倍自公政権のもとで日本農業に対する国の責任を放棄してきたやり方を改める必要があります。

 

コロナ禍で需給が崩れる

 

こうしたもとでコロナが襲いかかったのです。新型コロナウイルスの感染が拡大するなかで、飲食店の営業や旅行の自粛などが広がり、需要が急減。コメの民間在庫が増大しています。外食産業、中食産業からの需要が落ち込み、米価下落が懸念されます。

日本共産党は8月4日、農林水産大臣に備蓄米の買い入れ増などを申し入れました。要請では、政府備蓄米の買い入れを大幅に増やす▽買い入れた主食用米をコロナ禍で苦境にある国民、学生や子ども食堂に供給する▽非主食用への転換に際しては、主食用米に見合う転換加算を行う▽戸別所得補償制度を復活する▽国が需給安定に責任を果たすことを明確にする―ことなどを求めました。紙智子参院議員は「かつて200万トンあった政府備蓄が削減されてきたことに触れ「緊急の事態であり備蓄米を増やしてほしい」と主張しました。

 

備蓄米買い入れに慎重な農水省

 

農水大臣は備蓄米買い入れを含め何ができるか検討を進めるとは述べましたが、まだその方針は決まっていません。農水省は、追加買い入れには、慎重な姿勢を変えず、主食用米として作付けされている今年産米の出荷先を飼料用などに変更するよう生産者に呼びかけている始末です。

 

市議会からも国に意見を

 

だからこそ、市議会として国に意見書をあげて強く働きかける必要があるのです。

 

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石田議員による「請願の反対討論」への砂田のコメント

 

石田議員は、JAが米価下落対策に必死にがんばっていることを紹介し、だから国に意見書を出すことには反対と述べたが、何故反対するのか、全くわからなかった。

 この意見書が米価下落を防ぐのにどうして役立たないのか、一言も言えない。それどころか請願が求める米価下落防止に農業者団体ががんばっているのに、国が何もしていないことこそ問題ではないのか。

 野上農水大臣に期待すると冒頭で述べながら、国の責任については全く触れていない。


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