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本文へジャンプ 富山県小矢部市議会議員
日本共産党 砂田喜昭

 小矢部市議会6月定例会に、集団的自衛権行使容認に反対する意見書採択を求める請願が提出されました。
 議会最終日6月20日、私はこの請願に賛成討論をしました。


集団的自衛権行使容認に反対


「安倍首相は怖い」市民の不安


 市内を回っていますと、「安倍首相は怖い」「戦争できる国にしようとしているのではないか」「子や孫の代に戦争に巻き込まれるのではないか」こんな不安の声をしばしば聴くようになりました。

集団的「自衛」権=「日本を守る」とは勘違い

 集団的自衛権というと、「自衛」という言葉がついているので、日本の国を守るのだろうと勘違いされている方も見られますが、これは全く違うのです。外国が行っている戦争に、日本の自衛隊が外国で加わるためのものです。

実はアメリカ軍とともに戦争すること

 実際に使われた集団的自衛権は、最近ではアメリカが行ったアフガンやイラクへの侵略戦争でした。同盟国だということで、イギリスやカナダ、その他多数の国がアメリカ軍の後方支援ということで戦場に出かけました。後方支援でしたが戦場ではそんなことは通用しません。イギリスやカナダなど、支援に出かけた兵士、若者が1千人以上も犠牲になりました。兵士だけではありません。イギリスの地下鉄がテロの標的となり、多くの市民も犠牲になりました。

憲法9条のおかげで自衛隊員に戦死者なし

 日本の自衛隊もイラクへ派遣されましたが、憲法9条のおかげで一人の犠牲者も出さず、一人のイラク人を殺害することもありませんでした。イラク特措法では「武力行使は、正当防衛以外はしてはならない」「戦闘地域にはいかない」という縛りがあったからです。これは憲法9条で、日本は戦争をしない国、武力行使はしない国という縛りがあるからです。

 これまでの歴代政府も、憲法解釈で、集団的自衛権の行使は認められない、たとえ同盟国の行う戦争であっても、日本の自衛隊は戦闘地域にはいかないし、武力行使はしない、これは憲法が禁じていることだとしてきました。これは戦後一貫して国会での議論と政府答弁、そして国民的合意によって確定してきた解釈であります。

安倍内閣 憲法破壊のクーデター

 これを一介の安倍内閣が、勝手な解釈で変更し、戦争できる国につくりかえようとしています。しかも、国会での論議でなく、自民党と公明党の密室協議で行おうとしています。憲法破壊のクーデターといってもよい状況です。かつてドイツでヒットラーが政権を握って、ワイマール憲法を一つの法律で停止し、第2次世界大戦に突入していった歴史を思い起こさせる事態です。

自民党中枢をになった人々が批判

 このことに危機感を抱いている人々は、保守的立場の人の中にも多数おられます。戦後自民党の中枢を担ってきた方々がこぞって安倍政権に苦言を呈しています。古賀誠元自民党幹事長、海部俊樹元首相、野中広務元自民党幹事長たちです。加藤紘一元自民党幹事長はこのまま突き進めば【徴兵制】の危険もあると指摘しています。安倍内閣は自民党政権というより、極右政党、軍国主義復活をたくらむ勢力に牛耳られている感があります。

 世論調査でも過半数の人々が集団的自衛権行使容認に反対の声をあげています。

那覇市議会 自民党会派が「他国の戦争に巻き込まれる」と意見書

 沖縄県那覇市議会の自民党新風会が解釈改憲で集団的自衛権行使容認を強引に進める安倍政権に強く抗議し、慎重審議を求める意見書を提出しました。これには公明党会派も賛同しており、今日20日、採択される見通しです。この意見書案では、「多くの県民が将来、集団的自衛権が行使されることで、他国の戦争に巻き込まれる恐れはないかと不安と危惧を抱いている」「なし崩し的に閣議決定を急ぐ安倍内閣の姿勢は、あまりにも拙速」と批判しています。自民党岐阜県連は、県内42市町村議会議長に「安倍政権は性急すぎる」として、慎重な議論を求める意見書採択を要請しています。

 小矢部市議会の議員の皆さんも、自民党の大先輩の意見を真摯に受け止められ、また国民、市民の不安と怒りの声をしっかり受け止めて、この意見書に賛成されることを訴えて、私の賛成討論とします。


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