バナー2007年12月13日
本文へジャンプ 富山県小矢部市議会議員
日本共産党 砂田喜昭

20071207
決算認定に反対討論

 私は決算認定の内、一般会計と下水道会計の2件の認定に反対するものです。

 第一は、一般会計について税金の無駄遣いをただせたかという角度から検討します。
 原油高騰の煽りを受けて灯油やガソリンがたいへん値上がりしました。自民党政治のもとで、格差社会が拡大し、多くの庶民は収入が減るのに、物価が上がり、生活がたいへんです。農家も米価が下がるのに、諸経費は上がるという厳しい状況です。地方自治体は、住民の暮らしを支える役割をいよいよ発揮しなければならないときです。
 ところが市は、今後7年間にさらに49億円の財源不足に陥ると推計し、市民のいろんな要望実現にあたっては、予算がないと盛んに言い訳をしています。この最大の原因が自民党・公明党政府による三位一体の改革との名目で、本来小矢部市に渡すべき地方交付税を44億円も削減しようとしていることです。地方交付税は本来、地方の固有財源であり、国が地方自治体に代わって集めるだけのものなのです。それを国の補助金のような使い方をしていることは、間違いであり、どうしてもただす必要があります。
 国の間違った政策をあらためさせるまでは、現在の財源の中でやりくりをしなければならないことは、仕方がありません。そのためには、市のこれまで取り組んできた事業で、効果が見込めないものは中止をするという英断が求められます。
 滋賀県で新幹線栗東駅の建設中止を決断したのは、その一例で、私はそのような決断を高く評価するものです。
 私はかねてから、綾子河川公園の事業を見直すことを主張してきましたが、見直すべき第一はこれです。計画では綾子河川公園で一日500人の利用者をめざすとしていますが、クロスランドのパターゴルフやオアシスハウス、タワーなどの利用者数は2006年度で一日208人あまりです。それなのに、小矢部川と渋江川に挟まれた場所で、橋を通らなければ行けないような都市公園に、どうして一日500人の利用が見込めるのでしょうか。成功の見込みのないものに漫然と4897万7千円も支出したことは認められません。
 見直すべき第二の事業は駅南土地区画整理事業です。これが市の将来の活性化につながると、市は主張していますが、新幹線が高架で横切っていくその下に、人がどんどん寄ってきて、家を建てるでしょうか。駅周辺の賑わいを作り出すことになるでしょうか。今の予測だけでも下水道工事を含めると、国、県、市から、私たちが納めた税金を40億円もつぎ込むことになります。さらに、地権者は土地の35%を無償で提供し、提供する土地のない人は清算金を納めて、7億円の事業費を生み出すことを見込んでいますが、その保留地が売れ残れば誰が負担するのでしょうか。土地区画整理法では、事業費に不足が生じたら、組合員や後でその土地を購入した人に追加の賦課金がかけられます。
 市の財政にも、地権者にも莫大な負担を強いる土地区画整理事業を推進するために、1645万5千円を支出したことも認められません。

 第二に下水道事業会計に関してですが、早く市内全域水洗化をめざす計画を明確にし、散居村に市営浄化槽事業を取り入れるようにすべきです。公共下水道認可区域を、毎年5億円余りもの莫大な税金を投入して整備していますが、下水道だけで借金が140億円を超えました。
 現在のやり方を真剣に見直さないと、一つは下水道を利用している人に将来べらぼうに高い下水道使用料への引き上げにつながる懸念があります。18年度決算で見ても、使用料収入が2億1千万円なのに対して、維持管理費と支払利息だけで6億円もかかっています。収支バランスをとろうとすれば、使用料収入を2.8倍に引き上げなければならなくなります。
 もう一方では散居村に住む市民には、いつまでも下水道の恩恵にあずかれないという問題があることです。この矛盾を解決するには、散居村では市営浄化槽方式に切り替えて、計画的に整備を進めることです。この方向を検討するといいながらまだ具体化されていないと言うことが下水道会計決算認定に反対する理由です。

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