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1998年3月22日号

1998年3月議会での質疑より
曳山車まつりの補助金カットは改めよ

 98年度予算案で行財政改革を口実に59件の補助金が削られます。99年度にはさらに大幅な削減が予定されています。

 補助金にも削るべきものとそうでないものがあります。3月議会での日本共産党・砂田議員の質問を紹介します。

 [問]砂田議員 補助金について、何を削り、何を増やすのか、その判断基準に憲法と地方自治法をおくべきです。福祉、社会保障についてはおおいに充実すべきです。根拠は憲法第25条(国民が健康で文化的な最低限度の生活をおくる権利をもっており、国はそれを保障する義務がある)にあります。教育条件の整備についても、国民の教育権を保障した憲法第26条に根拠があります。一方、官官接待や国県への陳情に使われる各種団体にたいする補助金の支出は「公務員は全体の奉仕者である」とする憲法第15条に反するから全額カットすべきです。

曵山まつりの補助金を削らないで

 一律カットの対象になっている補助金のうち対象からはずすべきものもあります。その一つの例が曵山まつりの補助金です。石動には2百数十年の歴史をもった由緒ある11本の曵山があり、いずれも市の指定文化財です。
 補助金は1か所当たり11万円程度で、維持管理にかかせないものです。3〜4年に1回は花を取り替えねばなりませんが、それには25万円程度かかります。ある町内では空洞化現象で、山を曳く人足を確保できず、同じ氏子である他地区からの応援を頼んでいます。それには会社を休んできてもらうため一人1万円くらいの人件費が必要です。獅子舞と違い、祝儀も限られており、ある町内では毎月2千円の積み立てをしています。
 12月議会では補助金見直し基準に食料費や旅費などが大部分を占めているものをカットするとしていましたが、曵山の場合、慰労会など食料費などにまわる余裕はありません。

[答]総務部長 今後実質的な公益活動が行われているものについては、補助効果および内容などを判断して検討してまいりたい。

 砂田議員はさらに予算特別委員会でもこの問題を取り上げました。当局の答弁は次のとおりです。

 [答]財政課長 砂田委員さんのおっしゃった曵山祭りなど、非常に経費を要するんだといわれた、その実態をもう少し把握して、こういうものは必要なものとしてみていくべきだろう。

 [問]砂田議員 曵山の車が傷んで危険だということになると、車や軸を新たに作り直さねばなりません。そのような大修理には6百万円から1千万円かかります。これも全部自分達で用立てています。市指定文化財でもあり21世紀に引き継ぐためにも、新たに大修理のための補助制度を設けるべきではないか。

 [答]総務部長 当市の指定文化財が曵山以外にもたくさんあることから、これらを総合的に判断しながら検討してまいりたい。

 [問]砂田議員 曵山を保管している場所が個人の敷地であった場合、火災などでその保管庫に災害が及んだとしても、弁償できないからと保管庫の移転を求められています。このため曵山会館の要望が強く出されていますが、それまでの間、市の責任で保険を掛けてはどうか。

[答]総務部長 県、他市町村の指定文化財における実態などを調査してまいりたい。

各種期成同盟会の補助金は全額削減を

 [問]砂田議員 国県や他の地方自治体同士で作っている各種期成同盟会にたいする負担金補助金は決算特別委員会に提出された資料によると31団体、565万円に上っている。これらはスパッと全額カットしてもよいのではないか。ある会の会則によると、「会員相互の親睦」が目的となっている。会員とは首長らとそれぞれの担当部・課長です。この会議費に23万円も使っていた。この際、中身を一つ一つ具体的に明らかにして、全額スパッと削るべきではないか。

[答]総務部長 今年度4件の見直しを行った。残る当該補助金についても、今後関係機関や構成する市町村と協議を行い、削減の方向で考えたい。


読者の声

 大蔵役人や銀行マン、重役等を尊敬する時代は去りました。21世紀に向かって切り捨てるべきでしょう。また現在の銀行は総体的に十分な体力があるのだから、税金投入によって銀行の悪い症状を直そうというのは、共産党の主張通り、反対です。
 但し、これからも共産党は対案を細かく作成して、これが通るようにPRに努めてほしいです。


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