ここではスガアマの制作風景を基に、どんな風に漫画が
出来上がっていくかをご紹介します。
●原稿におこす● | |
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ネーム(前ページを参照)が完成したら、次は原稿の作成です。 (これから使用する道具の詳細は別ページの「漫画を描く時使う道具」に載せてあります。) |
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1、下描き ペン入れ(後に紹介)の際、どこにどう描くか迷わないようにしっかりと鉛筆で描き込みます。 (上の絵はフキダシ部分だけ既にペン入れしてしまってます:汗) コマを割る際に用いるワク線は縦ワクを細く、横ワクを太く描きます。 (スガアマの場合、比率は”タテ1:4ヨコ”です。) |
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←写真のように、下描きやペン入れ(後に紹介)の際は、ペンを持つ手の下に4つ折りしたティッシュを敷きます。ゴム製やビニール製の手袋を指先部分のみカットし、手に装着する方法もあります。 こうしてやる事で己の手の汚れと同時に原稿の汚れも軽減してくれます。手の油が原稿に付くと、インクのノリが悪くなるので有効かつ必要不可欠な対策です。 |
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2、ペン入れ ペンタッチは作者の絵のセンスを問われる部分なので、気合を入れて描きます。 |
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1、まずはワク線をひきます。(1.0のミリペン使用) 縦ワクからひくと、”隣り合う線が平行にならずに 斜めっちゃう現象”が起こりにくくなります。 |
2、フキダシや目ぼしい擬音などを描いたのち、 手前の物体から順にペンを入れていきます。 |
3、ペンで定規をひく場合は必ず定規を裏返して 使います。(定規と原稿が接触しているところへ インクを垂らすと、定規を放した際、線がビヤーと 尾を引く事があります。修正不可能かと思わせる 程の恐ろしい現象です!) 尚、線引きしてる間は定規がずれないように しっかり固定します。 |
4、ベタ塗りする箇所に”×”をつけておきますと、 塗り忘れ防止になります。 |
5、曲線部分はフリーハンドで下描きしたのち、 円定規を使います。合う曲線が見つかるまで 根気よく定規をあてていくのがコツです。 合わなければ合う曲線同士少しづつひき足し、 余分な線は後ほどホワイトで消します。 |
6、円定規を用いる際は十字に補助線をひき、 定規に付いている線と補助線をピッタリ合わせ ます。0.25〜0.3位のゲルインクボールペン で描くと便利です。この場合、慎重に定規を放せば エッジなどカンケーなしに線がビヤーと尾をひくこと はないでしょう。 |
7、インク付けペンを使っていくと、キレのある線が 描きにくくなっていきます。蛍光灯ごしにペン先を かざし見て、割れているようでしたら交換します。 (そうでなくとも描き味が気に入らない時は、例え 新品でもチェンジします) |
8、ペン入れが終わったら丁寧に消しゴムをかけ、 払い落とします。素手でも可能ですが、上の写真 のような製図用ブラシがあると清潔に素早く払う ことができます。 |
3、ベタ塗り(塗りつぶし)&ホワイト(修正、ハイライト)がけ 原稿を汚さないよう、乾き具合に注意して塗ります。 上の絵は左目がちょっとヘンになりました。このような顔のパーツを 修正する場合はペンで上描きした後、余分な箇所をホワイトで消す 方法を取ります。 |
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1、適度に水で溶いたサクラのマット水彩を、補助 リングを付けた(インク未使用状態の)カートリッジ 式筆ペンに付けてベタ塗りします。カートリッジの インクより、マット水彩のほうが乾きが早く、ムラの ない仕上がりになるからです。 …が、これはあくまでもスガアマ流です。 大ヴァカに思われたくない方は 真似しないよおに(苦笑;) |
2、キャラの髪の毛などは主に原稿を逆さにして 塗りますが、ハイライト(光沢)を表現する際は また元に戻したりとクルクルクルクルかなり 慌しくなります。 |
3、建物のような角張った部分を塗る時は あらかじめミリペンなどで縁取りしておくとハミ出 防止にもなって塗り易くなります。 |
4、先に幾度かお伝えしたホワイトの登場です。 このように適量を絵の具皿に取り、水で柔らかく してから使います。 |
5、慣れない場合は試しに黒く塗りつぶした箇所 へ塗ってみます。黒が白になり、尚且つ なめらかに塗れる状態であればOKです。 |
6、上のように、墨がワク線からハミ出した場合は ポスカの白に定規をあてて線をひくことでキレイに 消せます。 |
4、トーン貼り 原稿に施す”お化粧”のような作業です。貼った上からホワイトがけを行う場合もあります。 |
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1、まずはトーンを貼りたい箇所より大きめに切っ て貼り付けます。余程濃いトーンでなければ 下が透けて見えるので、台紙ごと原稿の上に あてがって切ることが可能です。 |
2、ドットで濃淡の表されたトーンはこんな感じで 建物の直線やワク線に合わせて貼ると見栄えが よくなります。 |
3、おおざっぱに貼ったトーンは手で軽く定着 させた後、小回りの効くカッターで丁寧に切って いきます。 |
4、まっすぐ切る場合は片面にステンレスの 入った定規を使います。その際は指の置き方に 注意!(この作業で指先を削いだことがあります) |
5、切り終えたら慎重にペリペリはがしていき ます。トーンは低粘着性であり、何度でも 貼ったりはがしたりができますので、再度使え そうな大きい切りクズは元貼っ付いてた台紙へ 戻します。 |
6、最後にトーンヘラでこすって強く定着させます。 清潔な紙を敷いてこするのが理想ですが、 スガアマはメンドーなので直接こすっちゃいます。 この際、あまり強くこすらないよう気をつけます。 色の薄いトーンは模様までこすれ落ちてしまう 危険性があるからです。 |
7、このように、ベタの上にカブッてしまったトーン は印刷に出ません。切るのがしんどい場合は ベタの上でしたらおおざっぱに切っても大丈夫 です。 |
8、トーンはカッターで削ったり砂ケシで消したり して加工できます。切るのがメンドーな場合は 余分な部分を削り落としてしまいます。 |
9、削ったトーンからは粒子状の”削りカス”が 発生するのでマメにブラシなどで払います。 |
10、小さく切ったトーンや先の尖ってめくれそう なトーンは貼ると透明になる”メンディングテープ” を上から貼って保護します。 |
11、トーンの切れ端付近を削ると切り口部分が 削りカスで汚れることがあります。その辺りを ラバーテープでこすってやれば、トーンの ネバネバと共に汚れが落ちます。 それでも落ちなければホワイトで消します。 |
12、切れ味が悪くなったり削りにくくなったら 刃を交換します。ニッパーを使えば直接手に触れ ないので安全です。 |
13、同じ種類のトーンはガチャック等のクリップで まとめて保管します。 |
5、完成! 上のように、同人用原稿の場合は題名やフキダシ、モノローグなどは印刷に写るよう、 ワープロや黒インクでクッキリ入れます。 投稿用は鉛筆で書きますが、題名やモノローグなど、絵が入ってて書けない場合は トレーシングペーパー(半透明の薄っぺらい紙)に書き、それを入れたい部分に マスキングテープ(仮止め用テープ)を使って原稿を痛めないように貼り付けます。 |
いかがでしたでしょうか?
こうして見ると漫画を描くってメンドーな気がしますが、
漫画は人を選びません。
紙と筆記具があれば誰にでも描けます。
初心者の方はまず、お気軽に描く事から始めて下さい。
あなたにとって、これからの漫画ライフも楽しく、有意義でありますように・・・。
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