【四日目 V】

 そして1つ先の出島という電停で下車。そこから歩いて出島へ行きます。出島電
停と出島は本当に目と鼻の先。歩いて3分もかからなかったです。
 こうして出島の中に入りました。さっき訪れたグラバー園は洋風の雰囲気が漂っ
てましたが、こちらは完全に「和」の雰囲気です。
 出島の建物のほとんどは中にも入れます。ただ、建物内は大体が同じ雰囲気
で、違いがあまり見つからない…。さらには順路があったんですが、実際には仕
切りがほとんどなく、しっかりした順路にはなってなかったです。
 建物内には出島に関係する展示物が展示されていて、こちらはオランダ船が運
んできた植物を展示していました。その植物を見てみると、オシロイバナにトケイ
ソウ………って知らない植物ばっかりです。この中で僕も知ってるメジャーな植物
はヒマワリくらいしか…。
 さらにはこんな袋が置いてありました。最初見た時は米が入ってるもんだと思っ
てましたが、この袋には砂糖が入っているんだそうです。長期間このままの状態
で置いてあるがゆえに、中の砂糖は大変な状態になってるんだろうな〜。
 続いて商館長の居住空間を再現したらしき建物に入ってみました。その大広間
なんですが、テーブルにカーテンにシャンデリアと、西洋の雰囲気でした。それで
いて床面はテーブル周りを除いて畳と、この辺が妙にアンバランスというか、和洋
折衷というか…。ちなみに撮影に関してですが、フラッシュ撮影は禁止されてるん
だそうで。ということは、フラッシュを焚かなければ撮影OKだよね。そんなわけで
撮影したわけです。
 窓からは路面電車も見えました。ちょうど新型の電車が電停に到着しているとこ
ろでした。そういえば長崎の路面電車は新型車をあまり見かけませんね…。乗車
の面でも今日は7回乗ったうちに新型車に当たったのは2回のみ。これじゃ今朝
新型車を見送ってわざわざ旧型車に乗ろうとした意味は…。でもそれだけ旧型車
が健在ということだから嬉しい話ですが。
 出島の奥の方にはミニ出島というものがあります。まぁ要するにミニチュア模型
なんですが…。往時の姿を再現したもので、他の名所旧跡でも結構見る機会は
多いです。ただ、他と決定的に違うところは屋外に展示してあることだな。管理が
大変そうですが、撮影する側としては上手く撮れるのでいいですな。
 裏口の方も歩いてみましたが、この通り。見事に人がいませんでした。でもよく
よく考えると、このように裏口を歩いて出島の建物を裏から撮る人って多分自分
だけだから当然か〜。
 最後に土産屋に寄ってきました。その手前の方は坂本竜馬ブースと化してまし
た。写真のところに書かれた文章を見ると、どうやら来年の大河ドラマが「龍馬
伝」に決まったみたいですね。こりゃ来年は高知と京都はまず間違いなく大騒ぎ
になりそうですな。そしてこんな感じだと長崎も…。
 観光地の土産屋にはその地方独特のグッズがあるものなんですが、ここにも独
特のTシャツがありました。さっき見た「野球魂」とかのTシャツと同じ種類なんです
が、「ちゃんぽん魂」っすか…。。。このタイプでスポーツ以外の文字が入ったT
シャツを見ることがあるとは…。そしてこのTシャツのターゲットはどんな人達なん
でしょうか…。もしかしてちゃんぽん愛好家!?
【長崎電軌 1系統】(赤迫行き) 出島⇒長崎駅前
 こうして出島を後にしました。これで長崎観光は全て終了、後は長崎駅前に戻
るのみ。長崎駅へ行く路面電車はまたしても旧型でした。車内は結構混雑してい
て、座れませんでした…。。
 ところで乗車中はこの車両の経歴書を眺めてました。そこで驚いたのが製造年
のところ。昭和25年って………50歳通り越してもうすぐ還暦です。(笑) しかもこ
の車両、60年の間一貫して長崎の街を走り続けたようです………すげぇ。
【長崎本線・鹿児島本線 かもめ20号】(博多行き) 長崎[11:25]⇒博多[13:16]
 特徴的な吹き抜けを持つ長崎駅に戻ってきました。この先はもうひたすら帰る
だけです。次に乗車するのはかもめ20号。あの「白いかもめ」こと885系が使われ
る列車です。大分駅では885系のソニックが「白いソニック」と案内表示される姿を
見たんですが、ということは…。やっぱりここでも列車案内には「白いかもめ」と表
示されてありました。ちなみに写真のように英語だと「WHITE KAMOME」。
 長崎駅のホームの配置はくし型。ということはあの理論が通用するってことなの
で改札から一番遠い6号車へ。発車20分前に行ったんですが、まだ車内清掃中
ということで車内には入れません。車内清掃中はドアを閉めるのではなく、ロープ
に「清掃中」と書かれた看板をぶら下げてバリケードを作っているようでした。洗
濯ばさみで手すりとロープを繋いでるという光景が何とも可笑しいです。ただこれ
だと、清掃中にロープを飛び越えて簡単に車内に侵入されるという危険性があり
ます。
 5分ほど待って車内に入れました。案の定車内はガラガラで、海側の座席も選り
取り見取り!というわけで車窓右側の座席に着席し、落ち着いたところでテーブ
ルに昼飯を広げる。当然長崎名物が入っている駅弁を選びました。トルコライス弁
当と角煮弁当の2つに絞られたんですが、トルコライスの方は容器がコンビニ弁
当みたいに安っぽくて…。結局角煮弁当にしました。角煮がご飯に染み込んでて
結構美味かったです。
 弁当を食べ終え、大体諫早を発車したあたりから旅の疲れがきてうとうと…。気
がついたら列車は有明海のそばを走っているところでした。いかん、これが目当
てで車窓右側に座ったんだっけ。と思ったのでしばらくは何とか起きて車窓を眺め
てました。
 やっぱり海の車窓は最高ですな。昨日の夕方も大村湾を車窓から見たんです
が、あちらに引けを取らないです。でもよく考えれば昨日は曇り、今日は快晴。天
気で考えればこっちの完全勝利。当然ながら景色って晴れてる方が綺麗に映る
からなぁ〜。
 しばらくすると多良に停車。通常は長崎本線の特急列車は多良を通過します
が、この時期は臨時停車するようです。ちょうど名所案内の看板が見えるところ
に停車したんですが、徒歩3時間…。いくらなんでも自分にはそこまで歩く根性は
ありません。。。
 有明海が見える所までは何とか起きていたんですが、海が見えなくなるともう
限界。完全に寝てしまいました。そして目が覚めるともう鳥栖を過ぎて鹿児島本線
を走行中のところ。時間にして40分は寝ていたことになります。ガラガラだった車
内も気がつけば結構な乗車率に。どうやら佐賀で大量乗車があったようで…。
 それから10分あまりで博多に到着。このかもめ20号は4分の乗り換え時間でソ
ニック27号に接続していますが、パスして1本後のソニック号に乗ります。ソニック
27号は885系の充当列車のため、「白い○○」同士の接続となったわけです。
 ソニック27号が発車してからホームを見回すと883系のソニックが停車していま
した。883系は7両の編成と5両の編成がありましたが、この度中間車を増備して
めでたく全編成7両化を達成しました。その増備中間車ですが、いくら従来車と10
年以上の差があるとはいえ、あまりにも違いすぎるっしょ、これは…。
 次のソニックまでの待ち時間は40分もあります。その間に駅の地下街でお土産
を買ってくことにしました。そしてお土産を買って店の中をうろついてたら、フジテレ
ビの人気番組のグッズが売られている所を発見。これらを一通り見るだけでいい
時間潰しになりました。

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