<その2>

氷見線
普通列車
(高岡行き)
雨晴
(07:38)
高岡
(07:59)

 通勤ラッシュの時間帯にあたるからか、列車は4両で入線してきました。しかも2両目はかの「忍者ハットリくん」のペイン
ト塗装の車両でした。他の3両が高岡色である分、浮いた存在になってるように見えます。乗車率はそこそこで、ほぼ全て
のボックスシートに1人か2人は座っているといった感じ。ちなみに乗客の大半が通学中の高校生でした。完全に空いてる
ボックスは一つもなく、仕方なく進行方向ではない上に通路側の座席に遠慮気味に座ることに。。ちなみに乗車中はずっと
本を読んでました。
 そんな感じで終点の高岡に到着しました。ここで北陸本線に乗り換えるんですが、通勤ラッシュのためホームには長蛇
の列ができてました。そしてやって来た普通列車は大量乗車…。この列車で富山に向かっても良かったんですが、どうせ
座席は全部埋まってるし…。ということでこの列車は見送り。かなりの混雑で列車は富山に向けて発車しました。北陸に来
ていつも思うことなんですが、2ドアデッキありの車両でラッシュを担うのはちょっとキツいんじゃないか…!?そんなわけで
もうしばらくホームで待ちます。待ってる間に貨物列車が何本か通過していきました。この辺りはさすが貨物の大動脈の
一つである日本海縦貫線というところです。さらに反対側のホームにトワイライトエクスプレスが入線してきました。日本海
縦貫線を走るため、関東の人間にはまず縁の無い存在です(笑 でもいつかこの列車に乗って豪勢に寝台特急クルーズ
………というのは鉄道ファンなら誰もが憧れることです。


普通列車は通勤ラッシュ真っ只中

反対側から来たのはトワイライトエクスプレス
北陸本線
おはようエクスプレス
(富山行き)
高岡
(08:20)
富山
(08:33)

 トワイライトエクスプレスが入線してからすぐに、次に乗車するおはようエクスプレスが来ました。この列車はその名の通
り通勤ライナーと同じような役割を担っている列車で、当然ながら通勤需要が低くなる土休日は運休となっています。今
回使用している北陸フリーきっぷは特急列車の自由席への乗車も可能なので、富山までの短区間でも気兼ねなく特急に
乗車します。特急に乗れるフリーきっぷを使うとどうしても特急主体の旅になってしまうんだよなぁ〜。ここからの乗車は意
外と多かったような。車内は案外空いていて、2号車の一番後ろの座席を確保しました。快適な座席に身を委ねてるとあっ
という間に富山に到着。

 富山に来た目的はとうとう定期運用がここだけとなってしまった高山本線のキハ58を撮影するため。高山本線のホーム
に行くと丁度目的の列車が入線しているところでした。高山本線のキハ58は4両が在籍していて、そのうちの2両が国鉄色
にリバイバルされた車両で、もう2両が通常の高岡色です。当然ながら国鉄色を期待するところですが、今日は高岡色の
車両が運用に入ってました…。。でもよく考えると、高岡色のキハ58はまだ未撮影の塗装だったので、これはこれでラッ
キーかな。計画ではこの列車に乗り、折り返しを沿線で撮影とキハ58をとことん楽しむ案もあったんですが、金沢観光を
重視するという形で断念しました。やはりキハ58系列の最後の定期運用ということで注目を浴びてるのか、2人くらい撮影
者がいました。きっともし国鉄色の車両が運用にまわっていたならもっと撮影者は多くなっていたでしょう。
 そういえばまだ朝食を食べてません。本来なら駅構内のコンビニでおにぎりとかを買って次に乗る列車の車内で食べる
つもりだったんですが、まだ時間があるので立ち食いそばにしました。駅構内にある立ち食いそばのお店は手軽に食べら
れるので、こういう時間があまり無い時は重宝します。どちらかといえばうどん派なんですが、今回はそばを注文しました。
夏なので勿論冷やしです。


お目当てのキハ58は高岡色だった

朝食はぱぱっと立ち食いそば
北陸本線
サンダーバード18号
(大阪行き)
富山
(09:15)
金沢
(09:52)

 満腹になったところで9時15分発のサンダーバード18号に乗り込みます。この列車の5分前にしらさぎ6号が発車するた
めそっちに乗ってもよかったんですがね。どっちも富山始発だから確実に座れるし。でも迷った末にサンダーバードの方に
乗ることにしました。そのサンダーバード18号は6両で入線してきたんですが、ここで3両増結して9両で運転するそうで
す。こういう連結作業にはギャラリーがつきもの。というわけで僕も興味本位で列車を一旦降りて連結作業を見に行きまし
た。連結作業ということで、連結される車両は貫通扉がむき出しの姿でした。普段が見られない姿なので新鮮ですな。こう
して連結作業を見届けたら6号車に再び乗車。自由席はわずか3両しかないんですが、車内はガラガラ。余裕で前の座席
を回転して4人分を占領できました。
 高岡を発車すると列車は山の中に入り、倶利伽羅峠を越えます。峠というと「難所」というイメージがしてきますが、ここは
特急列車がバンバン走るので全くと言ってもいいほどそんな感じがしません。事実、この列車も猛スピードで峠を越えまし
た。峠を越えたら平地に入り、ビル街が見えてきたら金沢到着。ここで大量乗車がありますが、僕はここで下車します。ち
なみにこの列車は金沢で8分停車します。ですがここで和倉温泉から来た列車を連結しないので、実に謎の長時間停車
となっています。


普段は見ない顔で連結する

倶利伽羅峠越えはあっという間
兼六園シャトル
金沢駅前 兼六園下

 金沢では4時間ほど滞在して金沢観光といきます。というわけで金沢駅を後にします。金沢駅は普通の高架駅なんです
が、駅を出てすぐにある巨大なドームにはただただ圧倒されるばかり…。まずは日本三名園の一つに数えられる兼六園
に行くのに都合がいいバスを探します。すると「兼六園シャトル」というのがあったためこれで移動することに。ルートは香
林坊を経由するため少し遠回りですが、運賃が100円均一なのは嬉しいですな。しかし兼六園シャトルの乗車位置にはか
なりの行列ができてました。少し待ってバスが入線しました。「シャトル」と名乗っているので変わった種類のバスをちょっと
期待したんですが、見ての通り塗装意外はごくごく普通の路線バスでした…。ちなみにこのバスは実験運行中のようで、
実験期間は今年の末までなんだそうです。でも夏休みとはいえ乗車前に行列ができるほどの盛況ぶりだったら実験は成
功でしょう!
 辛うじて着席し、立ち客も結構いるほどの混雑でバスは発車。乗るときに貰った時刻表には各バス停への到達時分が書
かれていたんですが、それが通用しない時もあるのが路線バス。このバスも結構信号待ちが多く、3分ほど遅れてしまい
ました。金沢21世紀美術館の最寄りである広坂というバス停で大量下車。このバスに乗っている全ての乗客が兼六園へ
向かうと思ってたのでこれは意外。「兼六園シャトル」と名乗っている割には途中のバス停での下車も多かったようです。
そんなわけでバスは兼六園の最寄りである兼六園下に到着しました。

 ここから坂道を登って兼六園の入口に着きました。その坂道はなんか鳥の羽根が結構落ちてたような…。ここで入園料
を払って園内に入ります。入園料のところに「300円」と書いてあったので300円を払おうとしたら、高校生までは100円の子
供料金を払うとのこと。これまでの経験上、大抵の観光スポットは子供料金と大人料金の境界線は中学生と高校生の間
だったんですが、ここは違うようでした。まぁ思ったより安い料金で入れてラッキーだったんですが。
 まず訪れたのは兼六園の象徴的存在である霞ヶ池。見た感じ平日ですが観光客で賑わっていて、池の様子を撮影して
いる方も多く見受けられました(自分もそのうちの1人ですが)。そんな中、何やら三脚などの重い機材を持って撮影してい
る人もいました。こんな所に重量級の機材って…。ちなみに霞ヶ池の中には亀甲島という島もありました。しかし「亀甲島」
というのは愛称で、正式な名称は蓬莱島なんだとか。島の形が亀の甲羅に似ているからこの愛称が付けられたんだそう
です。見てみれば確かに亀の甲羅に似ているな。それどころか、島の右の方に石があるのでリアルに亀に見える…。この
後は園内を散策し、しばらく歩くと団子屋を目にしました。そこの一番の目玉だと思われる出世団子は400円。ちょっと値段
が張るな…。ということで買うまいと思ってたんですが、売り子のおじさんの猛アピールに負けた!というわけでここで休憩
がてらおやつにしました。砂糖をまぶしているせいか、団子は甘くて結構いい味でした。
 休憩してからは再び散策します。しばらく歩くと川沿いに入りました。いやぁここも風流だなぁ〜。そんな中お茶のお店を
見つけたんですが、抹茶が700円とは…。おそらく茶道みたいな風情があるお店なんでしょうが、お茶1杯に700円はさすが
に出せないな。さらに川では鯉が大量に泳いでました。鯉が泳いでるのはグラバー園とかでも見たんですが、そこの鯉と
比べたら圧倒的に地味色です。。
 一通り散策が終わり、霞ヶ池に戻りました。最後に眺望台にも行ってみたんですが、正直言うと眺めはこれまで訪れた
展望台とかと比べるとやや劣ります。木が茂ってなけりゃなぁ〜。そんなわけで兼六園を後にしました。隣接する金沢城公
園にも行こうかと思いましたが、断念して石川門の写真だけ撮って坂を下り、兼六園下バス停に戻りました。


いつ見ても圧倒される金沢駅前のドーム

兼六園といえば霞ヶ池でしょ!

団子を食べてブレイクタイム

お茶に700円はさすがに…

眺望台からの眺めは微妙…

金沢観光で真っ先に向かうのはやっぱり兼六園

冗談抜きで亀に見えてくる亀甲島

なかなかいい風景ですな

地味な鯉達が川を泳ぎ回る

金沢城公園は訪問せず石川門を撮影するだけ
兼六園シャトル
兼六園下 武蔵ヶ辻

 帰りも兼六園シャトルを利用するつもりですが、バス停に着くタイミングが悪かったせいか10分以上の待ち時間ができて
しまいました…。バス停の前に待合室があったのが救いかな。待合室でしばらくバスを待っていると何やらレトロなバスが
来ました。どうやら金沢周遊バスのようです。これに乗っても次の目的地には行けると思うんですが、運賃が兼六園シャト
ルの2倍なのでこれはパスしました。珍しそうに見えるレトロ調のバスですが、考えてみると観光地では意外と頻繁に見れ
るような…。
 ようやく兼六園シャトルが来ました。ここで大半の乗客が降りたのでまんまと左側の最前席に座れました。そして10分ほ
どで到着したのは武蔵ヶ辻というバス停。ここで下車し、横断歩道を渡って近江町市場へ。雰囲気は市場というよりも「商
店街」という感じがしました。市場の中はたくさんの魚屋が並び、活況を呈してました。歩いてる人は地元住民がほとんど
で、自分のような観光客はほとんど見なかったです。
 ここで昼食とします。近江町市場の中には海鮮丼のお店が点在するので海鮮丼とします。ところがどこのお店も海鮮丼
の値段はかなり高く、中には2000円台の所も多かったです。こっちとしてはできるだけ安い店を探してるので、お店探しは
かなり難航しました。ところで、道の真ん中には堂々と氷が居座っててのは…。確かに暑いのは分かるんですがね。こうし
てようやく条件を満たしたお店を見つけました。それでも海鮮丼は1500円近く。。。「たまには奮発するのも悪くないかな」と
思ってここにしました。食券制度で店内はかなり狭かったですが…。しばらく待って出された海鮮丼はボリュームがあり、
味もかなりのもの。食券制度なので食べ終わったらスムーズに店を出れました。店を出た頃には列ができていました。

 金沢観光はこれで一通り終了。後は金沢駅に戻るだけですが、せっかくなので食後の運動がてら金沢駅まで歩くことに
しました。次に乗る列車まで時間がかなりあるので、歩いても悠々間に合うからね。市場を出て、地下道を通ってひたすら
歩道を歩きました。それにしても暑いなぁ〜。そして市場から20分近くかかって金沢駅に到着しました。しかしここで1時間
以上も時間が空いてしまいました。こりゃぁ金沢城公園に行っても余裕だったな。あぁ〜勿体ない…。。。とりあえず余った
時間で駅で撮影したり駅付近をぶらぶらしたりしました。まず行ったのは地下にある北陸鉄道の北鉄金沢駅に行って撮
影。………しようかと思ったんですが、ホームに入る時に必要な初乗り運賃の160円を払うのが勿体なくて…。というわけ
で改札口の外から撮影にチャレンジしました。しかしさすがに厳しかったか…。その後は駅をうろついたりして時間を潰し
ました。


旅に出るとレトロ調のバスをよく見る

道の真ん中になぜ氷が…!?

地下道を通って徒歩で金沢駅へ

次に訪れるは近江町市場

市場自慢の海鮮丼はこのボリュームで1500円!

北鉄金沢駅で浅野川線を強引に撮影
北陸本線
雷鳥30号
(大阪行き)
金沢
(14:13)
芦原温泉
(14:52)
北陸本線
普通列車
(金沢行き)
芦原温泉
(15:03)
加賀温泉
(15:19)

 席を確保するため、次に乗る列車の20分前にはホームで並んでました。その間にしらさぎ号やサンダーバードが来た
んですが、これらは全て見送り。というわけで14時13分発の雷鳥30号に乗り込みます。この485系が使用されている雷鳥
号ですが、鉄道ファンならご存知の通り新型車両への置き換えが進行中です。なので今のうちに乗っておこうという魂胆
です。というかこの旅自体元々雷鳥号への乗車目的で行程を組み立てたんですがね…。乗車率は高いのかと思いき
や、意外とガラガラでした。特急街道と言われる北陸本線には1時間に何本も特急が走ってるので乗客も分散されてるよ
うです。というわけでまたもや座席を回転させて4人分を占拠しました。
 金沢を発車した直後は何とか記憶があったんですが、行きの夜行が災いしたか…。乗り心地が良いこともあってかいつ
しかウトウト…。気が付いて現在時刻を見たら14時42分。降りる予定の加賀温泉駅にこの列車が到着する時刻は14時41
分。ということは………やってもうた〜!!!完全に寝過ごしてしまいました。(涙 しかも不幸な事に、北陸フリーきっぷの西
端は加賀温泉駅。つまり、この時点でフリーきっぷの範囲を飛び出してしまったのです。仕方ないので次に停車する芦原
温泉まで乗ることにして、とりあえず車窓を眺める。どうやら山の中に入ったようで、車窓もなかなか見応えがあるものでし
た。芦原温泉に着く直前に車掌さんがやって来ました。その車掌さんには検札時に加賀温泉で降りる旨を行ってしまった
ため、事情を説明して加賀温泉〜芦原温泉間の運賃と特急料金を清算しました。その金額は1050円。かなり痛い出費
だ…。。。でも夜行列車に乗ってあまり寝なかった罰金ということにすれば…。それに雷鳥号にも予定より長い時間乗れた
し…とポジティブに考えて芦原温泉で下車。降りた直後に反対側のホームに列車が通過するという案内があったので何が
来るのかと思ったら、札幌行きのトワイライトエクスプレスが通過していきました。この列車が加賀温泉を通過する頃には、
本来の予定ならもうバスで駅を出発しているので、見れたのはある意味運がいい。乗り過ごして大損しても悪いことばかり
じゃないんだな。

 とりあえず改札を出て、これからの予定を考えました。この状況ならすぐに加賀温泉に戻って本来の予定に戻すのが普
通なんですが、ここはいっそのことバスで芦原の温泉へ向かうのもありだな…。そんなわけでバスの時刻表を見てみる
と、バスは40分後まで無い…。さらに金沢方面へ向かう列車を調べると、4分後に普通列車がある。というわけで加賀温泉
にとんぼ返りすることにしました。加賀温泉までの切符を買ってホームに向かうと、程無くして475系の普通列車が来まし
た。車内のボックスは結構埋まってましたが、何とか空いてるボックスを見つけて着席。思えば急行型電車が現役なのは
全国でも北陸本線だけになってしまいました。でもここではこれが当たり前なんですよね。そう考えると何だか羨ましいか
も…。


気がついたらこんな風景に

本来なら来ないはずだった芦原温泉

トワイライトエクスプレスを撮影できたのは予定外

やっと加賀温泉に着いた
加賀温泉バス
加賀温泉 菊の湯前

 ようやく加賀温泉に到着。ここからバスに乗って山中温泉へ向かいます。しばらく待って来たのは路線バス。しかもノン
ステップバスで方向幕がLEDと、都市だとどこでも見れるタイプのバスでした。温泉地に行くバスなので、もっとグレードが
高いタイプのバスが走っていると思ったんですが…。早くから並んでいたので、一番前に座れました。そしてバスは発車
し、田園風景の中をしばらく走ると山の近くを走るようになりました。そんな風景の中をしばらく走っていると、突然急な坂を
上りました。このバスは坂の上にある医療センターを経由するものらしいです。そして医療センターの前にあるバス停に停
車し、それから程無くして山中温泉街に入り、山中温泉のバスセンターに到着。ここで終点になるバスも多いようですが、
運良くこのバスはその先まで行く便だったので、2つ先の菊の湯前で下車しました。


<その3>
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