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11ぴき目のおさかな


1999年12月6日


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  きょうは今年最後の子牛のセリ市。林さんの牛も出るので見学にいきました。
  会場には500頭もの黒牛が集まっています。生後9ヶ月前後の子牛たちで、買われた後成牛になるまで肥育されます。
  セリの順番を待つ間、飼い主の人たちはブラシをかけてきれいにしてあげています。ドドーッとおしっこしちゃう牛もいます。買い付けの人たちがリストを見ながら、牛たちをチェックしています。ここ姶良郡の肉牛は品質が良いので全国各地から買い付けに来ています。値段は主に血統と生育状態で決まるそうです。期待と不安の入りまじった雰囲気。
  いよいよ林さんの牛がセリ場に入場しました。電光掲示板の数字を見ながら、おとうさんとおかあさんもどきどきしちゃいました。37万9千円で競り落とされました。まずまずでしょうか。
  この日最高値の牛は96万円。また弱視やケガなどの欠陥でわずか6万円のもありました。セリが終わって牛を引き渡す飼い主たちの表情は晴れがましく見えました。


1999年12月9日

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  ウサギ小屋が襲われたあの日以来、クロパンは小屋に入ろうとしません。無理に入れても逃げ出してしまいます。地面の穴もふさいだのに不思議だなあと思っていたら、なんと、90cmもある金網をよじのぼって脱出していたんです。
  しかたないので、おかあさんは外にごはんを置いてあげることにしました。おとうさんは食事中、犬が近づけないように、まわりにブロックでシェルターを作りました。
  さびしそうなので、わたしが頭をなめてあげました。


1999年12月11日

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  おかあさんは東京に里帰り中で、おとうさんは大忙し。さぼって釣りに行っちゃだめだからね!
  すっかり野草が枯れてしまったので、おとうさんは林さんの畑へウサギさんたちの草を刈りに行きました。林さんのエン麦は青々として、軟らかくて、ウサギさんたちの大好物。ニワトリさんもわたしたちもごちそうになってます。
  林さんは 「ウサギの食べる量なんてたかがしれてるから、気にしないで刈りなさい」 と言ってくれるけど、申し訳ないので、林さんの農機具小屋につながれているワンちゃんに缶詰を差し入れています。

photo/m072.jpg   ワンちゃんとおとうさんはすっかり仲良し。シッポを振って迎えてくれます。


1999年12月14日

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  また、猟犬たちがウサギ小屋を襲いました。
  朝、物音がするのでおとうさんが小屋の方を見ると、黒い犬が3匹入り込んでいます。駆けつけると吠えもせずにすぐ立ち去っていきました。金網のはじっこの弱い所から押し入ったようです。
  萌、由伸、キナコは穴の奥に逃げ込んでいて、ごはんを持っていくとすぐ出てきました。隣のニワトリたちも無事で、よかった、よかった。
  おとうさんはさっそく小屋を補強しました。
  わたしも外に出るときは気をつけなくちゃ。今日はクロパンかあさんが姿を見せません。心配だなぁ……あっ、萌がクロパンを追いかけている。無事だったんだ。


1999年12月18日

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  農機具小屋のワンちゃんが、きょうから家族に仲間入りします。
  猟犬たちがウサギ小屋を狙っているので、うちにも番犬がいると安心だから、林さんから譲り受けることになりました。手作りの犬小屋も一緒に貰っちゃいました。
  名前は「カブ」。おとうさんがいつもバイクのカブで、エサを運んであげてたから。それに野菜のカブみたいに真っ白だしね。
  おとうさんとおかあさんは、はじめてこの犬に会った時から、こうなるのを予感していたんだって


1999年12月20日

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  きょうはカブとはじめてのお散歩。カブは大はしゃぎで、グイグイ引き綱を引っ張ります。元気なお年寄りだねえ。
  町役場に犬の登録をしに行きました。林さんの知り合いの木工所で飼われていた犬と言うと、係の人たちは 「あの消防団にお供していた白い犬ね」 とよく知っていて、台帳を調べたら15歳だそうです。エッ、そろそろ寿命だよね。年を越さずに死んじゃったらどうしようと、おかうさんは不安になりました。でもそんなトシに見えないけど。
  係の人が元の飼い主に問い合わせたら、カブはその犬が産んだ子で、3歳だと判明しました。なあんだ。ピチピチのお嬢さんだったんだね。


1999年12月21日

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  おとうさんは林さんのシイタケの「ホダ木」組みのお手伝い。
  去年の11月に葉を落とし始めたクヌギの木を切って、今年の2月にシイタケ菌を植え付けた「こま」を打って木の葉をかぶせて寝かせていたのを、シイタケが出やすいように、また収穫しやすいように組む作業です。
  一抱えもある大きなホダ木は重くて二人で運びました。細い木はシイタケが出にくく2、3年しかもたないけど、太いのは5、6年は収穫できるそうです。打った「こま」は春秋用で、早ければ来春には収穫できるんだって。楽しみだね。
  うちにも何本か頂き、庭の木陰に置きました。ツメをとぐのにぴったりだわ。


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