UNCHAIN THE NIGHT  2

 

 

彼の白い首筋に食らい付くと、ほのかに甘い花の香りが鼻腔を擽った。
それが更に自分の内なる情欲の焔を燃え上がらせる様に思う。幾つもの赤い痕跡をそこに残しながら、そのまま肩をはだけさせて何度も甘噛みをする。アムロはずっと身体を波立たせて快感に耐えていた。
「…良い香りがするな…余計に興奮しそうだ」
「あ…貴方…も…だよ……っん…」
アムロにもまだ自分に応えられる余裕があるようだ。シャアは顔を上げてアムロの頬を指で撫でながら、彼の瞳をじっと覗き込む。その動作に気付き訝しむ様にアムロも視線を合わせた。
「…ど…うしたの…?」
「…アムロ…今のうちに断っておこう」
「?…何を?」
「君には悪いが…今夜は一切の手加減が出来ない…という事だ」


ええっ?!と声を上げたアムロの肩に今度は噛み付いた。小さく「痛っ…!」という声が聞こえたが無視をする。そのまま二の腕にも吸い付き多くの痕を残す。腕の付け根から鎖骨に沿って舌を這わせながら、彼のバスローブをやや乱暴に開いた。灯りの下で曝けだされた白い肌の中で色づくソレがとても淫猥に映る。先程の刺激で既に赤く硬く変化している胸の尖りに、シャアはいきなり吸い付いた。
「…ひっ…ぁっ…!…ヤ…だ…っっ」
軽く噛んだ後に強く吸い上げる動作を繰り返す。舌で転がす様な愛撫は意識的にいつも以上に丁寧に。もちろんもう片方の尖りには指で丹念なマッサージを…。爪で弾いたり掌で押しつぶすように、と優しいが強い愛撫を繰り返した。
「…あっ…ぁぁ…ん…っっ…もう…ヤ…めっっ…」
アムロが殊更に此処ーの刺激を感じる事は承知の上なので、止めてやるつもりなど毛頭無い。そしてアムロ自身も本当に止めて欲しいなどとは微塵も思ってもいない事も解っている。
彼の波打つ身体は時々大きく震えた。片手でシーツをギュッと掴み、もう片方の手は自分の胸から離れないシャアの頭に添えている。本当に嫌ならば思いっきり引き剥がせば良いものを…。


敏感なソコから与えられる激しい快感が全身に広がり耐え難くなる。
……や…やっぱり…いつもより……しつこいっっ…!!
やはり『特別の夜』とでも考えているのか?でも…そんなサービスはしなくて良いですーっっ!…というのが素直な感想だった。
……困る…本当に困ってしまう…これ以上乱れさせられるのは……
自分の下半身も「いつも以上」に性急なのが良く解った。その反応は当然身体を密着しているシャアはとっくに気付いているはずだ。
アムロは今までのシャアとのSEXの最中でも、必ず頭のどこかに「冷静な自分」を残していた。所謂「最後の砦」とでも言うべき、箍が外れた自分自身を絶対にシャアに見せたくなかったから…自身の最後の矜持でもある。幸いにして今までのシャアは恐らくそんなアムロの想いを尊重してくれていたのだろう。理性を手放す迄に酷く抱かれた事はなかったのだから。
だが今夜のシャアは明らかに何かが違う。もうそんな気遣いは一切せずにアムロの全てを見たい、という事なのか…。


やっと胸から顔を離してアムロの表情を覗き込む。羞恥によって小刻みに震え赤く染まった目尻には涙が浮かんでいる。
ああ…本当に君のそういう顔はイイ…たまらないよ、アムロ…
乱れたバスローブから微かに覗く彼自身は、もう限界に近いほどに勃っているのが解る。胸への愛撫だけでこんな状態になってしまう彼が本当に愛しい。
シャアはアムロの両膝の裏に手を入れて、ゆっくりと上に持ち上げていった。
「…え…?…や…な、何を……」
予想は付くだろうに怯えるアムロが可愛らし過ぎる。そのまま膝が胸に付く程に折り曲げてから、一気に左右に大きく押し開いた。
「…や…!ヤだっっ!…こ、こんな…っっ…」
情欲に濡れて打ち震えるアムロ自身、そして柔らかく形の良い双丘の最奥に見える幾度も自分を受け入れてきた秘孔を、灯りの下でシャアは満足げに眺める。
「やっ…そ、そんなに…見る…なぁ…っ…」
あまりの羞恥にアムロは片手で自分の顔を覆ってしまった。そこに向けられるシャアの視線を痛いほどに感じる。こんなにしみじみと見つめられるのは…初めてだ。
そんなアムロの可愛らしい様子に口元を緩めると、シャアは白い大腿部に口吻を落とす。
「ひぃあ…っっ…!」
いきなりの感じ易い場所への刺激にアムロは思わず声を上げた。そのまま内股を舐め上げると身体は大きく波打った。その震える内股や足の付け根に何度も吸い付き、赤い痕跡を幾つも残す。シャアの舌や長い指はアムロの細いが引き締まった腹部や脇腹も自在に蹂躙し始めたが、肝心の部分は一切触れようとしなかった。すっかり勃ち上がり淫猥に濡れて快感の証を零している雄にも…
既に赤く色付きひくつき始めている秘孔に対しても無視を決め込んでいる。
もう自分はこの耐え難い快感に限界が近いというのに……。


「…あぁ…シャ…ア……」
こんな時に名前を呼ぶのは『お願い』だと充分承知しているが…。
「…何かな…?」
アムロの片足を更に持ち上げて、内股の柔らかい肌を舌で堪能しながら応えた。その官能に耐えながら、頭を少し上げて潤んだ瞳でシャアを見つめる。
「……あ…の……」
「だから何だ?」
アムロの困った表情を覗き込む様に顔を近付けてきたシャアは、本当に意地が悪い楽しげな様子である。
「わっっ…解って…るクセにっっ…」
「いや、君の言いたい事は解らないな…」
今にも泣き出しそうなアムロに追い討ちをかける様に言う。
「何しろ私は不完全なニュータイプだからね…ちゃんと『口に出して』お願いして貰わないと」
さっぱり解らないよ、とニッコリ笑うシャアにアムロは本気で殺意を覚えた。
「そ、そんな事っっ…い…言えるかあーっっ…!!」
「ではこのまま終わりにしようか…?」
私は構わんがね、と言ってのける男を「この莫迦シャアっ」と頭の中で何度も繰り返しながら涙目で睨み付ける。
そんな予想通りの態度に苦笑しながら、シャアはアムロの耳元でそっと囁いた。
「アムロ…私は聞きたいのだよ…君が私に『お願い』する言葉を…ね」
「…そ…んなの…っっ…」
ただの助平男じゃないかっっと更に睨むが、シャアの自分に向けられる視線はこの上もなく優しい。そのままアムロの耳や頬にキスを送る。
「仕方ないだろう?私は『妻』の全てを見たいと思っている…『ただの男』だからね」
「…うぅ……」
…やっぱりこの男は『卑怯者』だ、とアムロは思う。そんな優しい顔で逆に『お願い』されたら…聞いてあげるしかないではないか。『妻』としても。
ああ……やっぱり…俺はシャアに甘過ぎるのかもしれない…


シャアの指先がツツッ…とアムロの首筋から胸へ腹へと中心を滑り落ちる。
「あぁ…っっ…」
すっかり全身が性感帯になっているアムロにはたまらない刺激だ。そのまま彼の指がアムロの男にしては薄い陰毛に触れた。ゆっくりと優しく逆撫でる動作を繰り返す。
「…ひぁ…っっ!…そん…な…っっ…」
大きく身体を揺らし、次への愛撫を待ちわびるが…相変わらず触れてはくれない。
「…シャ…ア……お…願い…だからっ…」
「ちゃんと言ってごらん?…アムロ」
「…あ…ぁぁ……や…ぁ…」
もう限界だ。自分の内部の砦がついに崩される。
「…さ……さわ…って……お願い…」
「…何処を…?」
「お…俺の…………に……触れて…」
「触るだけで…満足?」
「や…いやっっ……ある貴方の…口で…して……弄って…お願い…だからっっ」
ああ…箍が外れてしまう。もう止まらない。羞恥の快感の為か涙が頬を伝った。その涙をシャアは自身の唇で拭ってやる。
「最高に可愛いよ…アムロ…」
そしてアムロの雄に指を絡めて上下に強く擦り始めた。
「あぁぁーっっっ…!!」
待ち侘びた刺激にアムロは直ぐに吐露しそうになった。だがシャアは根元を強く抑えてそれを許さない。アムロは大きく頭を振って哀願する。
「やっ…シャアっっ…許し…てっ…」
「ちゃんと愛してあげるよ…そう『お願い』されたからね」
唇を近付けて零れ落ちる先走りを下から丁寧に舐め上げてやる。雁の部分も丹念に愛撫するとアムロの全身が大きく震え、淫猥な刺激に必至で耐えているのが解る。震える鈴口にも舌を丁寧に這わせてやるとアムロは大きく悲鳴を上げた。
「ひあ…ぁ…!あ…あぁ……!…いっ…や…だ…ぁあ…!」
ゆっくりとアムロの雄を口に含み、舌で巧みな愛撫を加えて強く吸い上げる。アムロの更なる嬌声が耳に心地良い。
「…は…あぁ…っっ…くっ……ん…」
まだ根元を押さえられたままで強烈な口淫を受け、アムロの身体は耐え難い快感に酔わされている。シャアのもう片方の手が射精を待ち侘びている陰嚢を刺激し出すと、堪らず無意識に腰が淫猥な動きをしてしまう。
「…しゃ…あ……っっ…も、もうっっ…ダメ…んっ…ひっ…ぁあっっ…」
アムロは本気で泣いていた。
「ん…あぁぁ…っ…も…う…っ……で…る…っっ」
更に腰をくねらせて自身を含んでいるシャアを促す。
こんなに淫らなアムロは初めて見るが、やはり無意識に淫乱な身体を持っているのかもしれない。
だとしたら…今までの自分は随分と優しくし過ぎだったか?とシャアは内心苦笑した。
「で…でちゃ…うよっっっ…しゃあ…っっ…だ、ダメ…っっ!」
その初めて聞く台詞に満足して、シャアは手を解放し強く吸い上げた。
「…ひっ……あっっ…ああぁぁぁーーっっっっ……!!」
殊更高い嬌声を上げて、大きく身体を揺らしアムロはドクンっ…と吐露した。その全てを呑み込もうと更に吸い上げれば、その動きに合わせるように彼も腰を動かしてきた。我を忘れて更なる快感に浸ろうとするアムロが堪らなく愛しい。


アムロの全てを味わい尽くしてから顔を離し、身体を上げて彼の表情を見やる。ぼんやりと焦点の合わない情欲に潤んだ瞳からは快感の涙が溢れている。荒い吐息を吐き出す濡れた薄桃色の唇がとても扇情的だ。その弛緩し小刻みに震える身体を優しく抱き起こして、ぎゅっと抱き締める。
「…大丈夫か?」
優しく語りかけられて、アムロはコクン、と小さく頷く。そのままシャアの胸に恥ずかしそうに顔を埋めた。
「…君のとても可愛いトコロが見られた。嬉しいよ」
「ばっ…莫迦っっ…そ、そういうコトを…すぐ言うからっっ…」
まあそれに限らず、君はその全てが可愛いのだけれどね……
「さあ…次は私自身を満足させてくれるかな?…ほら」
シャアはアムロの手を取り、自身のソレにそっと触れさせた…。

 

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……幼妻乱れ初夜…まだまだ続くらしい……いーのだろーかっ?!(2008/9/20)