◇◇ HEAVEN KNOWS 2 ◇◇

 

「……カ、カミーユ…突然何を言い出して…」
あまりにも唐突な問い&激しすぎる勢いにアムロは戸惑った。

「…誰が“ケダモノ“だ…失礼な。それと人を指してはならん、と教わらなかったのか?」
「あいにくとっっ!愛情薄い家庭で育ちましたのでねっっっ!!!!」
大袈裟に悪態を付くカミーユをアムロは困った表情で見つめている。
(あ〜そんな顔も可愛いですっっ〜〜〜アムロさんっっっ〜〜〜)
思わず不埒な考えを持ってしまうのも青少年の哀しいサガというもの。しかーし、アムロに向けられる周りの感情に『だけ』は、大いなる愛の力を加えて特化したニュータイプ能力をその辺の青二才以上に発揮するぞ〜!と自負するシャアが(ニュータイプ能力は関係ないんじゃ、という噂もアリ)当然気付かぬワケはない。
……この身の程知らずの餓鬼が…後で絶対シメるぞ……
そんなドスの効いた声が頭の中に響いたが、カミーユは全く気にしないのだった。
----アムロさんっっ今日こそはハッキリさせて貰いますよっ!!!!!

「と…取り敢えず落ち着こう…座って、カミーユ」
アムロに言われれば従わないわけにはいかない。カミーユはふーっと息を落ち着かせながら再びソファに座る。そしてアムロの方は当然の様にシャアの隣に座るので、ああ気に入らないーっしかも何でそんなにくっ付きますかーっ??!…自分の隣に嬉々として腰掛けてきたジュドーの頭をベシッ!と八つ当たりの対象にした。ナニすんのさーっカミーユさんーっ…と文句を言いながらもジュドーは全然嬉しそうなんである…。

「……つまりカミーユはシャ…クワトロ大尉と共に戦うのに反対…という事なのかい?」
「それも大いにありますけどっっっ!!!!!」
(…いちいち言い直さなくてもいーです…アムロさんっ…何だか余計に怒りが増すっっ!!!)
「何故だ?今の状況を考えれば、この小惑星では大尉の協力が必要不可欠だよ…大尉の実力を知らない君ではあるまい?」
「……だって大尉は…アムロさんの敵なんですよっ!!??」
「カミーユ、今はそんな事に拘っている時じゃない」
ピシャリと言ってのけるアムロに、グッと言葉に詰まる。…シャアの得意げな様子が容易に伺いしれて、更にカミーユを不機嫌にするのだった。
…思いっきりのふくれっ面で全身から超不満オーラを漂わせているカミーユをアムロはじーっと見つめていたが、ふいにポンっと右手の拳で左手のひらを叩き、合点がいった動作をした。

「…そーか…カミーユはシャアに対して拗ねているんだね?」

「………はい…??……ってぇぇぇーっっっ??!!!…
なんですとぉぉーっっっっ??!!!

いったい何の事〜〜〜??!!!と、アムロの言葉が全く理解出来ない。大きく目を見開き、アングリと顎が外れそうになってしまう…。元が良いだけにカミーユのこんな顔はある意味貴重だ。珍しいモノが見られた、と傍らのジュドーと正面のシャアは感心する。原因を作った当の本人だけがそんなカミーユの様子に気付いてないのが哀しい……。
「ほら…貴方が中途半端に見放すから、やっぱりカミーユが拗ねてるよ。ちゃんと謝って…ね?」
肘でシャアを突きながらアムロは促す。シャアは腕組みしたままアムロの方を向いた。
「……それは大きな間違いだと思うが…」
「自覚がないのはタチが悪いよ。ホラっ今すぐに謝って」

タチ悪いのはその考えだーっっっ!!!なーんでそーなるんデスかっっ!!!??
実際大尉の言うとーりですよーっっっ!!!違うんですよーっっっっ!!!アムロさんっっ!!!!!
僕はクワトロ大尉に貴方の側に居て欲しくないだけなんですーっっっ!!!!!
貴方の側に居て貴方の支えになるのは……その男でなく…自分が…自分がーっっ!!!
…もうもう…言ってしまおーかっ?アムロさんに告白して……この場で……!

グルグルと定まらない思考を懸命に纏めようとするカミーユは、アムロの次の言葉で完全に撃沈されるのだった……。

「違わないよ。カミーユは貴方の事が
好きなんだから」

ピキィィィーーーンン……という音がラウンジに響く。
…あららら…カミーユさんが真っ白に……
ずっと傍観者で居たジュドーは、カミーユの心境をしかと受け取った。端で見ていても、例えニュータイプ能力が無くても、カミーユのアムロ好き好きオーラはイヤになる程解るってのに…何で当のこのヒトはまーっったく気付いてないんだ?
------そりゃ俺だってアムロさんは憧れのヒトだけどさー…カミーユさんのは方向がちょっと違うもんなー……はあ…考えるとちと哀しい気分……
それでもそう悲観的にならないのは…ジュドーにだってアムロの想い人の存在はちゃんと解るからだ。カミーユの片想いなのがイヤになる程に解ってしまうからだ。…そのくらいこの2人の結びつきは強い。子供の俺だって解るんだよ…?
-----カミーユさんだって解っているハズだけど…認めたく無いんだろーなぁ…やっぱり……でも無理だよ…この2人の間には入れないぜ…カミーユさん…


「……アムロ……」
暫しの沈黙を破ったシャアは、そっとスクリーングラスを外してアムロを真っ直ぐに見つめた。
「…万に一つ、それが事実だったとしても、そんな想いなぞ要らない」
アムロの右手を手に取り、その手の甲に唇をゆっくりと押し当てる。
「君の他には何も要らない。君の存在だけが、私がこの世で唯一手に入れたいモノなのだから…」

-------------砂吐くホドに気障ですがな……アンタ……
思わず目眩がしそーになったのだが、やっぱり絵になるのだからタチが悪い。
やーっぱ美形ってどんな阿呆な台詞をほざいても許されるのかよっっ??!! (そうです)

「……シャア……馬鹿…こんな場所で…」
頬を染めて俯くアムロは……ジュドーから見ても「可愛い」のだった。ヤバイです…アムロさんっっ!
「君に愛を語るのに場所なぞ関係ないさ…」

------------------ザーッッッッッッッッ………吐いたよ……俺……
どーでもいーけど2人の世界を作りすぎですっっアンタ達っっっ!子供は見ちゃダメっっ!…のオーラが漂ってきてないかっっ?うっわーっっっヤバ…!……見たい気もするケド……
そんなジュドーの期待?と不穏な空気を感じてか、カミーユが見る見る色を取り戻す。

……ナニを始めてるんですかーっっっっっっっっ!!!!!!!!

「…ナニをするのはこれからだが?」

ぶちっっっ。

あーっっっ!!!もうダメだーーーっっ!!!!もう我慢出来ないーっっっっっっ!!!!!!!!!!!!

カミーユはテーブル越しに身を乗り出し、アムロの左手をガシッッ!!と握りしめた。途端にシャアの不機嫌オーラを感じ取ったが、そんな事に構ってなどいられないーっっ!
「アムロさんっっっっっ!!!!」
「…な、なんだい?…カミーユ…」
右手をシャアに、左手をカミーユに握りしめられた体制のアムロはさすがに戸惑う。

「…僕がっっ…僕が好きなのはっっっっ……!!!!……貴方なんですっっっ!!!
アムロさんっっ!!!…僕は貴方が好きなんですーっっっっ!!!!!

-------うわあぁぁぁカミーユさんっっ!……とーとー言っちゃったよぉぉぉーーーーっっ

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※…アムロがモテモテなのがワタクシの妄想煩悩でアレだ…(2008/6/14)