「Le Voyageur, Papa Wemba,」 (1991)


  1991年に出てるのか。もっと新しいのかと思ってた。全然古くならないな〜
  愛聴盤と言っても,短期間に何度も繰り返して聴いたのはなく,ある程度の期間,思い出しては聴いていたんだな。
  ザイールが産んだ希有のボーカリスト,パパさんのポップな品ということになるのかな。
  ザイールと言えば,古くはモハメド・アリのボクシングの試合がキンサシャで行われ,これに付随して大規模なコンサートが行われたことを思い出す。
  この作品は国内盤としては2作目だそうで,ゴージャスで楽しい作品だ。
  ダンディーでカック良いジャケット写真だけど,ちょっとマフィア風。でもとっても親しみやすい内容だ。
  美しいボーカルとコーラス・ワーク。ポリリズム。痛快なリズム。極めて完成度が高い見事な音楽が連なっている。
  ザイールもそうだけど,自分にとってのアフリカの情報と言うと,音楽以外では昔からネガティブな要素が多い。
  飢饉,戦争,内紛,ETC・・・・
  ポジティブなイメージとしては,おおらかな自然と野生と言った,観光のイメージ。
  アフリカは相当に広いし,アフリカの人と言っても色んな人がいることだと思う。当たり前なんだけど。
  アフリカ人に言わせると,多くのアフリカの情報は欧米経由で日本に入ってきており,欧米のフィルターが何らかの形でかかっていると言う。
  このアルバムもフランス録音。欧米や日本で売れるべく作られているんだろう。
  明るいパパさんの音楽の影には何があるんだろうか?