【小川美潮・ディスコ・グラフィー・その2(ワハハ)】

 

  小川美潮さんはチャクラと平衡して「ワハハ」に参加しました。ワハハは坂田明氏を中心にしたユニットです。
  どういう経緯で美潮がワハハに加入したのかは知りませんが,どちらかというと美潮さんはPOPS畑よりもジャズ畑の人に仲間が多いようです。
  ワハハは2枚のアルバムとライブアルバムを残して自然消滅し,次の「はにわ」につながっていきました。
  ワハハのアルバムには誰が何を演奏しているのか明確なクレジットがありませんでした。


○タイトル  :死ぬときは別(日本コロンビア-YF-7018-AX)
wahahajwahahaju

  ○パーソナル :神谷重徳(guitar?),千野秀一(keyboad?),小川美潮(v?), 坂田明(sax,v?)
  ○ゲスト      :村上"ポンタ"秀一(drums),布施隆文(computer sound performance),仙波清彦(percussions)
  ○プロデュース:ワハハ
  ○発売     :1981年
  ○曲目      :1.INANAKI(坂田)
             2.WHAHA-WHAHA(神谷)
             3.ON THE FLOOR(神谷)
             4.TACTICS(神谷arr坂田)
             5.My Happiness is not Yours(千野&美潮)
             6.KOHMORI(神谷,arr千野)
             7.米と醤油(坂田&千野)
             8.ZOO(坂田)
 ※コメント :

  坂田明氏のユニットということから想像すると,ワハハは本格的なジャズ・グループと予想されますが,そうではありません。
  何とも形容しがたい摩訶不思議なユニットでした。
  そのサウンドは,筒井康隆→山下洋輔→坂田明という人脈から想像した方がよく,ハナモゲラ的なものです(?)。
  フリー・ジャズ的なお遊びとでも申しましょうか?
  美潮さんは全編にSEとボーカルで参加しており,3−4ではお得意のスキャットを披露しています。
  ワハハのライブはテレビ東京系でオンエアされたことがあり,運良くワタシはこれを録音していますが,録画でないところがちょっと悲しい。
  美潮さんの衣装はGパンだったな。WHAHA-WHAHAの演奏では観客に「明るくね!」などと歌唱指導する姿が印象に残っています。
  このアルバムにはメンバーの詳しい個人史が掲載されており,これは再発されたCDにも掲載されています。


○タイトル  :げたはいてこなくちゃ(Q盤-日本コロンビア-COCA-12804)
getajgetaju

 ○パーソナル :神谷重徳(guiter?),千野秀一(keyboad?),小川美潮(v?), 坂田明(sax,v?),村上"ポンタ"秀一(drums),
           仙波清彦(percissions),川端民生(?)
 ○プロデュース:ワハハ
 ○発売     :?
 ○曲目     :1.AKATERE
           2.CHIC TAC
           3.NOJARI
           4.敬老の日々
           5.PART1:演説
             PART2:WHA-HA-HA ラジオ・シアター
             PART3:THE ONDOW
※コメント :
  一作目よりもさらにお遊びの度合いが進んでおり,「モダン・チョキチョキズ」の東京ジャズ版の様にも思えます。
  5は20分を越える大作ですが,坂田氏と美潮さんとの掛け合い漫才のようです。
  どのようなものかと言うと・・・
      美潮「オカーさん,オカーさん」
     坂田「なんジャ」
     美潮「ネェ,フンドシ出して,フンドシ」
     坂田「フンドシ? 何するんだ,そんなもん」
     美潮「ウン,またにするの!」
 

  ともあれ,後ろから膝の裏側をつつかれたように力が抜けるギャグが満載のアルバムでした。
  美潮さんの「アー面白かった!」という言葉を最後にアルバムは終わっています。


○タイトル  :LIVE DUB (日本コロンビア,YZ-123AX)

○パーソナル :MISHIO,AKIRA SAKATA, SHIGENORI KAMIYA, SHUICHI CHINO, SHUICHI"PONTA"MURAKAMI,
          KIYOHIKO SEMBA, DONBE NAGATA)
○ライブ収録データ :渋谷エッグマン,1981年4月
○発売     :1981年9月
○曲目     :SIDE A(boiled side), SIDE B-(scrambnled side
※コメント   :
 1999年12月3日に,このアルバムを中古盤で入手しました。
 内容はどんなんかな〜と言うと,ワハハのライブでした(^_^;) こういう不定形な演奏を表現するのはとても難しい。
 フリージャズの演奏に,美潮さんのボイス&ボーカルがコラージュされていきます。即興の他,サンプリングも使われている模様。
 既発表曲もモチーフとして使っている感じ。B面では仙波さんのドラムが凄いです。
 んで,笑い声やお客さんの拍手もモチーフとして使ってしまっている感じ。拍手の著作権無視の暴挙(笑)
 真っ黄色のジャケット(A4のスキャナーでは読み込めなくて,UPできなくてすいません)も混乱している感じを伝えます。もっとも演奏者は混乱してないんでしょうが。
 あーだこーだと能書きを語るよりも聞いていただいたほうが早いんですけど,CD化されていないようなので,そうも行かないのが残念です。
 


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