記事タイトル:2002年11月の「日記」 


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テーマ: 社会復帰   
いろいろ、区切りがついたので、

続きはこちらへ。
[2002年11月14日 15時7分38秒]

テーマ: 床屋さん。   
昨日、長男の髪の毛を切っていて、「これならもう、床屋さんに行けるかもしれない」と思っ
た。だいぶ、嫌がったり痛がったりしなくなって、なんとか散髪してもらえそうだったから。
しかも、「おかっぱにしないように」だの「カッコ悪いのはイヤだ」だの「みんなやっているか
ら、毎日洗おうかなぁ」だの、一丁前のことを言う。

「生まれてこの方、一度も共感的態度で接してもらえなかったら、こんなことを言う日は来なか
っただろうな」とも思った。
そうだよねぇ、私は、いまだに人を信用していない。言うことを聞いてもいいかなと思える人
が、やっと数人。
[2002年11月13日 19時38分10秒]

テーマ: 田中耕一さんの発言。   
田中耕一さんが、昨日、小泉総理に、「私は失敗をしたことで発見に繋がったので、これからは
減点主義をやめて、研究者を誉める加点主義にして欲しい。」と言ったそうだ。

ノーベル賞を取った人が総理大臣にこういうことを言ったら、世の中、少しは良くなるのだろう
か?
まあ、加点主義で育った子どもたちが、今は中学・高校で、減点主義に凝り固まった大人たちを
変えようとしつつあるのが現在だとしたら、その子たちが大人になって世の中を変えるか、逆に
世の中に踏み潰されるかというところで、決まって行くのだろうな。
[2002年11月12日 8時5分26秒]

テーマ: もう一つの、そして、重大な教訓。   
一昨日の事件から得た、教訓。

○噂好きの人たちにカミングアウトした場合、肝心なところは全く伝わらず、逆の意味に取られ
 て広まってしまう危険性があること。
○子どもの頃にそのケがあったと言われていたものの今現在は社会に適応できている人に、何ら
 かの発達障害のある子どもがいる場合にも、三つのタイプの人がいる。
(1)全く自覚がなく、自分の子どもがASであっても、「これが普通だ」と思うタイプ。
(2)自分が普通になったので、自分の子どもにも普通になることを要求するタイプ。この場
   合、子どもがかつての自分と同じ事をしていても、「ダメだ」「そんなんじゃ、やってい
   けない」と否定的に見てしまう。
(3)現在に至るまでの自分の苦労を教訓にして、早期から治療的介入をするタイプ。

※これは、その人その人の「気づき」の問題とも絡んでいるので、どれが良いとも悪いとも言え
 るものではない。
[2002年11月11日 9時21分27秒]

テーマ: どうやら…。   
日本の社会は、永久に『サザエさん』の世界なんだろうな!

道理で、あのマンガはいつまでたっても終わらないわけだ。
[2002年11月10日 18時47分25秒]

テーマ: しかし…。   
昨日のような現場に居合わせてしまうと、精神衛生上良くない。

安全のため顔は見ないようにしていたのだけれど、「声」の再生が止まらない。

で、要リセット!
[2002年11月10日 15時4分8秒]

テーマ: 「障害」と「個性」の間。   
発達障害のイメージが人によって違うのは、発達障害の幅があまりにも広いからだと思う。特別
なことをしなくても、能力の偏りを逆に上手く活かして成功をおさめている人もいれば、学校や
就労でつまずいて先に進めなくなってしまう人もいるから。
前者の関係者は「個性」を強調し、発達の障害=個性を伸ばし損ねることになるだろう。後者の
関係者は、不眠不休でとことん付き合って育ててきた子どもの「障害」を強調する。
それから、心理的な要因が大きく、心理的な問題が解決すればつまずきを取り戻せる人もいれ
ば、対人関係のこじれをほぐしたりスキルの習得をするところから始め直さなければならない人
もいる。
[2002年11月10日 10時38分17秒]

テーマ: 昨日の教訓。   
昨日の事件で分かったのは、親たちが集まって「ウチの子どもは○○で」と言う時、ウチの子ど
もは「○○なのでダメなんです・困っています・このままじゃ一人前になれません」という言外
の意味が隠されているということ。

何故、こんなにも“完成予想図”からマイナスマイナスで子どもを見る姿勢が定着してしまった
のだろうか? もしかしたら、親たちの世代は、自分が子どもの時にずっとそういう目で見られ
てきたので、親になてもそういう風にしか子どもを見ることができなくなってしまっているのか
も。
やはり、「自分がされてきたようにしか人にできない」という法則が、ここにも当てはまるのだ
ろうか。
[2002年11月10日 10時26分29秒]

テーマ: 変わる?   
人並み・一人前でないのは,

ダメ・だらしない・努力が足りない・教えていない という発想から,

頭ごなしに叱ったり「なに,あの人!」と茶飲み話のネタにしてきた。

しかし,実は特別な支援を必要としていて,周りの方が配慮しなければならない。

この転換は,容易なことではないらしい。



しかも,こういうことを言えば,ただちに理解されて「知らなかった,ありがとう」と感謝され
るわけでもない。

テレビのワイドショーで「こういう人はダメ」「こういう人は危険」という情報を仕入れている
人を変えるのは,やはりワイドショーで「こんな苦労をしてきたんです」とお涙を頂戴するか,
実際に子どもが変わっていく様子を目の当たりにして,その子に「ありがとう」と言われて感動
するとか,やっぱり“感情”に訴えないといけないのだろうなぁ。

でも,根本的に,“みんなと同じがいい”“みんな一緒が当たり前”“大勢が楽しい”というと
ころは変わらないような気がする。
それから,悩みや困っていることを共感したり,噂が噂を呼ぶ形での情報はものすごいスピード
で広まって行くのに,ちゃんとした知識はその人一人だけで止まる。ということも。
[2002年11月9日 23時18分27秒]

テーマ: ↓の件については,何とも思ってないけど。   
アセスメントと行動分析,個別指導計画。

これらを親が主体的に行って行くなんて,夢のまた夢かも。

とはいえ,「みな能力が一様ではないのに,平均して全部できて当たり前だと思っていてはいけ
ない」とか「中学は,ボトムアップ・アプローチからトップダウン・アプローチに徐々にスライ
ドさせていかなければならないのに,小学校で誉められてきた子どもたちに急に結果重視のもの
の見方をされて,混乱したり抵抗したりしている」とか,演説してきた。

しかし,私が何に怒っているのかもわかっていない様子の親に,逆に説教された。

どうやら,「私も分からなくて,困っているのよ〜ぉ」というようなことを,みんなで話し合い
たかったらしい。
[2002年11月9日 18時33分59秒]

テーマ: 補足。   
↓のこと。別に,片付けのできない子どもがADHDだと言っているのではなく,
子どもの状態と同じ地平に立ってそこから考えることを,私はずーーっとやって来た。

なのに,世間はまだそれを始めていないどころか,気づいてさえいない。

それに,驚いた。ということ。
[2002年11月9日 18時22分23秒]

テーマ: 先生たちの戸惑い。   
しかし,収穫もあった。

中学・高校の先生方が,戸惑っているそうだ。
というのは,「ダメじゃないか」「だらしないぞ」「がんばれよ」という昔ながらの指導の仕方
では,子どもたちが全然変わらず,ついても来ない。
小学校で「ほめる」「良いところを伸ばす」教育を受けてきた子どもたちが,中学に入る。で
も,中学は旧態全の上から押しつける・結果で評価するやり方のままだった。それが,現実問題
として通用しなくなってきている。つまり,子どもの変化に,大人がついていっていない。

同様に,お母さんたちも,自分の子どもが分からない。

それで,「どういう風に誉めたら子どもが言うことを聞いてくれるか,知恵を貸して欲しい。」
ということをテーマに,懇談会をしたかったらしい。

私は,何を今更,こんなことをやっているのか!と,怒ってしまった。

文部科学省が,特別支援教育の中間まとめで,
具体的な定義と判定基準を出したことで浮かれていたら…。

何のことはない,世間とのギャップが大きくなっただけだった。
[2002年11月9日 18時17分33秒]

テーマ: と〜〜〜んでもない,世間の誤解。   
今日,中学の懇談会で,隣のグループの人が言っていたこと。(どうやら,子どもたちが片付け
をしないことについての発言だったらしい。)

「床にゴミが散らかって,腐ったものを捨てないだらしない女の人っているでしょ,それ,ナン
トカ症候群っていう病気なんだってさ。だから,治さなきゃダメなんだって。そういう人って,
小さい頃から片付けをしなさいって言われたことがないんだって。こういう大人にならないよう
に,ちゃんと子どもには片付けさせなきゃいけないんだよ。」

同じグループで言っていたら,ぜーーーんぶ説明してやったところだった。

↑の発言に対するコメントは,ただ「!」。ごちゃごちゃ言いたくない。
[2002年11月9日 18時4分17秒]

テーマ: 電車。   
空いている電車に乗ったら,先頭車両で運転席の機械を見たりするもので,運転席が見えない場
合は,窓から外の景色が飛んで行くのを眺めているものだとばっかり思っていたのを,くつがえ
したのは次男だった。長男は,私と一緒に浮かれていたというのに。
次男は,電車に乗って目的の駅に着くまで待っていることができなくて「次に降りるの?」とか
「まだぁ」とうるさいだけで,電車のモーター音の変化に聞き入ることも駅名を覚えることさえ
もしなかった。ホント,楽しみのないヤツ!と思った。
[2002年11月9日 9時47分47秒]

テーマ: 診断に関するまとめ。   
○自閉症の特徴が最も顕著な3歳の時点では、自閉症圏のほとんどすべての子どもの診断が可
 能。(受動型の軽度PDD女児を含む。)

○その後、発達の経過はさまざまで、自閉症が残遺するものと。薄れていくものとがある。
(その要因も、元々の症状の軽重と三つ組みの組み合わせ・環境や対人関係障害のこじれの有
 無・治療的介入の適不適などさまざま。)

○自閉症による行動特徴ではなく、三つ組みによって自閉症の診断をするようになってからまだ
 歴史が浅く、その概念を普及させ診断の精度とレベルを向上させている最中。かつては自閉症
 の範疇に入っていると考えられていなかったさまざまな状態が、現在では自閉症と診断され得
 る。

○未診断のまま成人した場合、以下の4つの状態に分けられる。
“Educational Provision for Children With Autism and Asperger Syndrome:Meeting 
Their Needs”(Glenys Jones著/P105より)
●適応が良く、他の人々が必要としているようなサポートも特に求めていないもの。
●個人的・職業的な悩みを抱えているもの。
●統合失調症(分裂病)や強迫性障害などの精神疾患と誤診されてきたもの。
●他の困難を併せ持っているもの。
※認識のない者も多い。うまく、自分が必要としている支援を受けられた者もいる。が、必要な
 支援を受けられずに、周囲の無理解などの問題を抱えている者もかなりいると思われる。
[2002年11月8日 9時33分50秒]

テーマ: 資本主義社会。   
資本主義社会って、イヤだ。

単純な情報提供なのか宣伝なのか、区別がつかない。
純粋に生きようとしているだけなのに、権威・権力・金がついてくる。
で、必ずそこに、人の感情・思惑・政治が絡む。

こんなところに、巻き込まれたくない。
[2002年11月6日 9時20分46秒]

テーマ: 『にんげんゆうゆう』   
11月第1週・シリーズ「軽度発達障害の子どもを支える」

冒頭で、LD(学習障害)・ADHD(注意欠陥・多動性障害)・高機能自閉症・アスペルガー
症候群とハッキリ明記されていたのには、ちょっとびっくりした。(文部科学省に統一して、
“等”にくくられるかと思っていたら、並記だったので。)
例によって、「普通の人は、あんなことを心配するのか!?」と、逆に勉強させていただきまし
た。だって、ウチでは、あれが当たり前。ちなみに、多動だって、注意の転動だつて、あんなも
んじゃなかったぞ。ロープ(注:赤ちゃん向けのちゃんとした既製品)もホントにつけたことあ
るぞ。なんて、自慢してどーする!と、自分でツッコミ入れてみる。

とりあえず、悲願達成!
[2002年11月4日 21時0分24秒]

テーマ: 使えるだけでは「コトバ」にならない。   
使えるだけでは「コトバ」にならない。
・・・これは、思春期以降、ずっと私自身のテーマだった。言語の遅れはないしずっとしゃべっ
ていたけれど、誰とも通じていない実感が常にあったから。

で、言語による指示が一切通らず、意思の疎通がはかれない自閉症児に絵カードを渡せば、すぐ
にそれが言語として使えるようになるかといえば、そんな甘いものではない。
ウチの長男にとっても、絵カードは始め、ただの紙でしかなかった。しかも、とてもおいしい紙
だったらしく(←というのは冗談、これは口腔の神経的な発達との関連)、モノの見事に全部か
じられた。絵カードに限らず、絵本だろうが教材用のミニカーだろうが一緒だった。特に、絵カ
ードは、ばらまく楽しみもあった。

自分が何かをすると要求が通るとか通らない場面をたくさん持っていると、癇癪やパニックが頻
繁に起きて、わけがわからない時にはたいへんだけれど、こういうものが「コトバ」になること
を学習する機会にもなる。
何か要求や言いたいことがあるのに通じないから癇癪・パニックになるのと、癇癪・パニックを
起こせば通じると学習してしまっているのとでは、対応は異なる。けれど、どちらの場合でも、
他の正当な方法で訴えればちゃんと通じることを学習するきっかけになる。

あまり要求がないタイプや、自分で何でもやってしまうタイプだと、かえって介入しにくくな
る。特に、学習や言語能力が高いと、人とのかかわりがないまま・社会的行動パターンをたくさ
ん持ってしまっているので、表面上まったくわからないままズレが大きくなって行く。


行く末を心配するあまり、幼児期からこんな風なコミュニケーションスキルの訓練を徹底的にさ
れたら、この世からアスペの人がいなくなってしまうことを残念に思う人もいるかもしれないの
で、付け加えておきたい。
会話のスキルがどんなに向上しても、アスペ的発想をしなくなることは決してないので、そうい
う人がいて当たり前の豊かな社会はいつまでも続く・・・はず♪
[2002年11月4日 15時26分28秒]

テーマ: 受容性言語と表出性言語。   
環境を分かりやすく整理し混乱を防ぐためには、受容性言語(ツールは、言葉とは限らない、具
体物でも絵でも記号でも良い)の理解が先になる。
動機付けと自発性を重視すると、綿密な行動観察に基づいて、その子が今・何をどのようにとら
えているか=その子の内部世界に入り込んで、分かっているモノを利用して他の「概念」理解へ
と広げて行く。
どちらがTでどちらがAとか、どちらがどのように偏っているということが問題なのではなく、
一人一人の子どもにどちらがより有効かというだけのこと。で、「ウチに来れば、お宅のお子さ
んを変えてさしあげます!」ではなく、世にある様々なアプローチの仕方をどのように組み合わ
せれば最も効果的か考えるのが、私の主義。
それは、医者が対面での面接の様子や検査の結果を見て、「どの薬が合うだろうか?」と考える
作業に似ている。この時、医者が特定の製薬会社の薬しか使わないとか、誰にも彼にも1種類の
薬しか使わないなんてことはないはず。

それから、指示が通るようになったとか、人に要求できるようになったというのは、単にコミュ
ニケーションツールを獲得したということであって、コミュニケーションが成立していることと
は別問題。これも、重要。
[2002年11月4日 10時32分34秒]

テーマ: 地球環境に棲息するために。   
感情を表現するための正当な手段を持っていなかった人にとっては、適切な表現方法を教わるこ
とは非常に意義のあることだと思う。

しかし、「知らないでいた方が幸せ」ということもある。

どうせ、元々合わないところに居るのだから、感情をちゃんと表明することで危険から上手に回
避できるものなら、それでも良いかもしれない。始めから自分の特徴を知っていて、感情は自分
を守る切り札だということも分かっていればもっと良いだろう。
でも、無いことにしていたから何とかやっていたものをすべて見えるようにしてしまうのは、実
はとてもむごいことでもある。

で、そういう時の為に、↓のようなものがちゃんと用意されているところをみると、この地球と
いう星も、まだまだ捨てたものではないということらしい。
[2002年11月3日 21時45分22秒]

テーマ: こ〜んなもの♪   
今日は、朝一番に
こ〜んなもの
を見てしまったので、今日一日そういうモードになってしまいました。

いや、これは、このページの作者の責任ではありません。
なお、このままずーーーーーっと、こういうモードでいさせてくれるのなら、ワタクシ的にはそ
の方が幸せです。
[2002年11月3日 19時14分8秒]

テーマ: 始めの一歩。   
自閉症を、基礎と三つ組みの方からちゃんと見ていこうとするのは、とっても地味な作業。
特定の療法・いかにもそれらしい行動・注目される個人・肩書き・コマーシャリズムといった、
派手なものとは無縁の世界。私はコツコツ、そっちを歩く。
[2002年11月2日 11時34分31秒]

テーマ: その後のADHD。   
行動障害が落ち着いたからといって、やっぱり注意は転動しているし・多動だし・衝動的(行き
当たりバッタリ)だし・うるささはすさまじいし・喧嘩ばっかりしているADHDの次男。

しかし!
毎日毎日、何か目新しいことはないか?・何か面白いものはないか?・あれとこれを組み合わせ
たら何ができるか? 考えているので、とーーーーっても楽しそうだ。

(傷つきやすいので、気持ちの切り替えや感情のコントロールのケアに忙しい。こういう面で
は、自閉症とは別の難しさがある。)
[2002年11月2日 11時23分40秒]

※本人以外の書き込みはできません。
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