苦労みそアメ

「苦労みそアメ」というのは、アニメのドラえもんに出てくる、「苦労味噌」をアメにしたアイテムのことです。これは先週の放映で見たのですが、とっても面白いと思いました。どんな人でも、このアメをなめた途端に、心配事が多くなったり・体が思うように動かなかったり、と行動の妨げとなるものが急に増えて何をするにも苦労するようになるというシロモノです。

ははん、これはSSRIを飲む前の私の状態だ!と思いました。まぁ、飲んだからと言って特に変わったことはありませんが、何かを見たり・聞いたり・感じたり・考えたりするたびに、極端に走ったり・頭の中を占領されてしまったり・全身が硬直したりということの程度が軽くなったというだけのことです。

他の表現で言えば、

というところです。お陰で、人と会話してちょっとした顔の表情や言葉使いなどの細かいことが気になっても、いつまでもネチネチと甦らなくなりました。その分、調子に乗りすぎて、ついキツイことを言ってしまっているような気がしないでもありません。もしかしたら周りには迷惑な話かも知れないけれど、本人は楽になりました。

その反面、CDを聴いた時に、以前のように特定の音・楽器・和音・音の並びがバシバシと胸に響いて来なくなったのが残念です。でも、「お出かけモード」で張り切り過ぎてどっと疲れた翌日の昼間(つまり、今日のような日の薬が切れている時間帯)に聴けば、同じ感覚で聴けることが判りました。というわけで、以後、CDは昼間の内に聴くことにします。

もしドラえもんが本当にいたら、このアメを59億個作ってもらって非自閉という99%の人類に飲ませてあげたいものです。最新のデータでは、自閉症とアスペを合わせると100人に1人はいるそうですから。そうしたら、ちょっとはこの苦労を分かってもらえるかな? と同時に、この素晴らしさも分かってくれるかな? と思いますが、いかがでしょうか。


        

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