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【2003.6.10 電気の壁】

■セレン整流器

ダックスの発電はフライホイールマグネット方式単相交流発電機です。発電機で作られた電気は2系統に流れることになります。一つは点火系へ、もう一つはバッテリーに充電する側です。
この時代の6V車ではヘッドライト、テールライトには交流を流し、バッテリーの手前に整流器を置いて、直流に変換し、バッテリーに充電した後、ウィンカー、ホーンを作動させています。

ゆえに、発電機では使う電気を常に発電してることになります。

Fig.159 セレン整流器

■ヘッドライト、テールライトの玉切れ

発電機では充電する分も含めて発電してますから、バッテリーに充電されない状態だと、すべて点火系とヘッドライト、テールライトに流れてしまうわけです。このため、過電圧により玉切れが起こるわけです。
そこで確認、バッテリーを外してエンジン始動。うちの発電機は、アイドリング1500回転では6から7Vでしたが、回転をあげると24Vも作られてました。ということは、この24Vをきちんとレギュレートしてあげれ良いわけです。応用として、12Vにレギュレートできればステータープレートはノーマルのまま12V化もできる(アイドリングでは6Vなんだけど)ことになりますね...。

 

■なぜ充電されないか?

バッテリーに充電されない理由を考えてみましょう。一つは、バッテリーの劣化です。もう一つが、充電系の断線。バッテリーは新品で端子間電圧は6.2Vありました。配線もテスターで当たりましたが断線はしていないんです。で、問題になるのが上の写真のオレンジ色の物体、セレン整流器(セレニウムレクチファイア)と言われるものです。こいつはセレニウムという半導体を使って交流を直流に変えるもので、現在ではシリコン整流器や、電圧をコントロールできるレギュレータ付きレクチファイアに替わっているようです。

このセレン整流器、安物テスターでは導通を確認できないのが難点。(笑)きっとうちのはこいつが不良なんだわ。

 

■集合スイッチ

ダックスはメインスイッチがOFFと昼、夜ってあります。これは昼はヘッドライトがOFF、夜はこれがONとなるようになってるようです。エンジン始動時はゴリラから移植した集合スイッチを使っていました。これはライトのON-OFFがあるものでした。これを別な集合スイッチ、ライトのHi-Loがあるものに変更です。出ている配線も微妙に違うので頭が痛いところ。

Fig.160 集合スイッチ

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