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只有分離(2003.05.05)


■小美の最新カバーアルバム「美樂地*Melody」は本当に素晴らしいアルバムである。何が素晴らしいかといって、どの楽曲も見事に小美の歌になっているところである。
ここに納められている楽曲は、もうすでに小美にしか歌えない曲になっている。やはり、彼女の声の魅力はすごい。
時々見せる、さりげない、本当にさりげないメロディーの崩し方も、原曲を知らない限りそれとは判らない。
そこがまた彼女の声にあっているのである。まるで、元からそうであったかのように。

ところで、このアルバムには台湾ポップスのカバー曲でない曲が1曲入っている。
その曲は「只有分離」で韓国の人が作曲している。
実は最初この曲はそれほど好きではなかった。
なぜなら、久々に軽快でしゃれた曲が多い中、この曲はいかにも韓国/台湾で主流のバラードという感じだったからである。
ところが、何回か聴いているうちに、はっと耳を奪われるようになっていた。
彼女の、曲の表情に合わせ、刻一刻と変化する歌唱が、この曲には見事に収められている。
低く抑えた歌いだし、サビでの凛とした声、そして再び切なく柔らかく力を引く。転調する前の張りの有る声。
言葉で書くと、分析しているみたいで味気ないが、つまり、とても感動的なのである。

続く曲が、ロックナンバー「静止」であるので、聴いている方は、また驚くわけである。