２００１年夏

*２００１年夏*

８月

徐懷鈺 Yuki / Miss Right
■台湾の女性シンガーYukiの新譜は、Rock Records傘下のなんと魔岩唱片からのリリースです。
コミカルな曲と踊りで子供たちの心を捕えていたころの面影は、もうほとんどありません。
ジャケットもかなりイケています。
魔岩唱片繋がりでしょうか、陳珊[女尼]が２曲提供しています。
■全体の曲調は乱暴に言えばヒップ・ホップ、ソウル・ポップということになるのでしょうか。
ヒップ・ホップといっても、彼女の声はソウルフルに歌うのではなくあっさりしているので、聴き易くライトな感じです。
音的にはけっこう凝っていて、曲もバラエティーに富んでいるのですが、それに呼応するように曲ごとに表情を変えて歌っているのが印象的です。
話はちょっとずれますが、これを聴いていてぼくは決して打ち込みの音自体が嫌いなわけではないということを発見しました。曲自体はアコースティックなものを目指しているのに、それにそぐわないしょぼい打ち込みドラムなんかが入っていると結構がっかりしますが、このアルバムのように打ち込みビートそのものが音全体を引っ張っていくようなつくりはかっこいいと思います。
■アルバムの中ではロック色の強い「只想被[イ尓]愛」、ぶいぶい唸る金木義則氏のベースがかっこよく（作曲も彼）哀愁漂う「我真的很愛[イ尓]」、ちょっとコミカルで陽気な「我挺[イ尓]」、アンニュイでスイートな歌声を聴かせる陳珊[女尼]作の「完美小姐」が気に入りました。

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紀曉君 Samingad / 野火・春風
■台湾の先住民族・プユマ族であるサミンガのセカンド・アルバムが8月18日に台湾・日本同時発売になりました。
少しハスキーな声で、時には神聖に、時には人間くさく力強い歌唱は、今回も期待を裏切りません。
全10曲中プユマ語で歌った曲が7曲、公用語である普通語で歌った曲が3曲。
また伝承歌は4曲、残りはオリジナルで、作曲者には前作同様同じプユマ族の陳健年のほか、巴奈の名前も見られます。
■最初、前作に較べて電子鍵盤の比重が増えたかなという気もしたのですが、彼女の声の魅力の前では聴くうちにそれは余り気にならなくなりました。
神聖な雰囲気の曲を歌うときの凛とした佇まいの美しさは言うまでもありませんが、個人的には日本の童謡あるいは御当地ソングを思わせるチャーミングな曲「散歩道」がめっぽう気に入りました。
巴奈とはまったく声質は違うものの、自分の歌として歌い上げる巴奈作の「漂流記」の熱唱にも心打たれます。

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孫燕姿 Stefanie Sun(Yan-Zi) / 風筝 Kite（推薦！）
■ステファニー、と呼ぶより、スン・イェンツと言った方がきっと通りがいいシンガポールの歌姫、早くも３枚目のアルバムが届けられました。
風筝とは日本語で凧のこと。草原で撮影されたと思われる数々の写真にはどこにも凧は写っていませんが、全篇に「風」を感じさせる素敵な仕上がりになっています。
彼女は台湾でアイドル的ダントツ人気を誇るシンガーですが、確かで個性的な歌唱を聴かせ、ピアノを弾き曲もつくる（忙しくてなかなか時間がないようですが）アーティストです。
前作に較べ穏やかな曲想が増えた気もしましたが、前と後ろにロックな曲を固めた曲順のせいもあるかもしれません。
■さて、今作も１曲目「緑光」からガツンとかましてくれます。ロック調のビートの効いた演奏に、アジア的・なめらかに滑る旋律が乗っかるという、まさにアジアの人にしか作り得ない曲。勢いもあってグー。
2曲目「風筝」は、風の音とアカペラ・ソロ・ボーカルで始まる厳かな曲。ハープと弦楽隊が壮大な草原と空を思わせます。
続く「任性」も弦楽隊をフィーチャーしたバラードで、彼女自身の作曲。
4曲目「逃亡」は鈴虫のような音と車を走らせる音で始まります。バラードと思わせておいて、じわじわ盛り上がる曲調がかっこいい。意外にロックぽいものを感じました。
5曲目「不是真的愛我」は比較的オーソドックスな台湾バラードですが、サビの言葉の乗せ方が綺麗です。
6曲目「真的」は前作で習作みたいに収められていた曲(On the Road-demo 1, 2)の歌詞付き完全版。
ゆったりしたテンポでボサノバ調のアレンジになっています。
7曲目「練習」はぼくのお気に入りの曲のひとつ。乾いたドラムの音や生楽器のグルーヴが遠くへセイリングしている気分にさせてくれる爽やかな曲。裏声を駆使した歌唱は彼女ならではです。
続く「愛情字典」は、何度も出てくる♪タラタタタン、タラタタタン、タタタンというピアノのフレーズがとても印象的なナンバー。豊かな空間を演出する弦楽隊も素敵ですが、サビのメロディー・ラインがとにかく素敵。構成も渋いし、入魂の歌唱もいい。アルバム中のイチオシ。
ラストは何故かパンキッシュなロックナンバー「我是我」で元気良く締めくくります。

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王菲 Faye Wong / Separate Ways (Single)（推薦！）
■理屈抜きにして好きな曲です。誰もが思うであろう「別に日本語で歌わなくても…」という思いも、この歌を聴いたら吹き飛んでしまいました。舌足らずな発音も何だかかわいいぞ。
Final Fantasy VIII のEyes On Meを聴いたときの歯がゆさ、－王菲らしくない曲調を彼女が歌っているという事実－は感じませんでした。それどころか、彼女の声質を生かした、ファルセットで美しく跳躍するメロディー・ラインや、粋なアンサンブルに、これ本当に日本人が作ったんだろうか、だとしたら、王菲のすごいファンの人が作ったに違いないと思ったほどです。
で、作者はカジヒデキくん。かつてナベちゃん（＠満里奈）にも粋な曲を提供していた人である。
■2曲目には同曲の128ビート・ミックスを収録。これが安易なリミックスじゃなくて、演奏者もアレンジも全く違う別バージョンで得した気分。こちらは車で飛ばすと爽快なアップ・テンポ・バージョンで甲乙付け難い魅力的なバージョンに仕上がっています。

７月

斯琴格日樂 スチングリラ / 新世紀（推薦！）
■斯琴格日樂は内モンゴル出身のシンガー/アーティストで、ほとんどの曲の作詞作曲を手掛け、ベースプレイヤーでもあります。
このアルバムは彼女の1stアルバムであり中国では2000年11月にリリースされたものです。
現在大陸では既に流通していないらしく諦めかけていたときに、中文top20で彼女の歌がランクインしているのを観てびっくり。もしやと思い訊いてみると台湾でめでたく2001年5月にリリースされ、ヒット中とのこと。従って今手元にあるのは台湾盤であります。
■曲は実に多彩。モンゴルの旋律とハード・ロックが融合した「新世紀」、民謡をポップ・ロックアレンジした「山歌好比春江水」があれば、暖かな旋律と優しい歌詞で台湾でヒット中のメローなナンバー「幸福」（この曲のイントロのナイロン・ギターのソロは無茶苦茶泣けます）で心を鷲掴み。マイナー調のシリアスなナンバー「別讓我猜」があれば、ほとんどワンコードで中南米（？）っぽいファンキーな雰囲気がかっこ良過ぎる「離開」でびっくりさられ、ピアノをバックにしんみり歌うジャジーな「天亮了」で余韻に浸るといった具合。でも、全体を通しても違和感が無いのはポップ/ロックのフィーリングをあくまで大切にしているからでしょう。
彼女はこう言います。
「ずっと好きな音楽をやり続けたいと思っているし、ロックとか一つのジャンルにこだわりたくもないの。私の音楽には民族的な要素もたくさん含まれてるし、それにポップな要素も入ってるの。」、と。
1曲1曲の解説はＨＰ「Oriental Heart」の「ディスコグラフィー」のページに詳しいのでそちらをぜひご参照ください。
■ということで、ここではちょっと違うことを書いてみたいと思います。それは大陸盤と台湾盤では曲順がぜんぜん違うということです。
大陸盤は１．「新世紀」→２．「山歌好比春江水」でぐっと飛ばして３．「幸福」ときてラストは「天亮了」でしっとり終わるという構成。
これに対して台湾盤は１．「新世紀」→２．「幸福」と来て中間の６．「天亮了」で一度クールダウンして、ラストは「山歌好比春江水」で盛り上がって終わるという構成。
どちらがいいかは個人の好みでしょうが、ぼくは大陸盤の曲順が好きかな（←持っていないけど）。

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梁靜茹 Fish Leong / 閃亮的星 Shining Star
■確かな歌唱力と温かな雰囲気で日本にもファンが多いマレーシアのシンガー、フィッシュ・リョンの３作目が届けられました。Summer 2001という副題が表すように海辺のかわいらしい写真が満載。
ＣＤを取り出すと、お魚の骨のロゴ（？）がまたかわいい。
彼女のハスキーで温かく包み込むような歌声はもちろん本作でも健在、３作目という事もあってか、一層伸び伸びと歌っているようです。
楽曲は前作と較べると、バラエティーに富んでいるという感じではありませんが、アルバム全体にシンプルな統一感があって落ち着いて聴けます。
■例えばMac Chewのピアノをバックに静かに歌いだす6曲目「看海計畫」の豊かな表情、或いは7曲目「我是愛［イ尓］的」のファルセットに移る瞬間の伸びやかさなどさすがのボーカルを聴かせます。特に後者はエレクトリック・シタール・ギターをフィーチャーした中々魅力的な楽曲です。
アルバム中唯一彼女の作曲したナンバーである8曲目「這一天」は楽しげな話し声から始まる軽快なナンバー。ちょっとサンバっぽいというか夏らしい雰囲気がいい感じです。マンドリンやハーモニカやトロンボーンなどいろんな楽器の音がさり気なく入っているのがおしゃれで、何気に凝ったアレンジでもあります。
9曲目「我不快樂」は少し切ないバラード。「♪不快樂、我很不快樂・・・」という悲しいリフレインが耳に残ります。作曲は潘協慶。ここでもMac Chewの流麗なピアノが心に沁みます。
10曲目「這是[イ尓][口馬]」はディストーション・ギターの音が印象的なブルージーなナンバー。アルバム中最もロックっぽい雰囲気です。

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伊能靜 Annie /関不住（推薦！）
■1999年11月リリースの「我很勇敢」の衝撃から実に1年7ヶ月、さらに進化したアルバムを届けてくれました。
前作は作曲/製作に陳珊[女尼]を迎えて、オルタナ・ロック色の強い音楽を軸としていましたが、新作「関不住」では多くの曲で大胆にエレクトロニクスを導入した音作りをしているのが注目されます。全体の印象は耽美的、イギリス的なダークなもの。前作にも増してアーティスティックな雰囲気漂うものとなりました。
■1曲目「関不住」。深いリバーブの掛かったキーボードのアタック音にやがて電子ビートが被さる。一人コーラスがマイナーな曲調と相まって、陰鬱な雰囲気を作り出しています。
2曲目「[イ尓］是我的幸福[口馬]？」はがらりと変わって、ゆったりしたバラード曲。洋楽のセンスを感じさせるメロディーラインが美しい曲です。この曲はかなり好きです。彼女自身のハイトーン・コーラスもとても綺麗で、この曲に限らずほとんどの曲で、効果的な一人多重コーラスをしているのが注目されます。
3曲目「暗花」はアルバム中最もテクノ・ビートの曲。退廃的な歌詞、最後の呼吸の音といい、かなりエロティックな雰囲気の曲です。
6曲目「相處」は水底をたゆたうような曲調、呪文のような歌いだしが印象的です。
9曲目「聰明」は陳偉の作曲で、アルバム中唯一、アメリカ的というか柔らかい曲調のくつろいだ曲になっています。
10曲目「假面的告白」は彼女自身の作曲。独白っぽいというかリアルな鬼気迫るボーカルが衝撃的。
■決して万人向きではないけど、個人的にすごいアルバムだと思います。文句なしにかっこいいです。

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Chen Min（陳敏）/ I Wish -我願-
■現在、日本に在住して10年になる二胡奏者、陳敏の日本盤。
演奏しているのは中国の古い曲に加え、彼女のオリジナルが1曲、服部隆之の曲が2曲。
96年フジテレビの音楽劇「絆」の中で服部氏が二胡のために書き下ろした曲を陳敏が弾いたことがきっかけで、今回のアルバム制作に繋がったそうです（その曲「絆」は2曲目に収録）。
さて、曲は派手さはないものの、特に中国っぽさを誇張することのないシンプルな編曲が、かえってよく歌う二胡の音色の魅力を引き立てているようです。
静か目の曲が多い中、3拍子のアジアのどことは言えない（インドも含むであろう）不思議な香りのする「Asian Waltz」が異彩を放っています。

６月

曾寶儀 a-baw / 我［イ門］的童話
■テレビの司会等でも人気の曾寶儀、國語フル・アルバムとしては3枚目となるニュー・アルバムの登場です。
1stではアメリカ/ウェスト・コーストのミュージシャンも参加し、明るくはじけた印象でしたが、2ndでは大人っぽく柔らかな歌が多くなりました。
本作の音の印象としては、2ndの延長線上といえる、柔らかく和める曲が中心となっています。
また、1stから曲提供等で大きく関わっていた黄舒駿は今回は参加していない模様です。
穏やかな曲が多いので、強烈なインパクトがあるわけではありませんが、ふわっとした気負いの無い素直なボーカルは相変わらずです。
■4曲目「傷感情」は字余り小節なメロディーラインと「放了、忘了、」という歌詞が印象的なバラード。
6曲目の「我［イ門］的童話」は歯切れのいいブルージーなギター・リフが効いているアップ・テンポのナンバーで、アルバム中一際聴き物になっています。阿怪作。
続く7曲目「相思河畔」も6曲目の流れを受けて、元気なポップ・ナンバー。
なお、このアルバムはCD-PLUSになっていて、「我［イ門］的童話」MTVと、「相思河畔」の広東語バージョンである「日日八杯水」MTVが収録されています。（パソコンで再生できます）
ラストはピアノとオーケストラによる静かなナンバー「無話可説」でしっとりと幕を閉じます。
作詞曲は陳曉娟、ピアノは洪[竹/均」惠です。

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侯湘[女亭] Hou Xiang Ting / 愛之旅（推薦！）
■侯湘［女亭］のこの3rdアルバムはいい！気合入っています。ボーカルも今までの若いな～という感じから（実際まだ18歳だけど）、声に柔らかさやつやが出てきてなかなか魅力的。
裏ジャケットを観るとなんと20曲もクレジットされています。
■Track1～Track3はVCD映像（実質は2Tracks）になっていて、「両個冬天」のＰＶのほか、メーキング映像も見れます。（ほんの一瞬ですが、黄韻玲と連弾しているシーンが写ります。）
■さて、Track4からTrack20がＣＤトラック。頭や途中など随所に、科白（というかおしゃべり）や彼女自身のピアノ演奏（ときには黄韻玲との連弾）のインタールードを挟んでいたりして凝ったつくり。これがまたかっこいいのです。
『八里（？）は妹と行ったところ。バリ島は同級生と行った。あぁパリにあなたと行きた～い』というおしゃべりに続いて歌われるのがTrack5「一起去巴黎」。のっけから軽やかなボサノバ曲を気持ち良さ気に歌っていてやられた～って感じ。「枯れ葉」のメロディーも拝借しつつ。なんと作詞が陳綺貞、作曲が李雨寰。
続く主打曲「両個冬天」はアルバム中最も台湾ポップスぽい曲かなと思ったら、矢野真紀の曲だった。
インタールードのピアノを挟んで次の曲はなんとびっくり、王菲の曲「曖昧」のカバー。こんないい曲だったのですね。王菲よりずっと素直な声質がまた違った感じでいいです。
次の「東京之吻」は黄韻玲の作曲でゆったりしたバラード曲。
とってもチャーミングな「心想飛」、スウェディッシュ・ポップスを思わせる軽快なノリと粋なコード進行、素敵なメロディーが出色の「微笑的預感」、憂いのこもった声に『我不～、我不～』の畳み掛ける歌詞が印象的な「我不」、何だかＧＳのような懐かしいメロディーの「一個人的星期天」などなど、魅力的な曲超満載。
ラストはピアノ連弾「晩安地中海」。なんと７拍子+６拍子。
バラエティーに富んでいるのに散漫にならず一気に聴かせます。お勧め！

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鄧麗君 Teresa Teng / 忘不了[最後録音]（推薦！）
■大きなイアリングもゴージャスな衣装も着ていないテレサが微笑んでいる。
生前、彼女は彼女のお母さんの世代が親しんだような老歌のアルバムを製作したがっていたそうです。
しかし、レコーディングに関しては誰も知らなかったようです。
彼女の遺留品を整理していた弟、鄧長禧はその中からデモ・テープを見つけました。それは生前彼女が語っていた老歌などのデモ・テープでした。
彼は当初それは家宝として公に発表するつもりは無かったようですが、日本から訪れた盲目のファンの姿を見て、これを彼女の最新アルバムとして発表することを決意しました。
■デモ・テープは、1989年の夏香港のスタジオ（主に老歌を収録）と、また1990年移住したパリのスタジオ（英語曲を収録）で録音されました。その時点ではピアノだけの簡素なバックで歌ったものでした。
■収録曲は1曲目から4曲目が老歌、5曲目から9曲目が英語曲で、Ricky Hoによる素晴らしいアレンジが施されています。2000年末から制作は始められ、管弦楽パートのオーバーダビングや混音を経て完成されました。
テレサの歌声は何の気負いもくもりも無く、柔らかく美しく感動します。
特に英語曲では「Smoke Gets In Your Eyes」と「What a Wonderful World」が出色の出来。前者はジャズ・スタンダードとして有名な曲ですが、ボサノバの軽快なアレンジで、テレサの天空に溶け込むようなハイトーンボイスは素晴らしく美しいです。ふと、林憶蓮はテレサに多大な影響を受けているのではなんて思いました。一方、「What a～」はややもするとしんみりする名バラードですが、ラバーズ・ロック風（レゲエのリズムを取り入れたライト・ポップス）のアレンジのお陰で、一味違った軽やかな歌に仕上がっています。
そして、10曲目から12曲目は、デモ録音のままの収録で、はじまる前にテレサが曲目を読み上げているところまでそのまま収録されています。
12曲目は奇しくも林憶蓮が取り上げていた「三年」が収録されています。
鄧麗君も天国でようやく完成したニューアルバムを聴きながら、微笑んでいるんじゃないでしょうか。