調査報告


1.調査地域の概略

渡良瀬川河川緑地は葉鹿橋上流約1.6キロメートルの地点(群馬県側の渡良瀬川堤防傍)に、13年前太田市によって造成された比較的新しい公園である。もともとは渡良瀬川の土手沿いにあった雑木林であるが、そのうちの約44600平方メートル余りを整備、公園化したものである。従って、植生もコナラ、クヌギ、ハリエンジュ等の樹木が多く、ツバキ、カシ類等の常緑樹は公園整備のために新たに植樹されたものがほとんどである。ただし、マツは以前からこの地に生えていたものである。ちなみにマツは落葉樹に混じってかなりの本数がある。また、公園の中には幅5、6メートルの用水路が通っており、冬期も僅かながら水が流れ、クサシギ、キセキレイ、コガモ等の生息場所になっている。
公園のすぐ西側は国道50号が走り、さらにその西側には八王子山系が迫る。一方、公園の東側は土手を隔てて渡良瀬川の本流、さらにその東には小俣、桐生の山々が連なり、自然環境的には大変すぐれた場所に位置する公園であるといえる。
一方、本緑地公園の周辺部は、すぐ東側が渡良瀬川の堤防で、堤防内の河川敷にはハリエンジュの林が広がり、その中にコナラ、マツ等の樹木が混じる。また、河川緑地の南側も公園化されていない雑木林が残っておりコナラ、ムクノキ、エゴノキ等の落葉樹で林が形成されている。冬期はホオジロ類、カラ類、キツツキ類などの鳥類の生息場所にもなっている貴重な雑木林である。

2.調査の方法

葉鹿橋上流約600メートル付近の土手上(群馬県側)を出発点とし緑地公園南側の雑木林外縁部、河川敷内を通り公園内に入る。公園から更に公園南側の雑木林を通り抜けて出発点に戻る全長約1時間半のコースを設定し、このコース沿いに確認できた鳥類をすべて記録した。調査は週1回、主に土曜か日曜の午前中に実施するよう努めた。また、不定期ではあるが月に1,2回程度、葉鹿橋〜鹿島橋間における鳥類の生息状況の調査も極力実施するように努めた。尚、観察にはいずれの場合も8倍の双眼鏡を使用した。

詳細探鳥路

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●現在は環境の変化によりコースが大幅に変更されていることをご了承下さい。

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