- 1月1日(月)
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- 新年早々、北陸(能登半島)で起きた大地震で世の中騒然としている。自然災害が人間の暦を考慮しないというのはそれはそうだし、1年は365日(閏年でも366日)しかないので確率的にいずれは1月1日にぶつかる可能性が高いのであるが、そうはいってもやはり元日に大災害が起きるというのは余計に気落ちするものである。できるだけ被害が軽いことを切に願う。
- 1月2日(火)
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- 北陸の大震災の件でどうしても気が落ち着かないものの、極力普通の生活を送るようにしている。昨日の日記には書かなかったが、今回の年始は妻が作ってくれたお雑煮が絶品だった。
- 1月3日(水)
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- 妻と一緒にJOJO第4部の実写版(「第一章」と銘打たれているアレ)を鑑賞した。漫画作品の実写化は当たり外れが激しいという経験(例:ド(以下略))上何となく遠ざけていたのだが、いざ観てみると予想以上に面白かったので安堵している。なお参考までに、JOJO(全部通して)については山岸由花子と康一君(と、ドラマ版「岸辺露伴は動かない」における露伴)のこと以外殆ど何も知らない妻から観賞中に質問された点の筆頭は「仗助と承太郎の関係」であった。無理もない。(あとは「アンジェロを倒したときに何が起きたのか」と「虹村父は何故ああなったのか」あたり(後者はそもそも本作では説明されていないのでわかるはずがないのだが)。)
- 1月4日(木)
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- 世間的には仕事始めだが私は年休をとっていて、にもかかわらずオンラインで研究打ち合わせをしていた。
- 1月5日(金)
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- 年休。用事はいろいろとあるのだが、完全に正月ボケしていてやる気が出ない。
- 1月6日(土)
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- 1月7日(日)
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- 1月8日(月)
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- 祝日でお休み。連休最終日ということで、妻と一緒にスーパーマリオの映画版(昔あった実写版ではなく最近のアニメーション版)を鑑賞した。とても面白かった。これはまぁ大ヒットになるのも頷ける出来栄えであった。なお本筋とは関係ない感想として、クッパの歌が無駄に上手なのが意外というか、声優さんがノリノリで歌っていて楽しそうで何よりである。
- 1月9日(火)
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- 新年初勤務日。前職の勤務先に残してきた最後の指導学生(現在は前職の勤務先から指導委託を受ける形で指導継続中)の博士論文本審査(いわゆる公聴会)があった。
- 1月10日(水)
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- 依頼されていたとある原稿の締切日で、何とかギリギリ締切に間に合わせることができた。ふぅ。
- 1月11日(木)
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- 職場のパソコンを新調したので中身のセットアップ中。それにしても、パソコンを新調する度にCaps LockキーをCrtlキーに変えるあの儀式の方法を調べ直す羽目になって面倒である。いっそOS自体のセットアップ時にオプションで選べる機能にしてくれないものか(←横暴)。
- 1月12日(金)
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- 病院の定期通院の日。世間で深刻な薬不足になっているという話は耳にしていたが、この地域も例外ではないようである。
- 1月13日(土)
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- 週末。久々にいつものパン屋さんにお世話になり、他にはたまっていた事務仕事をちぎっては投げ、ちぎっては投げ(←誇張表現)していた。
- 某所の日記の移行作業。2014年1月分について、まずは2014年1月2日の分:
休暇中。とある百貨店の新春特売へ行ってきたところ、昼食のために入ったお店に獅子舞が来襲するという目出度い事件に遭遇。良い経験をした。
そんなこともあったなぁ。懐かしい。(そもそも近年は、どこもやたら混雑するという理由で三が日に外出すること自体が減っているし…。)
- ↑次は2014年1月4日の分:
休暇中。おせちもいいけどモネもね、ということで妻および妻の両親と一緒に某美術館で開催されていたモネ展を観てきた。展覧会の本体ももちろん素晴らしかったのだが、入り口を入ってすぐの壁掛け解説文の冒頭にエミール・ゾラの言葉(確か、「親の代の画家が風景に感じた詩情を、我々の代の画家は鉄道の駅から感じなければならない」みたいな内容)が引用されてあったのが個人的な裏ハイライトであった。なぜ裏ハイライトなのかはここでは説明しないけれども、代わりにエドゥアール・マネ作「エミール・ゾラの肖像」が載っているウェブページ(ja.wikipedia.org/wiki/ファイル:Edouard_Manet_049.jpg)を引用しておくことにする。【引用時注:画像はリンク切れにつき省略】
あと、売店の店頭にロダンの「考える人」が描かれたスマートフォンカバーが並んでいたあたりに今昔の文化の融合を感じて感慨深さを覚えた。
「エミール・ゾラの肖像」については例えばこちらのウェブサイトを参照。
- ↑↑次は2014年1月10日の分:
出張最終日だったのだが、前日の午後からこの日にかけて体調が著しく悪く、悪寒がひどかったり、夜通し吐き気が止まらず何度もトイレへ駆け込む羽目になったり大変だった。そのためこの日の用事は欠席させていただき、ホテルのチェックアウト時間ギリギリまで部屋で休んだ後、近くの病院を紹介してもらい栄養剤(食事も摂れていなかったので)と吐き気止めの点滴を打ってもらって、何とか電車に乗れそうな状態になったので帰宅して、自宅近くの病院で改めて診察してもらった。胃炎の類(詳細はあまり憶えていない)だろうとのことである。発熱もあったため、念のためインフルエンザの検査も受けたがそちらは問題ないとのこと。この件では職場の方にも何人も心配していただきありがとうございました。ちょうど三連休なのでよく休みます。それにしても、人生初の点滴を出張先で体験することになろうとは思わなかった。まだ国内だったのが不幸中の幸いだったと思う。
このときは本当に大変だったなぁ。10年経った今でもよく憶えている。ほんと、上にも書いてあるように、これが外国出張中だったり、国内だとしても飛行機を使わないと帰れない場所だったらさらに大変だったので、比較的近郊(新幹線の乗車時間は1時間半ぐらい)だったのでまだ助かった。
- ↑↑↑次は2014年1月16日の分:
調べ物のため母校の図書館に行ったところ、「パズルゲームで楽しむ写像類群入門」の著者サイン入り本が本棚に飾ってあったのを発見してニヤリとした。
私の某著書については、出版後すぐに私が異動してしまったこともあり、勤務先とのコラボレーションなどは特に起きなかった。ちょっと残念。
- ↑↑↑↑次は2014年1月20日の分:
現在作成中の論文の主定理の証明について某氏と議論していた。暗号理論の論文で、ゲームホップと呼ばれる手法を使って証明を段階的に進めていくのだけれども、「◯◯をする時点では△△が××の状態になっている必要がある」という類の制約条件が入り組んでいて、倉庫番のパズルを解いているような気分になった。
時期と内容からしておそらくこの論文のことだろう。数学者としての私のスキルでおそらく1,2を争う強さであるものは論理的に入り組んだ証明を解きほぐしていく能力だと自分では考えているのだが、この案件ではその能力が存分に発揮されており、「(数学の理論ではなく)数学者のスキルセットはそれ自体暗号分野の研究に役立つ」とさらに確信を深めるに至った出来事であった。
- ↑↑↑↑↑次は2014年1月21日の分:
SCIS@鹿児島初日。自分の発表も座長のお仕事も両方終わったので、晴れやかな気持ちで二日目以降を迎えられそうである。あと、胃炎がなかなか言えんこともあり、昼も夜も雑炊というか出汁茶漬けというかそういう身体にやさしい食事に徹していた。
ネタで誤字ってはいけない(戒め)。
- 1月14日(日)
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- 週末。面倒な論文査読を片付けたりしていた。それと、先月の(主に)高校生向けイベントの際に、「数学者への質問」と銘打って参加者から質問が寄せられていたのだが、それに対する私の回答をこちらのコーナーに収録した。答えに悩む質問もいくつかあったりしたが、何かの参考になれば幸いである。
- 1月15日(月)
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- この土日が大学入試共通テストだったのだが、不正行為で失格になった人に関する報道によると、数学の試験中に禁止されている定規を使用した人がいたとのことである。こういう話題に関連して、算数や数学の授業で、通常の作図ではなく筆算における横線を引くために定規を使うことを強制する教師(がいるらしい、信じがたいことに)に対する苦言が呈されることが珍しくない。そうした意見を目にして改めて思うのだが、そもそも定規の使い方を算数や数学の一環として教えること自体を考え直した方がよいのではないか?「線分」は数学的対象だが「線分を引く技術」は何も数学(や算数)の専売特許ではなく、算数や数学と直接関係ない日常生活でも普通に現れる(というか、むしろその方が多いのでは)ことを考えると、小学校であれば例えば図画工作(図工)や家庭科の時間に教える方が実情に合っているのではないかと思う。
- 1月16日(火)
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- 学生セミナー2件。今後の研究テーマ選びの参考に、過去4年分のSCISの論文から気になるものを見繕ってきてほしいという課題を出していたところ、多様なテーマのかなり多くの論文が挙げられたので、いろいろな論文の研究対象について即興で矢継ぎ早に概説するという曲芸にチャレンジすることになった。それだけ学生さんの興味が広いということなので嬉しい悲鳴である。
- 某所の日記の移行作業。2014年2月分について、まずは2014年2月2日~2月5日の分:
週末。なのだけど、件の証明が気になっているので時間を見つけては証明を書き進めている。だんだん証明に憑依されたような気分になってきて精神衛生上よろしくないので、早いとこ書き留め終えたいところなのだが。
今日も証明を(後略)
今日も(後略)
…かゆ…うま…
というのはもちろん冗談で、ついに件の証明をひとまず書き留め終えることができて私の精神に平穏が戻ってきた。と思ったら某所からrejectの連絡が舞い込んだ。短い平穏だった。
「朝起きた時に,きょうも一日数学をやるぞと思ってるようでは,とてもものにならない。数学を考えながら,いつのまにか眠り,朝,目が覚めたときは既に数学の世界に入っていなければならない。どの位,数学に浸っているかが,勝負の分かれ目だ。数学は自分の命を削ってやるようなものなのだ」という有名な言葉があるが、確かに、数学に興が乗ってくると、パソコンに例えると数学を考える回路がバックグラウンドに常駐したような状態になり、研究は確かに進むのだがそれ以外の行動に割ける思考力や注意力が不足してきて問題が生じたり、そこを気力でカバーしていると段々とMP不足になってきてさらには生命力にまで侵食してきたりするという度し難い状態に陥りがちである。だがそれがいい。といってもそういう生活をずっと続けていると(少なくとも私は)とても身が保たない。そう考えると、会議のように片手間でこなせる用事だけでなく、講義やセミナーのようにちゃんと頭を使う必要がある用事が定期的に発生して、数学を考える回路を強制終了させるきっかけができるというのは生命維持の観点で望ましいことなのかもしれない。
- ↑次は2014年2月6日の分:
某先生と研究の話をするために茨城大へ初潜入。少人数でまったり議論する図を想像していたら、予想に反して研究室の学生さんほぼ総出で迎えられる状態になったので、なるべく丁寧に(←板書の字は除く(←いや、あれはあれで本人比では気をつけていたのだけれども))説明したつもりなのだけど、どのくらい理解してもらえただろうか。
ちなみに肝心の研究の話は思っていたよりもさらに手応えがあったので、特急に乗って日帰りという鉄分多めなスケジュールを組んだ甲斐があったというものである。良い成果が出るといいなぁ。
時期と場所から推測するに多分この論文のことだろう。単純なカタログスペック的な意味では私の研究業績で今のところ五指に入る成果である。ただ、苦労した度合いでいうと実はそれほどでもなかったりするのが面白い点でもある。研究成果というのはできるときにはアッサリできたりするんですよね。
- ↑↑次は2014年2月20日の分:
業務の一環として研究者コスプレ(白衣)を敢行した。というか、何でみんなして私に白衣を着せたがったのだろう…。
多分「一番白衣姿が胡散臭く見えそうだから」とかそんな理由だったのだろう。楽しい職場であった。
- ↑↑↑次は2014年2月23日の分:
週末。図書館に行く用事があったので数学コーナーの棚を眺めていたところ、「逆数学」とタイトルに書かれた本を見かけた気がして「ずいぶんと濃いところを突く品揃えだなぁ」と思ったのだが、よく見たら「逆問題」の見間違えだった。
その後時は流れ、ついに本当に「逆数学」に関する和書が…と書こうとして念のため調べてみたら、もっと昔にも「逆数学」に関する和書が出ていたことを知った。世の中広い。
- 1月17日(水)
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- 今週のセミナー講演の準備などを進めていた。
- 某所の日記の移行作業。2014年3月分…は特に気になるものがなかったので4月分について、まずは2014年4月5日の分:
週末。ソチ五輪のフィギュアスケートエキシビションの録画をようやく観た。男子シングルのフェルナンデス選手には今後も色々な意味で期待したい。何となくチャップリンとか似合いそうな気がするなぁと思ったりした。あと、エキシビションの解説には喋らないでいられる人を起用してほしいなぁと思った。
エキシビションの変態的個性的なプログラムはフィギュアスケートの華と言っても過言ではない(←過言です)ので今後も皆さん頑張ってください。
- ↑次は2014年4月11日の分:
Twitterで面白い記事が話題になっていた。「1万個のドミノで「9+3」に挑戦 世界初、ドミノを倒して論理演算を行う「ドミノ・コンピュータ」が誕生するも計算結果はまさかの……」
初めに想像したよりは単純な仕組みだった(リンク先にもちょっと解説が載っている)のだけど、かなりシビアなタイミングが要求されるようで、実演でも見事に計算ミスが起きていた。とはいえ、本当にまぁこんなことをよく思いつくものだなぁと感心せざるを得ない。
話の本題もさることながら、10年近く経っても記事が消えていなかった点に感動した(いや、こんなことで感動するのはどうかと思うのだが)。ネットメディアの記事はすぐ読めなくなるからなぁ。
- ↑↑次は2014年4月12日の分:
この4月に消費税率が上がるにあたり、3%→5%→8%という税率の推移がフィボナッチ数列であるという指摘は私の観測範囲の至る所でなされていたのだけど、この日買った「数学セミナー」最新号に「消費税8%対応のため値段が1123円に変更」という告知が掲載されていた。なんと、金額もフィボナッチ数列(1,1,2,3)となっている!しかも同じ号の編集部コメントには「本体価格が8円値下げになり定価が23円値上がり」と書いてあり、今回の価格変更は単なる増税の結果ではなく、出版社サイドの意図を反映したものなのである。数学の専門誌としての矜持を感じさせる増税対応といえよう。
とはいえ、これで消費税率が10%ではなく13%まで一気に増税されていたら洒落にならなかったがそうはならなくてまだよかった。
- ↑↑↑次は2014年4月23日の分:
この日は遠い方の職場へ。政治的な理由(字義通り)で高速バスが遅れる危険があったようなのだが大きな影響を受けずに済んだので幸いだった。
何だっけ、確かこの日は首脳会談か何かが開催されるということで場所によっては交通規制が生じるとかそんな話だった気がする。それにしても、この頃は途中高速バスを挟んで片道3時間近くかけて通勤していたので(通勤定期券の価格が職場の通勤手当の上限額ぎりぎりで、とんでもない額面の定期券を見せるのが飲み会などでの鉄板ネタになっていたりした)改めて考えるとよく倒れなかったものである。
- 1月18日(木)
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- 1月19日(金)
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- 依頼により京都大学でセミナー講演。主な参加者の方々は普段私の著書の輪読をされているとのことで光栄な限りです。
- 1月20日(土)
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- 出張から帰宅。今回初めて知った(帰宅後に妻が調べてくれた)のだけど、「辻利」と「祇園辻利」って(歴史的な関連はあるものの)会社としては別の会社なのだそうで。これまで何度も京都でお土産を買っていたのにこれまで全然気が付かなかった…。
- 1月21日(日)
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- 週末。出張から帰ったばかりだが、翌日からの出張の予習などをしていた。
- 1月22日(月)
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- 出張で長崎へ。この日はSCAISというワークショップのために長崎県立大学を訪れた。会場の部屋が、円卓が並んでいて、その周囲の壁面にスクリーンがたくさん設置されていてどちらを向いて座っていても発表スライドを見やすいという便利な構造だった。快適な会場を使わせていただいて感謝の一言である。
- 1月23日(火)
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- 出張二日目で、この日から暗号と情報セキュリティの学会SCISが始まった。この日は一般のセッションに加えて招待講演と表彰式があり、前回の学会の発表で論文賞をいただいた私の指導学生(当時)も受賞者の一人として登壇していた。指導学生の晴れ姿を見るのは嬉しいものである。
- 1月24日(水)
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- SCIS二日目。学会の懇親会の最中に(自分の研究の話ではなく)あの詰将棋作品についての話題を振られる、というのは個人的な学会あるあるになってしまっているのだが、今回はついに懇親会ではなく昼間のセッション間の休憩時間に「ひょっとして詰将棋で有名な…」と話しかけられるという実績を解除してしまった。
- 1月25日(木)
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- SCIS三日目。指導学生(博士1年)の論文発表デビューを無事見届けたので肩の荷が下りた。発表後の質疑応答で苦戦していたけれども、発表後に(座長以外からの)質問がたくさん出るというのは良い発表の印なのです。
- 1月26日(金)
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- SCIS最終日を終えて帰宅。駅前でお土産を物色していたのだが、事前に調べていた品物のうち一番欲しかったものだけ見つからなかったのは残念である。
- 1月27日(土)
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- 週末。先週は出張からの帰路についていたので、いつものパン屋さんは2週間ぶりである。
- 1月28日(日)
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- 週末。出張連発の疲れが今頃になって出てきたのか、お昼近くまで寝続けていた。
- 1月29日(月)
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- いつもは学生2名体制の学生セミナーは今日は一人が体調不良のためマンツーマン状態になっていた。セミナーの本題が終わった後に将来の進路相談を受けていた。
- 1月30日(火)
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- 学生セミナー2件。研究テーマの相談をしていると今後が楽しみになってくるので至福の時間である。
- 1月31日(水)
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